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上級者向け 受験マニアックス

2023年3月号 2023年 首都圏中学入試の概況

この記事は2022年度の情報です。最新の情報は2024年3月号をご覧ください。

 今回は、首都圏1都5県(東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県・茨城県・栃木県)の、2023年度の中学入試の概況をお伝えします。全体の傾向の分析と併せて、東京23区、東京多摩地区、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県・栃木県、公立中高一貫校の詳細な入試概況データ(速報版)も、PDFにてご確認いただけます。入試概況データは2月28日現在で編集部に各校から寄せられたアンケートに基づいています。例年、繰り上げ合格などや、追加募集が実施される場合もありますので、2月28日現在の状況とお考えください。

1.中学受験の拡大は今年も継続

 下のグラフは、首都圏1都5県の小学6年生の児童数と中学受験者数の推移です。

  • 受験者数は編集部推定
  • 児童数は文部科学省の学校基本調査から作成、義務教育学校(小中一貫校)を含む

 群馬県を除く首都圏1都5県では昨年まで続いていた中学受験拡大基調が今年も継続。中学受験の母体となる小学6年生の数は減っていますが、受験者数は増加しています。速報集計結果からの推定にはなりますが、今年の中学受験者数は66,700人程度だったと推定されます。昨年の65,700人を上回り、今年も過去最高を更新しています。

 ただ、学校所在地別に見ると、地域ごとの増減にはばらつきがあります。受験マニアックスの集計では、東京23区と埼玉県は大きく増加、神奈川県と千葉県は小幅な増加、多摩地区と茨城県は減少、栃木県は昨年並みとなりました。なお、埼玉県の増加分には、東京・神奈川・千葉の学校を第一志望とする併願生も含まれます。

 全体的な傾向としては、23区の学校の人気が高く、中学受験は都心部がリードしていることがうかがえます。また、特に都心部の人気校で見られる傾向として、昨年は受験生が増えて合格者を出しすぎたため、今年は反動で合格者を減らす動きが見られました。都心部の人気校を目指す受験生にとっては、厳しい面もありました。中学受験の全体的な人気は上がっているものの、その中身を見ると、地域や学校別の人気の差が目立つ結果となりました。

2.大きな変化のあった学校

 新規開設校、共学化など、大きな変化のあった学校の入試概況を紹介します。

流通経済大学付属柏(千葉県柏市)

 2023年度から新規開校となり、今回の入試ではまとまった受験生を集めていました。この学校が開校したことにより、常磐線、つくばエクスプレス、東武アーバンパークラインの沿線において、中学受験の選択肢が広がりました。ただし、地域全体の中学受験が拡大したというよりは、これまで他の学校を選んでいた受験生が流入している印象です。

芝国際(東京都港区)

 東京女子学園が共学化し、21世紀型教育を前面に打ち出した学校となります。女子校時代は小規模な入試でしたが、今年は応募総数が4,600名を超える人気ぶりとなりました。入試の混乱や合格者が少ないことに対し、SNS上では批判的な意見も見られましたが、それだけ認知度が高く、保護者からの期待が大きいということでしょう。今後、一期生がどのように成長を遂げていくのか、期待したいところです。

サレジアン国際学園世田谷(東京都世田谷区)

 目黒星美学園が共学化。やはり21世紀型教育を特徴とする学校で、応募者が大幅に増えました。合格者の学力レベルも昨年よりワンランク上がった印象です。

星の杜(栃木県宇都宮市)

 宇都宮海星女子学院が共学化し、休止していた中学募集を再開しました。やはり21世紀型教育に力を入れる学校です。中学受験があまり活発ではない地域、宇都宮の中心地から離れた立地という面はありますが、男女ともに受験生を集め、存在感を示した結果となりました。今年の8月には宇都宮市のLRT(次世代型路面電車)が開通予定で、関連して路線バス等の運行系統も再編される計画ですので、通学しやすくなることが期待されます。

日本学園(東京都世田谷区)

 現在は男子校ですが、2026年度から共学化して明治大学の付属校となり、「明治大学付属世田谷」になることが決まっています。今年の中学受験生から明治大学への内部推薦の対象になるということで、受験生が一気に増えました。入試問題もやや難しくなり、合格ラインは上昇しました。わずかなミスが合否を分けるシビアな入試となり、くやしい思いをした受験生も多かったようです。来年に向けても、この人気は続くことが見込まれます。

