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上級者向け 受験マニアックス

2017年10月号 2018年度首都圏中学入試の変更点(第2弾:2017年6月〜9月発表分)

この記事は2017年度の情報です。最新の情報は2023年7月号および2023年10月号をご覧ください。

受験マニアックスの7月号では、2017年4月〜6月に発表された首都圏中学入試の変更点をご紹介しました。今号では、6月以降に発表された変更点をご紹介します。ぜひ、7月号とあわせてご確認ください。

新しく見えてきた傾向

2018年度の新中学1年生は人口が少なく、2019年度以降はまた増えることがわかっています。多くの学校では、受験生が集まりにくい来年の入試を「再来年以降に向けて新たな取り組みを試す機会」と捉え、さまざまな変更を加えています。各校の変更点の中から見えてきた傾向をご紹介します。

1.得意分野を生かした入試

新しいタイプの入試(詳しくは2016年12月号をご覧ください)、科目選択型の入試、英語入試などが増えています。これは、まだまだ伸びしろが大きい6年生の得意分野を積極的に評価したいという意味合いの入試です。受験生の皆さんにはぜひ、自分が得意なことを生かし、積極的に受験をしていただきたいと思います。また、学校側には、得意分野で合格した生徒たちの入学後の成長の様子をしっかり紹介していただきたいと考えます。

新しいタイプの入試

2020年の大学入試改革に備え、プレゼンテーション型、思考力型、教科横断型など、新しいタイプの入試を取り入れる動きが活発になっています。この入試の多様化は東京から始まりましたが、東京でますます活発になるとともに、千葉と埼玉にも広がりつつあります。神奈川は少し保守的で、千葉や埼玉ほどは広がりが見られません。学校側は、新しいタイプの入試で発信力や思考力に長けた生徒が集団に入り、その子たちが牽引役となって学校全体の雰囲気が変わっていくことを期待しているのです。

〈例〉
西武文理:適性検査型・得意教科入試を新設
日出学園:サンライズ入試を新設
順天:多面的入試(マイ・プレゼンテーションを含む)を導入
文教大付属:みらい創造入試(適性検査型)を新設
女子美大:自己表現入試を新設

算数を重視した入試

7月号では算数1科目入試についてご紹介しましたが、算数に重点を置いた入試の導入が広がっています。算数1科目に絞ると他教科の学力が懸念点となるため、もう1科目や作文をプラスする工夫もされています。

〈例〉
昭和学院秀英:午後入試を新設し、算数に比重を置いた2科目入試を実施
東京都市大等々力:S特選1回で、4科目か算数+作文を選べるように

科目選択型

得意科目を選択して受験ができる学校が増えているのも、2018年度入試の特徴のひとつです。

〈例〉
藤嶺藤沢、実践学園、聖徳大附属取手聖徳女子、本庄第一、東京家政学院、帝京大帝京

英語入試

英語入試を行う学校も増えています。しかし、2017年度入試でも応募者はあまり多くない学校が多く、特に英語が得意な生徒のためのものと考えて良いでしょう。入試には他の選択肢もありますので、無理に対策を練る必要はありません。

2.併願受験を増やす取り組み

近年、一人あたりの出願校数は減っています。学校側としては、なるべくたくさんの生徒に受験して欲しいので、少しでも併願の受験生が受けやすいよう、さまざまな取り組みを行っています。

日程

併願校の受験日が重なるのを避けるため、日程を前や後ろにずらすことは従来から行われていました。2018年度はそれに加えて、午後入試を導入する学校が増えています。特に、千葉県の昭和学院秀英が午後入試新設を発表したことは驚きでした。人気も学力も高い学校なのですが、千葉県の受験生が東京に流出するのを抑えたいという強い思惑があるのでしょう。また埼玉では、受験生が1/10と1/11に集中する傾向が強いため、この両日の午後入試が増えています。

〈例〉
昭和学院秀英:1/20に午後入試を新設
埼玉平成:1/10の午後入試を新設
国際学院: 1/10と1/12に午後入試

適性検査型入試

公立中高一貫校の選抜方法は、適性検査型入試です。公立中高一貫校を第一志望とする生徒に併願校として選んでもらいやすいよう、私立でも適性検査型入試の回数やパターンを増やす傾向が見られます。

〈例〉
浦和実業:適性検査型入試を1回から2回へ
聖徳学園:適性検査型ⅠⅡ→適性検査型ⅠⅡ or 適性検査型ⅠⅡⅢ
日本学園:適性検査型ⅠⅡ→適性検査型ⅠⅡ or 適性検査型ⅠⅡⅢ
上野学園:適性検査型ⅠⅡ→適性検査型ⅠⅡ or 適性検査型ⅠⅡⅢ
明星:適性検査型ⅠⅡⅢ→適性検査型ⅠⅡ or 適性検査型ⅠⅡⅢ

3.コース数を減らす動き

コース制をとっている学校では、募集を上位コースや特色あるコースだけに絞り、他のコースは募集をやめる動きが出ています。これは、中高6年間の教育を通して、生徒の学力や特色ある教育内容で身につく力をより高いレベルに持っていきたいという考えから行われているものでしょう。

〈例〉
春日部共栄:GE・GSの2コース制→GEコースのみ募集
小野学園:特待入試の募集レベルに統一
鎌倉女子大:特進・進学の2コース制→特進コースのみ募集
神田女学園:アドバンスト入試・フューチャー入試を廃止し、グローバル入試に一本化

その他のトピックス

1.芝浦工大附属の第一志望入試新設

芝浦工大附属が、1〜3回の入試の他に、2/6に第一志望入試を新設します。これは、1、2、3回のいずれかで受験をして不合格になった生徒を対象にするもので、作文・面接の他に事前課題を設けています。第一志望の生徒を遅い日程で募集する点、この入試単体では受験できない点、事前課題がある点が変わっていて、応募者数など、どのような結果になるかが注目されます。

2.アスリートを応援する動き

富士見丘が、グローバル・アスリートコースの新設を発表しました。これは、日本代表クラスのアスリートの活動を応援することを目的としたコースです。学校内でスポーツ指導を行うのではなく、遠征時は公休扱いになる、個別の学習フォローアップがある等、アスリートを支える体制を充実させます。募集は推薦のみです。2020年の東京オリンピックが近づいてきた今、注目される動きです。

2018年度首都圏中学入試の変更点一覧

受験マニアックス7月号でご紹介した内容と6月以降に発表された内容を合わせた、2018年度首都圏中学入試の変更点一覧をご紹介します。



[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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