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上級者向け 受験マニアックス

2018年12月号 併願作戦(6年生向け)

2019年に中学受験をする方は、そろそろ併願校を決定する時期です。今回の受験マニアックスでは、併願校・併願入試選びのポイントと、2017・2018年度の先輩たちの併願データをご紹介します。

周りに流されず、自分でしっかり考える

お試し受験ではなく実際に入学する可能性がある併願校選びにおいては、その学校がお子さまに合っているかをしっかり考える必要があります。学校の雰囲気、教育方針、どんな活動に力を入れているかなどをしっかりと確認するようにしましょう。「第一志望が同じお友だちがここを選んだから」「偏差値が適当だから」といった理由だけで併願校を決めると、そこに入学することになった時にお子さまが生き生きと過ごせなかったり、能力を存分に伸ばせない事態を招いてしまいます。

最近は、週刊誌やインターネット上にさまざまな入試予測情報が載っていて、簡単に手に入れることができます。しかし、応募者数や難度の動きは複雑に絡み合っていて、「この学校が難化する」という情報が出ると、「じゃあ避けよう」という動き、反対に「避ける人が増えるだろうから受けよう」という動きが出てきます。入試当日まで情勢は流動しますので、一つの入試予測情報を信じ込むのではなく、「どれも一つの参考意見」と捉え、自分でじっくり考えることが大切です。迷ったら、普段からお子さまが通っている塾の先生に相談すると、お子さまの学力や個性に沿ったアドバイスをもらえるでしょう。

中高一貫校を選ぶ理由

受験マニアックス11月号でもご紹介しましたが、最近は「高い志望順位の中学校に合格できなかったら地元の公立中学に進んで、高校受験で再挑戦する」という人が増えてきています。大学合格実績だけを見ると、中学から一貫校に行っても、高校で入学しても、それほど学力的な違いは生じないと思うかもしれません。また、いまだに一部の保護者や受験関係者の中に、中高一貫教育は高校受験がない分だけ中だるみする、といった声が聞かれます。しかし、中高6年間の一貫教育には、探究学習や課外活動、海外体験などを通して、創意工夫する力、コミュニケーション能力、積極性、幅広い視野などが身につくという利点が大きく、むしろ公立中学で高校受験の学校選びに悩んでいる時間をこうした活動に充てて、いわゆる「受験学力」だけではない力を養っている学校も増えています。中高一貫校の6年間で身につける力は、これから先の長い人生の土台となるのです。ですから、「第一志望がダメだったら公立に行くから、併願校は適当に選べばいい」ではなく、「実際に行きたいと思える併願校を探す」という考えで、併願作戦を立てていただければと思います。

まず「1勝確保」で、プレッシャーを低減

中学受験は、お子さまにとって大きなプレッシャーがかかるイベントです。「まだ1校も合格していない」という状況では焦りが出て実力を発揮しにくくなり、「1校合格を確保した」状況では自信や達成感が生まれ、気持ちに余裕ができます。受験の日程を考える際には、お子さまに過度なプレッシャーをかけず、実力を発揮できるようにすることが大切です。高い志望順位の学校の前に抑えとなる学校の入試を入れ、最低1校は合格を確保してから大切な勝負に挑めるようにすると良いでしょう。

1月入試と2月入試の組み合わせ方

中学入試は1月入試と2月入試に分かれます。1月入試を行うのは、千葉・埼玉・寮制の学校、2月入試を行うのは、東京・神奈川の学校です。2月入試の学校を第一志望とする受験生の大半は、1月、2月の両方とも受験します。1月入試の学校を第一志望とする場合は、1月入試も2月入試も出願はしておいて、1月入試で第一志望に合格したら2月入試は欠席することが多くなっています。

千葉・埼玉の学校に通えるご家庭の場合は、1月入試と2月入試でそれぞれ、挑戦校、順当校、安全校を設定することをおすすめします。1月入試で志望順位の高い学校の合格を確保できれば、2月入試では安全校の入試を欠席し、挑戦校と順当校のみを受験するという方法もあります。