3.地域別の傾向

 東京23区、東京多摩地区、神奈川県、千葉県、埼玉県、茨城県・栃木県の地域別の入試の概況を紹介します。

  • 速報値に基づく分析なので、今後修正される可能性もあります。
  • 難易度別の応募者数については、各校を難易度別に上からA、B、C、D、Eの5段階にグルーピングして応募者数を合計し、昨年と比較しています。グルーピングは各年の入試直前の予想難易度を元にしています。公立一貫校は受験生の学力分布が幅広いため外しています。昨年と今年で、同じ学校でもグルーピングが変わっているケースもあります。
東京23区:都心志向の強まりを受け、今年も中学受験は拡大

 東京23区の今年の中学受験の応募総数は昨年よりも約10,000名増えていて、都心志向の強まり、中学受験の拡大が見てとれます。なお、受験者総数も増えているのに合格者総数は昨年の最終よりわずかしか増えておらず、受験生にとっては厳しい入試だったといえます。

 下のグラフは、難易度別の応募者数の推移です。

 男子はBグループの応募者が一番多くて全体の約4割を占めています。A、Bグループは少し増加、C、Dグループは大きく増加、Eグループは減少という結果になりました。女子は、Aグループが微減、Bグループははっきり減少、C、Dグループは大きく増えて、Eグループは減っています。全体的に、男子は挑戦志向が強く女子は安全志向が強かった傾向が見られます。なお、男女ともにEグループが減っているのを見ると、「入りやすい学校は人気がない」と思われがちですが、この背景には昨年と今年のグルーピングの変化があります。男女ともに従来のEグループの学校が難化してDグループにランクアップしている場合があり、Eグループの学校の数自体が減っているのです。

東京多摩地区:都心に人気が集まった影響で、応募総数はやや減少

 多摩地区の中学受験の応募総数は昨年最終よりも約500名減り、都心の学校に受験生が流れている傾向が読み取れます。また、応募者数減少の一因には、多摩地区に数多くある有名大学の附属校人気が落ち着いてきたこともあるでしょう。特に学力上位層の男子の間で、「附属校に入ってのんびりと高校生活を送る」というより「進学校に入って自分が行きたい大学を目指す」という志向が強まっているようです。日程別の応募者数では、早い日程の午前入試は減少傾向ですが、2月4日午前や各日の午後入試は応募者が集まっています。これは、「第一志望は都心部の学校、併願は地元である多摩地区の学校」という学校選択傾向の表れでしょう。多摩地区全体としては、応募者数の減少を反映して平均倍率も少し下がり、やや入りやすい入試が展開されたようです。

 下のグラフは、難易度別の応募者数の推移です。

 Aグループは明大明治と早稲田実業の2校しかないので、応募者は少なくなっています。男子は昨年に比べ、Bグループが減り、Cグループは若干増えています。Dグループは大幅に増えました。女子はBグループは昨年並み、Cグループは減少、Dグループは男子同様に大幅増となりました。

 Eグループの減少は、23区と同様に難化してグルーピングが変わった影響もありますが、23区ほど目立った動きではありません。シンプルに、入りやすい学校の人気が下がってきている面もあると思われます。また、男女ともDグループが大幅に増えているのは、抑えの併願校として受けている受験生が多いことの影響でしょう。

神奈川県:トータルの応募者数はやや増加し、遅い日程の再挑戦も増える

 神奈川県の中学受験の応募総数は昨年最終より約1,000名増えました。実際の受験生も昨年より800名あまり増えたのに合格者数は昨年より100名あまりしか増えておらず、厳しい入試が展開されたようです。日程別の応募者数では、2月1日午前はほぼ変わらず、2月1日午後や2月3日午前・午後が増えています。これは、高い志望順位の都内の学校を2月1日午前に受けた受験生が、地元の学校を併願している影響だと思われます。また、今年の特徴として2月5日午前や2月3日午後の応募者数が増えていて、早い日程で不合格だった受験生が粘り強く再挑戦している様子が見受けられます。

 下のグラフは、難易度別の応募者数の推移です。

 男子はAグループが微増、Bグループの減少とCグループの増加が目立ち、Dグループは増加、Eグループは微減という結果でした。東京都心の人気校に人が流れて、昨年はBグループだった学校がやや入りやすくなってCグループになっているため、このような動きになっています。女子は、Aグループが微減、Bグループが大幅減少、Cグループが大幅増加、Dグループが微増、Eグループが微減となっています。BグループとCグループの動きは男子と同じ理由で、昨年Bグループだった学校の難度が緩和してCグループに移動しているためです。B・Cグループを足した数は、男子はほぼ昨年並みですが、女子は約1,000名増えています。神奈川県の女子の間では、中堅校を中心に中学受験が拡大していることがわかります。

