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上級者向け 受験マニアックス

2017年8月号 学校説明会へ行こう

夏から年末にかけて、私立中学校では学校説明会や体験授業などが多く開催されます。ぜひお子さまと一緒に参加して、入試の対策を立てたり、教育方針や校風を確認してください。今回の受験マニアックスでは、学校説明会に行くための学校の選び方、当日チェックすべきポイントなどをご紹介します。

なお、学校説明会開催情報は、「スクールポット中学受験版」の「説明会情報」から調べることができます。入力した日付から1ヶ月以内に開催される学校説明会の情報をまとめて表示し、日時、予約の必要性と方法、概要などを確認できますので、ぜひご活用ください。

6年生の場合

第一志望校がおおむね固まってきた頃かと思います。第一志望校と併願校について、説明会に参加する際のポイントをご紹介します。

1.第一志望校

第一志望校の学校説明会には必ず参加しましょう。11〜12月頃になると、入試模擬体験を行う学校が多くあります。また年末頃には、入試の傾向を説明したり受験勉強のアドバイスをしてくれることもあります。こういった場を積極的に活用し、それまでの勉強法や学力を見直し、入試までにするべきことを考えましょう。勉強のやり方に迷ったら、普段からお世話になっている塾の先生に相談してみるとよいでしょう。なお難関校では、入試模擬体験や入試についての説明をすることは少ないようです。

2.併願校

夏の段階では、併願校はまだぼんやりとしか決まっていないかと思います。併願校の選び方は、第一志望校と似た環境・校風の学校を選ぶ方法と、第一志望校と同等の大学進学実績がある学校を選ぶ方法が代表的です。難易度の面では、夏休み明けの模擬テストの偏差値から5〜10ポイント下の学校が1つの目安になります。通学時間は片道1時間程度以内が標準です。また最近は、男女校か共学かにはあまりこだわらず、両方を織り交ぜて自由に選ぶようになってきています。併願校の候補は少なくとも5校は挙げ、学校説明会に参加していきましょう。当日は説明を聞くだけではなく、在校生の様子もご覧になってみてください。そして、「うちの子がこういう風になったらいいな」と思える学校を選んでください。併願校が決まったら、第一志望校と同様に、入試模擬体験などを活用していきましょう。

4・5年生の場合

第一志望校を決めるために学校説明会に参加するケースが多く、併願校についてはまだ考えていない方が多いと思います。4・5年生の間は、なるべくたくさんの学校説明会に参加して視野を広げていただきたいと思います。

1.学校説明会に参加する学校の選び方

私立中学校選びにあたって、ご家庭が重視するポイントは何でしょうか。大学進学実績、21世紀型教育、グローバル教育、校風など、さまざまなものがあるかと思います。大切にしたいポイントをクリアする学校の中から、片道1時間程度以内で通えるところを選びましょう。

また、知らない学校の中にも、お子さまに合うよい学校が隠れていることがあります。そういった学校を発掘するには、合同説明会・相談会に参加して中立の立場の相談員の話を聞いたり、パンフレットを集めたりされると良いでしょう(詳しくは2016年10月号 No.2をご覧ください)。
また、私立中学校のデータを一挙に紹介する学校案内本を読むのもおすすめです。お子さまと一緒に多くの学校を見比べながら、気になる学校を探してください。そして、「とりあえず行ってみよう」という軽い気持ちで、よりたくさんの学校説明会に参加してみてください。

夏の終わりから秋にかけては、体験授業、部活動体験、学校見学会などのイベントが多く開催されますので、ぜひお子さまと一緒に出かけてみてください。本人は遊び気分で楽しめばよいかと思います。保護者の方はイベントを通じて、学校の雰囲気、教職員の熱心さなどを確認してください。

2.学校説明会でチェックするべきポイント
(1)自主性を伸ばしてくれるか

まず押さえていただきたいのは、中高の6年間できちんと自主性を育んでくれるのかという点です。大学生活、社会人生活においては、自分で考えて動くことが求められます。「勉強はよくできるけれど指示がないと動けない」「特にやりたいことがなく、勉強時間以外はゲームやマンガ」という状況にならないように、大学に合格する学力を伸ばすだけでなく、主体的に行動できる人間に成長できるような学校を選びましょう。学校説明会では、海外体験、芸術鑑賞、部活動、地域活動などの多彩な体験を通して、自主性を育んでくれる学校かどうかを確認してください。傾向として、女子よりも男子は「勉強時間以外はゲームかマンガ」になりがちなようですが、一方でやりたいことを見つけると、勉強そっちのけで没頭するのも男子に多く見られるようです。そのあたりをうまくバランスがとれるように育てる学校かどうか、質問してみてください。また、「うちは過干渉・過保護気味かな」というご家庭の場合は特に、自主性・自律性を育む指導に重点を置いている学校を選びたいものです。

(2)21世紀型教育への取り組み

勉強については、知識や技能を身につけて大学入試で高得点を取ることももちろん必要なのですが、それだけでよい就職ができて将来安泰という時代ではなくなっています。これから必要とされるのは、思考力・判断力・表現力・主体性などを身につけた、課題解決能力がある人材です。そこで、一般的にイメージされているような、いわゆる「勉強」だけではなく、21世紀型教育に対応して探究活動などに熱心に取り組んでいる学校かどうかを考えるようにしてください。説明会の説明だけで見極めることが難しければ、先生方に個別で質問を投げかけてみて、納得できる具体的な話を聞けるかどうかを確認してください。

文部科学省から現在公表されている情報では、2020年に予定されている大学入試改革は、現在の仕組みから一気に大きく変わるのではなく、マイナーチェンジで少しずつ変わっていくようです。大学入試が変わるからといって、大騒ぎする必要はないでしょう。だからといって、21世紀型教育に関心がないような学校だと将来に不安が残ります。有名大学には入れるかもしれませんが、これからの時代に求められる力が伴わなくなってしまい、大学生になったときに苦労をするかもしれません。大学生の、「学び」やキャリアに対する意識・行動は、大学に入学してからではなかなか変わりにくく、その土台は中高6年間で身につく部分が大きいとの調査結果もあります。21世紀型教育への取り組みは地域によっても温度差があり、取り組みが不十分な学校が多数派な地域もあります。お子さまの将来のため、しっかりと見極めるようにしてください。

(3)英語教育

これからの時代ますます必要になってくるのが英語力です。中身のしっかりした英語教育を行っている学校かどうかを確認しましょう。ここで注意していただきたいのは、きれいな発音、完璧な語順でにこやかに日常会話をすることが大切なのではないということです。大切なのは、自分なりに考えたこと、伝えたいことを、たどたどしくても発音が下手でもいいから英語でプレゼンテーションすることができる力です。学校説明会では、英語教育についての話をしっかりと聞き、説明会だけでは不十分だと感じたら、詳しい取り組みについて先生方に尋ねてみるとよいでしょう。

(4)その他

授業料やその他の出費をまかなえるか、やりたい部活があるか等を確認しましょう。また、保護者の協力体制がどの程度求められるのかも確認しておきたいポイントです。イベントへの参加、毎日のお弁当など、案外時間と手間を取られる部分ですので、現実的に対応可能なのかを考えてみることも大切です。

まとめ

お子さまに本当に合った学校、これからの時代に求められる力を伸ばしてくれる学校を探すため、学校説明会にはぜひ積極的に参加してください。きっと多くの発見を得ることができるでしょう。なお、最近は予約制の学校説明会が増えています。「スクールポット中学受験版」の「説明会情報」などから事前に開催情報をしっかりと確認し、必要な場合は予約をしてからお出かけください。



[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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