千葉・埼玉の学校に通うのが難しいご家庭の場合、1月入試はいわゆる「腕試し」「入試の練習」の場になります。1月入試で確実に合格をして自信をつけ、良いモチベーションで2月入試に挑ませてあげたいものです。また、2月入試では、積極的に午後入試を組み合わせると、併願校選びの幅が広がります。複数の挑戦校を受ける場合は、挑戦校と挑戦校の入試日の間を空け、そこに順当校と安全校を組み合わせるとよいでしょう。

2019年の新設校

新設の3校について、人気や難度の見込みをご紹介します。

  • ドルトン東京学園中等部:独自の教育方針に興味を持つ保護者は多く、ファン層ができつつあると感じます。男子よりは女子の方が多く集まりそうです。難度がどの程度になるかは、入試の結果を待たないとはっきりしませんが、開校から数年が経ち学年の枠を超えた活動も活発になってくると、人気・学力とも上がっていくかもしれません。
  • 細田学園中学校:2021年に創立100年を迎える伝統校。これまでは高校のみでしたが、2019年から中学を開校します。中高一貫教育の理念は「dots【原体験】教育」。最初の数年は様子見で、受験生がそこまで集中することはないと思われます。学校改革を積極的に進めている学校なので、今後の動きに注目したいところです。
  • さいたま市立大宮国際中等教育学校:県内3校目の公立中高一貫校で、高校入学生がいない完全中高一貫教育を行います。高度で充実した英語指導、異文化体験や探究活動に力を入れるのが特色です。学校説明会に参加する保護者は増えてきています。適性検査に英語が入っているのでハードルが高いと感じる生徒もいるかと思いますが、初年度から結構まとまった数の受験生を集めそうです。

2017・2018年度の中学入試併願校・併願入試の集計結果

私国立難関進学校、早慶・GMARCHレベルの大学附属校、進学校や附属大学があっても進学校カラーが強い学校などのカテゴリ別に、併願の傾向をご紹介します。あわせて、2017・2018年度の先輩たちの中学入試併願校・併願入試データをPDFにてご紹介します。(データは、各学習塾で実施している塾内模試「アタックテスト」の合否追跡調査の結果をもとに、独自に集計したものです)

なお、データに登場する併願校には、昨年までと難度があまり変わらない学校もあれば、難度が大きく変わる学校もあります。特に、共学化、有名大学の附属校化などの大きな改革があった学校は、一気に人気と難度が上がる可能性があり、要注意です。データはあくまで併願校選びの一助とし、お子さまの希望を聞いたり塾の先生と相談をしたりしながら、併願校を決めるようにしてください。

2017年・2018年とは難度が変わりそうな学校

  • 目黒日本大学(旧校名:日出):2019年から日本大学の準附属校になり、校名も変更。日大への内部進学条件は他の日大系列校と同様。募集定員は小規模ですが、定員を上回っても同校にふさわしい受験生は入学を歓迎する姿勢のため、関心を示す受験生は多く、これまでの日出よりもかなり高難度の入試になることが見込まれる。
  • 武蔵野大学(旧校名:武蔵野女子学院):大きな学校改革に取り組んでいて、2019年から校名を「武蔵野大学」に変更、中学校を共学化する(高校の共学化は2020年度から)。グローバル力とサイエンス力を伸ばすための教育プログラムに力を入れる。共学化に伴い難度が上がる可能性があり、要注意。
  • 桐蔭学園:男女別学だったのを共学化し、中学入学生と高校入学生を完全に分離する。「アクティブラーニング型授業」「探究」「キャリア教育」を3本柱に据え、教育内容の改革を進める。中学の募集定員を削減することもあり、難化は確実。
  • ※なお、このほかに横浜富士見丘学園も男子の募集を開始しますが、男子の募集が小規模なので、難度については今後の模試での希望状況次第で、本稿執筆段階ではまだ流動的だと判断しています。
1.私立・国立難関進学校が第一志望