千葉県:応募総数は増加し、やや難化傾向に

 千葉県の中学受験の応募総数は昨年最終より400名ほど増えています。千葉大附属など未発表の学校もあるため、最終的にはもう少し上乗せされることになります。現時点の数値で、実際の受験者数も昨年最終より増えていますが、合格者数は約300名増加で、平均倍率はあまり変わらず、全体としては昨年並みの厳しさの入試でした。なお、千葉県の入試は1月20日から始まり、東京都や神奈川県の入試は2月1日から始まります。昨年までは、千葉県の学校を前哨戦として受けて新型コロナウイルスに感染し、東京都や神奈川県の入試を受けられなくなってしまうリスクを憂慮する受験生が多く、お試し受験は1月10日から始まる埼玉県の学校にするケースが目立ったのですが、今年は特に男子で、千葉県の学校をお試し受験する受験生が戻ってきました。新型コロナウイルス対策に慣れてきたことや、感染時の自粛期間が短縮されたことが影響していると思われます。

 下のグラフは、難易度別の応募者数の推移です。

 男子はAグループが増え、Bグループはやや減少(追って発表される千葉大附属の数を足すと微かな減少になると思われます)、Cグループは昨年並み、Dグループは増加が目立ち、Eグループは減りました。Aグループの学校は、東京都や神奈川県の学校を第一志望とする学力上位層が前哨戦として受けるケースが多くなっています。一方の女子は男子よりも安全志向が目立ち、Aグループが減ってBグループが増加、Cグループは昨年並み、Dグループは増加、Eグループは減りました。男女ともに千葉県でもEグループが減っているのは、昨年はEグループだった学校がDグループにランクアップしている影響です。

埼玉県:他都県からのお試し受験が多く、応募総数は大きく増加

 埼玉県は一昨年、昨年と応募総数の増加が続いていましたが、今年も約2,700名と大幅に増えました。1月10日から入試が始まる埼玉県の学校は、東京都、神奈川県、千葉県の受験生がお試し受験先に選ぶことが多く、その影響が大きいと思われます。実際の受験者数は昨年最終より約1,300名増加、合格者数も約1,000名増えていて、平均倍率は昨年並みでした。ただ、全国最多の応募者数の栄東のA日程(もともと難関大コースの入試だったのが、コロナ禍への対応で東大コースを前面に出すようになってきた)を、本来の難関大コースを中心に計算すると、全県合計の合格者数が2,000名近く増えるため、平均倍率は昨年より緩和します。埼玉県は、例年他の都県と比べると低い平均倍率ですが。受験生の挑戦志向が上がってきて高い得点を取っている面のほかに、都心に流れずに埼玉の学校に入ってほしいという学校側の思惑もあり、合格者をたくさん出したのではないかと思えるケースもあります。

 下のグラフは、難易度別の応募者数の推移です。

 男女とも全体的な応募者数が増えていて、他都県からも受験生が集まっていたことがわかります。男子は挑戦志向が強く、Aグループのトップ校に受験生が集まっていました。一方の女子はAグループも増えていますが、特にCグループの増加が目立ちました。男子は「前哨戦でトップ校に挑戦する」、女子は「前哨戦で確実に合格しておく」という意識が見受けられました。

茨城県・栃木県:中学受験の拡大は発展途上か

 茨城県の応募総数は、昨年最終より1,400名ほど減っています。茨城県では公立中高一貫校の開校が続き、一昨年には水戸第一附属中学校、勝田中等教育学校が開校して注目されましたが、一昨年は中学受験の拡大は起きず、昨年に一気に中学受験生が増えた経緯があります。今年はその反動もあり、また、公立中高一貫校のレベルの高さも浸透して、中学受験が縮小傾向となりました。また、県内の地域差が広がっていて、県南のつくばエクスプレス沿線では中学受験が活性化していますが、水戸周辺地区では受験生減少が目立っています。

 栃木県は、元々中学受験の規模が小さいこともあり、今年も昨年とあまり変わらない状況となりました。そんな地域の中でも、前述した星の杜は受験生を集めていましたが、全体の状況にはまだ影響していないようです。

