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上級者向け 受験マニアックス

2021年10月号 2022年度首都圏中学入試の変更点(第2弾:2021年7月〜10月発表分)

この記事は2021年度の情報です。最新の情報は2023年7月号および2023年10月号をご覧ください。

受験マニアックスの7月号では、2021年4月〜6月に発表された首都圏中学入試の変更点をご紹介しました。今回は、7月以降に発表された変更点をご紹介します。ぜひ、7月号とあわせてご確認ください。各校の変更点の一覧については、末尾添付のPDFをご参照ください。

なお、現段階で全ての学校の入試の変更点が発表されているわけではありませんので、ご了承ください。また、2022年度首都圏中学入試の変更点を踏まえた併願校・併願入試選びのポイントについて、次号以降でご紹介する予定です。

全体的な傾向

2021年度入試全体の特徴として、6月号でもお伝えしたとおり、大手公開模試の結果から安全志向が非常に高くなっていると感じられます。特に中堅レベルの比較的ボリュームゾーンに位置する受験生が堅実的な学校選びをする傾向が見られます。これは男子・女子ともに共通しており、女子の方がややその傾向が強いようです。一方で「サピックスオープン」や「合不合判定テスト(四谷大塚)」の受験者数は増えているため、いわゆる難関校や上位校の人気が冷え込むことは考えられませんが、全体的に「身の丈志向」が強い状況と言えるでしょう。

安全志向の高まりの背景の一つには、コロナ禍の影響も見られます。以前なら予約なしで参加可能であった説明会ですが、三密を防ぐために限定20組などの定員制を敷いて開催する学校が増えました。そのためネット予約をしようとしても10分や15分ですぐ満員になってしまい、予約ができない事例が数多く見られます。この状況に、保護者も「中堅校でもかなりの人気になってしまう」と感じてしまい、以前ならよく見受けられた「せっかく中学受験をするなら、やはり憧れの学校に」といった挑戦志向の低下につながったと考えられます。もう一つの理由として、WEBサイトでの情報発信の拡大です。もちろん御三家などのいわゆる難関学校の人気も健在ですが、中堅校でも、STEAM教育やグローバル化対応などの良質な教育が期待できるという認識が定着しつつあると思われます。

一方で、中堅校のなかには上手く情報発信ができていない学校もあります。そのため、中堅レベルの学校の中でも人気の差は生まれています。

上記を踏まえると、全体的な傾向としては安全志向にはなっていますが、模試の受験生は増加しており、中学受験に対する期待感は高まっています。その期待感が人気の高い中堅校に寄せられているといえるでしょう。

新設開校

2022年度に新設する学校を紹介します。

【千代田国際中学校】

7月号にてお伝えしたとおり、2022年度から休校中の千代田女学園(武蔵野大学附属千代田高等学院の併設校)が共学の千代田国際として中学募集を再開します。実質的な新設校ですが、募集要項が公表されました。帰国生入試は11/20PMで2科+面接、または英語エッセイ+英語面接、若干名募集です。また、コロナウイルスの影響等で日本での受験が難しい受験生用として、帰国生オンライン入試も12/19に実施します。オンライン入試はZOOMによる面接のみで、こちらも若干名募集です。一般入試は教科型入試を2月1日午前と1日午後、2日午前と2日午後、4日午後の計5回を設定します。このうち1日午前の1回と1日午後の2回は2科4科選択、2日午前と2日午後の3回と4回は2科または算数+英語の選択、4日午後の5回は2科で、募集定員は1回が30名、2・3・4回が各20名、5回が5名です。この他、5日午後に思考力入試を実施、2科の基礎問題+思考力問題が入試科目となっており、募集定員は5名です。

【金沢学院大学附属中学校】

石川県金沢市の金沢学院大学は、2022年度に中学校を開校、既設の高校と合わせて中高一貫教育を行うことになりました。寮を建設し、首都圏(東京都・大阪府・愛知県)でも入試を実施します。難関大学進学を目指す特進コースと、金沢学院大学までの10年間一貫教育を実施する総合コースの2コース制(現在の高校は特別進学、総合進学、スポーツ、芸術デザインの4コース制)です。特進コースは主に難関大学や国公立、医学部を目指します。一方、総合コースは金沢学院大学に内部進学して10年間過ごすということを前提としてスポーツや芸術に取り組んでもらいたいという方針です。基本的にお試しの受験生よりも学校の方針に納得して入寮を前提とした児童に来てほしいという入試設定です。そのため、大規模な入試にはならないと考えられます。

大きく変わる学校

共学化やコース改編実施など、大きく変わる学校を紹介します。その他の学校の変更点については付録の「2021年7月~10月に発表された変更点一覧」をご覧ください。

入試再開、拡大と中止
  • 長崎日大、日大三島、仙台育英学園秀光
    今年1月の入試をコロナ禍で中止していた長崎日大が入試を再開します。長崎日大は、お試しの意味合いで特に東京都や神奈川県の受験生が多く集まっていた学校です。今年1月は長崎日大の入試が中止だったため、宮崎日大に受験生が流れましたが、来年度は受験生が戻ってくるのではないかと思います。また、小田原で2020年度から学力選抜型入試を実施している日大三島は、2022年度からこれを大幅に拡大し、本格的な首都圏入試として実施することになりました。1月9日の実施で、会場は小田原駅隣接の天成園の他に、藤沢市の日大生物資源科学部(六会日大前駅、日大藤沢がある)と水道橋の日大法学部で実施します。藤沢市や平塚市などからは現在でも三島への通学生がいるとのことで、入学生の募集という意味での実施ですが、同校によると長崎日大や宮崎日大のような「お試し受験」も歓迎ということです。一方、コロナ禍の影響で仙台育英学園は来年度の首都圏入試を中止します。

コース改編
  • 実践学園
    リベラルアーツ&サイエンス(以下LA&S)クラスを新設、在来クラスと併せた2クラス(コース)制を実施します。実践学園では、学園全体の取り組みとして、グローバルな視点からの幅広い知識や見識を身につけ、活用する力を養う教育を実施していて、LA&S教育と呼んでいます。特に高校段階では、LA&S教育に特化したカリキュラムのコースがあり、半年間のカナダ留学が必修になっていますが、今回、このコースを中1からのクラス編成としたのが、新設されるLA&Sクラスです。募集定員は10名の少数精鋭クラスで、卒業後は海外著名大学進学が目標です。

入試科目や上位コース入試
  • 昭和女子大附属
    現在、人気上昇中の学校です。スーパーサイエンス入試が従来の4教科から関西圏の入試でよく見られる2教科+理科に変更となります。

  • 栄東
    コロナウイルスの影響により昨年1回のみの実施であった東大選抜入試が、来年度は2回実施に戻ります。

2021年7月~10月に発表された変更点一覧

現段階(2021年10月時点)で判明している2022年度首都圏中学入試の変更点一覧をご紹介します。



[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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