入試を複数回行う学校では、同校の別の回次を併願する傾向が強いです。東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県の順に、併願の傾向をご紹介します。

東京都

まず男子校について。男子御三家(開成、武蔵、麻布)、海城、駒場東邦、筑波大駒場の併願先として、前哨戦の1月入試では、埼玉の栄東が圧倒的に多く選ばれています。千葉の渋谷教育幕張を選ぶケースもあります。また、2月1日に御三家や海城、早稲田を受験する場合、2月2日に神奈川の難関校を組み合わせるケースが少し減ってきました。2月2日、2月4日、2月5日の上位校と組み合わせて、上位校で確実に合格を決めようという考えの受験生が増えているようです。

次に女子校です。最難関レベルの女子御三家(桜蔭、女子学院、雙葉)などの併願先としては、1月入試の栄東が選ばれることが多くなっています。また、同じく埼玉の浦和明の星を選ぶケースも目立っています。また、2月2日、2月3日、2月4日の上位校の入試で、なんとか合格を確保しようという受験生が多くなっています。

男女校の最難関校は、渋谷渋谷、筑波大附属、学芸大世田谷ですが、併願パターンは大体決まっています。1月入試では栄東が選ばれることが多く、2月入試では渋谷渋谷が多くの受験生に選ばれています。男女校に固執せず、男子校や女子校の難関校を併願先として選ぶ受験生も多くなっています。

神奈川県

男子校最難関の栄光学園、聖光学院、浅野では、この3校内で併願校に選び合うケースが多く見られます。1月入試では栄東も選ばれています。また、東京と同様に、2月3日、2月4日、午後入試などで、サレジオ学院、東京都市大付属などの合格を確保しようとするパターンが多くなっています。

女子校では、フェリス、横浜雙葉、横浜共立など最難関校の入試日が2月1日に集中しています。従って、2月2日以降に入試を行う学校、例えば洗足学園や鎌倉女学院などと組み合わせて、絶対に合格を確保しようとするケースが多くなっています。また、女子校にこだわらず、男女校を併願先に選ぶ受験生も増えてきています。

千葉県

千葉県の最難関校、市川、渋谷教育幕張、東邦大東邦の併願先として多いのは栄東です。また、千葉県内の学校で合格を勝ち取ってから、2月1日から始まる都内の難関校を目指す受験生も多くなっています。

埼玉

栄東は、毎年の受験生の数が飛び抜けて多い学校です。来春もおそらく合計1万人を超える入試になるでしょう。これは、東京、神奈川、千葉の最難関校を目指すような受験生たちの主な併願先となっているためです。

開智の併願校には、同校の別の回次が圧倒的に多く、栄東も見られます。栄東と異なり、県内の受験生が比較的多いのが特徴です。

県内最難関の女子校・浦和明の星の併願先には、東京の女子御三家の女子学院や東京の難関校・豊島岡女子が見られ、栄東もあります。

2.早慶・GMARCHレベルの大学附属校が第一志望

入試を複数回行う学校では、同校の別の回次の併願が多くなっています。それ以外で多いのは栄東、獨協埼玉、立教新座、淑徳与野、西武文理、神奈川大附属、市川などです。また、別の大学附属校を併願に選ぶケースも見られます。私立・国立難関進学校を志望する場合よりも、幅広い学力レベルの学校が選ばれています。

また、青山学院、慶應中等部、慶應湘南藤沢、早大学院、早稲田実業など、入試を1回しか行わない学校では、系列校を併願しようとする動きが見られます。慶應系列だと、男子の場合は慶應中等部、慶應普通部、慶應湘南藤沢の組み合わせ、女子の場合は慶應中等部と慶應湘南藤沢という組み合わせが見られます。なお、慶應湘南藤沢は来春から横浜初等部の1期生が進学してくるため、募集定員を削減しますから、実際の併願校選びに影響が出そうです。