4.2023年度中学受験の人気校

 男子校、女子校、男女校に分けて、2023年度中学入試の応募者数上位30校を紹介します。

  • 地方校の首都圏入試は外しています。
  • 2回以上入試を行う学校は各回の合計です。
  • ◆は前年と比べた増減の割合を表しています(右目盛り)。
男子校

 1位は今年も東京都市大付属です。今年は入試日程を変更し、2月1日午前に入試を実施して、志望順位が高い受験生に来てほしい姿勢を示しました。2月1日午前の応募者は少し減っていますが、各回次を合計すれば今年もトップの受験者数でした。2位は昨年4位だった世田谷学園で、応募者数は大幅に増加しています。3位は昨年の6位から上がった本郷で、同校も応募者が大きく増えています。4位の日大豊山は昨年の2位から下がり、人気が一段落です。5位は昨年3位だった成城で、応募者が少し減っています。6位の早稲田は昨年の7位から、7位の海城は昨年の9位から、それぞれ応募者が増えて上がっています。8位は昨年と同じ立教新座で、応募者数は若干減っています。9位の高輪は昨年14位から上がっていて、大きく応募者を増やしました。10位の獨協は、今年は応募者が減って昨年の5位から下がっています。

 11位以下は目立った動きを紹介します。まず、22位の日本学園が初登場です。昨年はランク外の40位でした。明治大学の系列化か決まったことで、309%という大きな増加率です。18位の足立学園も174%という大幅な増加率です。昨年はランク外でした。志望順位が高い受験生中心の入試にしたいと入試回数を絞っていましたが、今年から併願受験生歓迎という姿勢で入試回数を増やした結果です。12位の芝、13位の佼成学園、16位の聖光学院、20位の逗子開成、27位の桐朋も10%を超える増加率で人気が上がっています。

女子校

 今年のトップは横浜女学院、2位は山脇学園、3位は豊島岡女子、4位は実践女子学園、5位は浦和明の星、6位は淑徳与野で、ここまでは昨年と同順位です。7位の三輪田学園は43%という大幅な増加率で昨年の18位から上がりました。8位の跡見学園も応募者が増えて昨年の10位から上昇しています。9位の洗足学園は応募者が少し減って昨年の8位から下がりました。2科目受験をやめたので、応募者が減ったようです。10位の吉祥女子は、応募者が少し増えたものの昨年の9位から下がりました。

 続いて11位以下の目立った動きです。15位の品川女子学院、16位の田園調布学園、24位の十文字は20%を超える大幅な増加、13位の大妻中野、20位の香蘭女学校、22位の麹町学園女子、25位のカリタス女子、29位の東洋英和、30位の神奈川学園は10%を見える増加率となりました。

男女校

 トップは今年も栄東で、日本一の応募者数です。今年も応募者は13%増えて、14,000名に迫っています。2位は東京女子学園が共学化して校名を変更する芝国際で、昨年は2ケタだった応募者数が4,600名を超えて、増加率は6311%という値になりました。3位は昨年2位だった開智で、今年も昨年並みの応募者数でしたが、芝国際に抜かれました。4位は昨年と同じ埼玉栄で応募者は増えています。5位は昨年3位だった大宮開成で、順位は下がりましたが昨年並みの応募者数です。6位は昨年の7位から上がった広尾学園、7位は昨年の10位から上がった市川で、それぞれ応募者は増えています。8位の東邦大東邦と9位の専修大松戸はどちらも昨年と同順位で、応募者数も昨年並みです。10位は昨年の11位から上がった星野学園で、応募者は少し増えています。

 11位は応募者が大きく増えて昨年の18位から上がった東京都市大等々力、12位の三田国際学園は昨年と同順位です。応募者はやや増えました。13位は応募者が大きく増えて昨年の20位から上がった浦和実業学園です。14位は昨年5位だった広尾学園小石川で、応募者数が大幅に減っています。これは難度が定着しての敬遠でしょう。15位は昨年の13位から下がったかえつ有明で応募者数は昨年並み。16位は昨年の6位から下がった開智日本橋学園です。応募者がかなり減っていますが、高難度が定着しての敬遠でしょう。17位の安田学園は、昨年は15位で順位は下がっていますが、応募者は少し増えています。同校は比較的入り易かった総合コースの募集を停止していて、こうした変更を行うと応募者が減るのが一般的ですが、それでも増えています。18位は昨年の14位から下がった獨協埼玉で、応募者は少し減りました。19位は昨年の16位から下がった渋谷幕張ですが、応募者は少し増えています。20位の麗澤も昨年の19位から下がりましたが、応募者は増えています。21位以下の目立った動きとしては、24位の日本工大駒場が増加率50%の大幅な増加、27位の西武学園文理も10%増えています。31位から60位では、39位の青学横浜英和、45位の目黒日本大学、57位の昭和学院が、いずれも20%台の大幅な増加率です。

私国立中学入試概況



[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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