3.進学校、附属大学があっても進学校カラーが強い学校〈上位校〉

このカテゴリはほとんどの学校が複数回入試を行っているため、同校の別の回次を併願する傾向が強いです。千葉と埼玉の学校は都内の学校を第一志望とする場合の前哨戦として併願されていることも多く、併願先データには都内のいろいろな学校の名前が見られます。学校の数が多いため、男子校、女子校、男女校に分けて併願の傾向をご紹介します。

男子校

海城、芝、城北、巣鴨、本郷、早稲田は、御三家など最難関校の抑えとして受験されているケースが多くなっています。1月入試の併願先としては栄東が選ばれています。また、これらの6校間で併願しあうケースも増えています。巣鴨が午後入試を新設するため、併願校選びが少し変わるかもしれません。

攻玉社、世田谷学園、高輪、東京都市大付属についても、御三家など最難関校の抑えとされていることも多いですが、この4校間で併願をしあうことが多くなっています。これは、このグループの中で確実に合格をしようという動きでしょう。1月入試では栄東も選ばれています。東京都市大付属はⅠ類、Ⅱ類のコースがありますので、Ⅰ類を抑えにして受験パターンを決めていくことが多いようです。世田谷学園が午後入試を新設します。併願校選びが少し変わるかもしれません。

成城は、以前は比較的入りやすいと言われていましたが、最近急速に難化しています。最後の抑えの安全校として考えていると思わぬ結果になることもあるので、ご注意ください。

神奈川の鎌倉学園と逗子開成はお互いに併願し合うケースが見られます。サレジオ学院の併願先には、同校の別回次や栄東が選ばれています。県内の難関校である栄光学園、聖光学院の併願先としてこれらの学校を選ぶ受験生は多いと思われますが、絶対確実に合格を確保したい受験生の中には、鎌倉学園、逗子開成の他、中堅校の藤嶺藤沢などを組み合わせていくケースも増えるかもしれません。

女子校

鴎友学園、大妻、富士見、共立女子、吉祥女子は、同校の別の回次を併願するパターンが多くなっています。白百合学園の併願校には栄東や淑徳与野といった埼玉の学校の他、雙葉の名前も見られます。

恵泉女学園、品川女子学院、東洋英和、普連土学園、晃華学園についても、同校の別回次を併願するケースが見られます。また、やや進学色は弱くなっていて、校風で併願校を選ぶ受験生も多くなっています。例えば、キリスト教系の学校の場合に併願先にもキリスト教系を選ぶなどです。最近の傾向として、「あまり入りやすい女子校は選びたくない」という受験生が増えてきて、一定のレベルから上の学校のみで併願校を選ぶケースが目立つようになっています。

なお、来春は東洋英和がBを2月2日に移動、普連土学園と晃華学園が午後入試を新設、1回入試を続けてきた香蘭も午後入試を新設して2回入試になります。併願校の選び方が変わってきます。特に香蘭は大人気で、過去問集が早々売り切れになりました。要注意校です。

神奈川の鎌倉女学院、湘南白百合は、フェリス、横浜共立、横浜雙葉といった県内難関校の代表的な併願先でしたが、以前と比べるとこの典型的な組み合わせ方は減ってきています。カリタスと洗足学園は、都内の女子校との併願が多い学校です。来春も、都内の進学実績が高い女子校との併願が多くなるでしょう。なお、横浜共立のBは2月4日に移動、鎌倉女学院2次は3日に移動します。両校の併願関係は変わりませんが、清泉女学院など、他校との併願に影響が考えられます。

千葉と埼玉に関してはこのカテゴリの女子校が非常に少ないのですが、千葉の国府台女子は同校の別の回次や近隣の女子校が多く、埼玉の淑徳与野では同校の別の回次や栄東が見られます。

男女校

学校によって併願校選びのパターンが異なります。主な学校の併願の傾向をご紹介します。

  • 広尾学園:同校別の回次や栄東の他、難関校の渋谷渋谷、中堅校の三田国際が見られる。
  • 国学院久我山:同校の別の回次が圧倒的に多い。
  • 淑徳:地理的に埼玉の学校との併願が多い。男子校、女子校、男女校を特に意識せずに選ぶ傾向が見られる。
  • 都市大等々力・東京農大第一:同校の別の回次の他、中堅どころの人気校が多い。
  • 帝京大学・頴明館:両校とも多摩地区の中では進学実績が高い学校。進学校志向の高い受験生が集まっていて、23区内の学校や埼玉の西武文理が見られる。
  • 学芸大竹早:栄東の他、千葉の学校が見られる。
  • 学芸大小金井:国学院久我山や大妻中野、吉祥女子が多く選ばれている。
  • 神奈川大附属・山手学院・桐光学園:同校の別回次が多い。
  • 芝浦工大柏・専修大松戸:同校の別回次が多い。お互いに併願しあうケースも多い。1月入試校を併願する場合は、比較的距離が近い獨協埼玉が選ばれることが多い。
  • 西武文理・星野学園:同校の別回次の他、都内校の名前がよく見られる。これは、都内校の前哨戦として両校が選ばれるケースが多いため。
4.進学校、附属大学があっても進学校カラーが強い学校〈中堅校〉

ほとんどの学校が複数回入試を行っていて、同校の別回次を併願することが多くなっています。東京や神奈川では、併願校をあまり遠くない地域から選ぶケースが多いです。千葉、埼玉の学校についても、前段(3.進学校、附属大学があっても進学校カラーが強い学校〈上位校〉)と比べて県内校を併願する傾向が強くなっています。都内や神奈川の学校の前哨戦として併願されることが多い学校では、併願校にバリエーション豊かな都内校が見られ、第一志望の受験生が多い学校では、併願校にあまり都内校の名前が見られなくなっています。

男子校

芝浦工大附属、獨協、藤嶺藤沢、城西川越、城北埼玉は、いずれも同校の別回次の併願が多くなっています。この他、聖学院、日大豊山など中堅どころの男子校と併願するケースも多いです。藤嶺藤沢は、逗子開成の併願先として使われているケースが割と多くなっています。埼玉の城西川越と城北埼玉は同校の別の回次が圧倒的に多いのですが、都内校との併願も見られ、都内校の前哨戦として両校が選ばれていることが分かります。

女子校

都内の跡見学園、江戸川女子、大妻中野、田園調布学園、三輪田学園、山脇学園、大妻多摩については、同校の別回次の併願が多くなっています、また、比較的幅広い学力層の学校から、同じような校風の女子校を選ぶケースも多くなっています。

神奈川の神奈川学園、聖セシリア、聖園女学院、横浜女学院についても、同校の別の回次を併願することが多くなっています。清泉女学院は、鎌倉女学院の定番の併願先として選ばれることが多いです。このグループの学校では、同じレベルかやや下のレベルの他の女子校を選ぶケースが多く見られます。1月入試の併願先としては、寮制の学校がよく選ばれています。

男女校

開智日本橋、かえつ有明、順天、青稜、三田国際学園、安田学園、桜美林、工学院大附属、東京電機大、八王子学園といった都内校、関東学院、自修館、湘南学園、桐蔭学園、森村学園、横国横浜といった神奈川の学校では、同じ学校の他の回次の併願が多くなっています。近年はグローバル教育が注目されているため、開智日本橋、かえつ有明、三田国際などグローバル色の強い学校同士を組み合わせて併願する動きも出始めました。1月入試の併願校としては、地方寮制の学校が選ばれるケースが多くなっています。また、地理的に千葉や埼玉に近い学校では、千葉や埼玉の1月入試と組み合わせるケースもよく見られます。

2018年から共学化した文化学園大杉並の併願校には、日大第二、富士見などが見られますが、これから変わっていくことが考えられます。

自修館は他校と地理的に離れているため、湘南学園などとの併願がこれまでよりも減少気味になっています。

桐蔭学園は2019度に男女別学から共学化します。同校の併願先としては、同校別回次の他、国学院久我山、攻玉社、サレジオ学院、品川女子学院などが見られていましたが、学校改革を受けて受験生の併願校の選び方が変わり、実績のある進学校だけでなく、附属カラーが強い学校も見られるようになってきています。

千葉県の成田高附属、八千代松陰、麗澤は、同じ学校の他の回次を併願することが多いです。麗澤では1月入試を併願する場合、比較的距離が近い獨協埼玉を選ぶケースが多くなっています。

埼玉の大宮開成、開智未来、春日部共栄、埼玉栄、昌平、西武台新座、東京農大第三でも、同校の別の回次を併願するケースが多くなっています。また、都内校や県内の栄東を志望する場合の最後の抑えとして、これらの学校が選ばれていることも非常に多いです。

5.中堅大学の附属校で、内部進学率が比較的高い学校

昭和女子大、成城学園、日大第二、成蹊、創価、明治学院、日本大学(日吉)、日大藤沢、日大第一、日大第三は、同じ学校の別の回次を併願するケースがとても多くなっています。これらの学校を第一志望とする場合は、それぞれの所在地と学力レベルにあわせた進学校が併願先として選択されています。また、GMARCHレベルの大学附属校の併願校として選ばれるケースも多くなっています。なお、前述のように目黒の日出が目黒日大となります。今まではこれらの学校に並ぶことはありませんでしたが、模試での希望者が多く受験生の関心も高いことから、特に日本大学(日吉)の併願受験が多くなるかもしれません。

6.公立中高一貫校

アタックテストは私国立中学校受験向きのテストなので、公立中高一貫校のデータは少なくなっていますが、ここでは併願選びのおおむねの傾向をご紹介します。

都内の場合は、1月入試で埼玉の学校を併願するケースが多くなっています。都内東部地区の都立白鴎高附、都立両国高附のような学校は、挑戦校としては栄東、安全校としては獨協埼玉を選ぶケースが多くなっています。多摩地区など西の方の学校では、星野学園や西武文理などが選ばれています。

公立中高一貫校の私立併願校選びは実に幅広いものになっています。主な学校の併願の傾向について以下にご紹介します。

  • 区立九段:1月入試では栄東や埼玉栄、市川や東海大学付属浦安などが選ばれている。2月入試では品川女子学院が見られる。
  • 都立白鴎高附:1月入試では栄東や専修大松戸、獨協埼玉などが選ばれている。2月入試では安田学園が多かった。
  • 都立両国高附:1月入試では栄東や市川が選ばれている。2月入試では広尾学園が多かった。
  • 都立桜修館:広尾学園、東京農大第一などとの併願が目立つ。
  • 都立大泉高附:城北、明大明治、日大第二などとの併願が目立つ。
  • 都立富士高附:吉祥女子、東京農大第一、宝仙学園理数インターとの併願が目立つ。
  • 都立武蔵高附:国学院久我山、武蔵、桐朋、吉祥女子などが多い。
  • 都立三鷹:国学院久我山、大妻中野などとの併願が多い。
  • 都立立川国際:併願状況は多彩。帝京大学、桜美林、渋谷渋谷、豊島岡女子などが見られる。
  • 都立南多摩:桐朋、大妻多摩、帝京大学といった多摩地区の進学校との併願が多い。
  • 市立南高附:栄光学園や洗足学園との併願が多い。2018年に共学化した青山学院横浜英和も見られる。
  • 県立相模原:東京農大第一、神奈川大学附属、森村学園などとの併願が多くなっている。
  • 市立川崎高附:東京農大第一や世田谷学園との併願が目立つ。
  • 県立千葉:県内の東邦大東邦、市川、渋谷教育幕張、昭和学院秀英との併願の他、都内の男女御三家の併願先として選ばれているケースも目立つ。
  • 県立東葛飾:市川、東邦大東邦、渋谷教育幕張などが選ばれていて、地元志向の強さがうかがわれる。
  • 市立稲毛高附:昭和学院秀英、東邦大東邦、専修大学松戸など県内の学校が多く選ばれている。
  • 県立伊奈学園:開智、大宮開成、獨協埼玉との併願が多い。
  • 市立浦和:栄東、大宮開成との併願が目立つ。


[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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