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スクールポット中学受験版 - 首都圏学校情報検索サイト

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上級者向け 受験マニアックス

2021年9月号 複数回受験の優遇制度について

中学入試では、同じ学校を複数回受験することによって優遇措置が受けられる学校が多くあります。今回の受験マニアックスでは、どんな優遇制度があるのか解説するとともに、その制度を採用している学校について紹介します。ぜひ制度を知って、入試に活用してください。
(複数の優遇制度を実施している学校もあります)

1.加点方式

2回目、3回目などの複数回受験をする場合に、試験の点数に直接「●点」を加点する優遇制度です。

■加点方式の優遇制度を実施している主な学校
江戸川女子 2回以降5点加点
桜美林 各教科に10点加点
かえつ有明 2科5点、4科10点加点
共栄学園 各教科に5点加点
京華 2科10点、4科15点加点
加点幅非公表
成城学園 1回得点の5%を2回に加点
青稜 各教科に5点加点
多摩大目黒 加点幅非公表
東京電機大 1科入試5点、2科入試は10点、4科入試は15点加点
東京都市大付属 各教科に3回受験で3点、4回は5点加点
東洋大京北 加点幅非公表
明大明治 各教科に3点加点
神奈川学園 初回5点以内、2回は10点以内加点
麗澤 EEのみ5点加点
栄東 特待入試で30点
西武台新座 加点幅非公表
獨協埼玉 各教科、3回目に一律20点加点
細田学園 2回は合格最低点の約2%、3回は約3%加点

2.いいとこどり

複数回受験した中で、各教科の最も高い点数で判定する方式です。例えば、国語・算数2科目入試の場合、1回目が国語60点、算数30点、あわせて90点。2回目が国語40点、算数50点とすると、1回目の国語60点と2回目の算数50点を足した110点で合否を判定します。4科目入試の場合だと理科や社会でも同様の措置が図られます。また、こうした優遇制度は教科型の入試に限り、適性検査型入試では実施しないなど学校によって対応が変わるケースもあります。

■いいとこどりの優遇制度を実施している主な学校

主に神奈川県や神奈川県に近い都内校で実施されています。

大妻中野 川村 品川翔英
聖徳学園 女子聖学院 白梅清修
聖ドミニコ学園 東京家政学院 東京家政大附属
トキワ松 富士見丘 八雲学園
アレセイア湘南 鎌倉学園 カリタス
相模女子大 自修館 湘南学園
聖セシリア 聖ヨゼフ 相洋
橘学苑 鶴見大附属 藤嶺藤沢
緑ヶ丘女子 横浜女学院 横浜翠陵
横浜創英 横浜隼人

3.ボーダーラインで考慮する

合格のボーダーラインに近い点数だった時、複数回受験の受験生を優遇して合格とする制度です。例えば、1回目の入試では不合格だった受験生が、2回目に再挑戦して107点を取っていて、ボーダーラインが110点だった場合、3点差くらいなら学力面であまり差はない、と考えて合格とする制度です。2回目が初めての受験生は、107点では合格しませんが、2回受験した、ということで志望順位が高いと判断して優遇します。なかには、1回・2回が不合格だった場合に、3回目の入試でこの制度を実施する学校もあります。ただし、この考慮の幅はそれぞれの学校や、入試での受験生全体の得点状況で変わることが多く、具体的な考慮の幅はケース・バイ・ケースです。去年と同じ条件でも、今年は考慮できるレベルに達すことができずに合格に結びつかないというケースが起こるかもしれません。「2回目だから大丈夫だ」などと楽観せず、しっかり入試問題に取り組んでください。

■ボーダーラインで考慮する優遇制度を実施している主な学校

首都圏各地で実施されていますが、特に東京都と千葉県、埼玉県の学校で目立っています。

足立学園 上野学園 江戸川女子
鷗友学園 大妻多摩 開智日本橋
神田女学園 暁星 共立女子
攻玉社 佼成学園 佼成学園女子
國學院久我山 国士館 実践学園
実践女子 品川女子学院 十文字
淑徳巣鴨 順天 城西大城西
城北 昭和女子大昭和 駿台学園
成立学園 世田谷学園 多摩大聖ヶ丘
貞静学園 田園調布学園 東京純心女子
東洋英和 中村 日大第三
日大豊山 日大豊山女子 文化学園大杉並
宝仙学園 明治学院 目黒星美
目白研心 山脇学園 立正大立正
和洋九段
関東学院 関東学院六浦 サレジオ学院
清泉女学院 聖和学院 東海大相模
日大藤沢 横須賀学院
国府台女子 芝浦工大柏 西武台千葉
日出学園 八千代松陰
浦和実業 大妻嵐山 大宮開成
開智未来 春日部共栄 埼玉平成
狭山ヶ丘 城西川越 昌平
本庄第一

4.追加・繰り上げ合格で考慮する

追加・繰り上げ合格の際に考慮、あるいは優先する優遇制度です。1回目、2回目、3回目と複数の入試を受験して正規合格にならなかった受験生に、入学の手続き段階で定員に満たない場合、「合格ラインに近い点数だったので繰り上げ合格とします」という連絡があります。
複数回受験をした受験生が優先されるものの、あくまでも一定の点数ラインを超えていることが必要です。極端な例ではありますが、全科目一桁の得点しか取れてないのに複数回受験により自動的に繰り上がるということはありません。
また、追加・繰り上げ合格は他の受験生の手続き状況によって毎年合格枠が変動するため、あまり期待しすぎるのは禁物です。ただ、志望順位が高い場合は、あきらめず期待して待つというのも一つの考え方としてよいかもしれません。

■追加・繰り上げ合格で考慮する優遇制度を実施している主な学校

基本的に倍率が高い学校で多く実施されています。

跡見学園 桜美林 大妻
大妻多摩 大妻中野 学習院
吉祥女子 共立女子 恵泉女学園
香蘭 國學院久我山
芝浦工大附属 女子聖学院 成蹊
青稜 高輪 中大附属
田園調布学園 豊島岡女子 獨協
日大第二 普連土学園 法政大学
三輪田学園 山脇学園 立教池袋
青学横浜英和
神大附属(1~3回を合計して高い順に追加合格)
鎌倉女学院 サレジオ学院 聖セシリア
清泉女学院  
洗足学園(いいとこどりで追加繰り上げを決定)
捜真女学校 藤嶺藤沢 日本女子大附属
聖園女学院(いとこどりで追加繰り上げを決定)
山手学院
浦和明の星 大宮開成 開智未来
春日部共栄 城北埼玉 本庄東

5.単に考慮する

具体的な措置については触れず、単に考慮しますと公表しているケースです。

■単に考慮するという公表している主な学校
愛国 共立女子第二 京華女子
光塩女子 麹町学園女子 駒込
桜丘 帝京八王子 桐朋女子
日本学園 文教大付属 本郷
明法 安田学園
横浜    
翔凜
国際学院 埼玉栄 聖望学園
武南
國學院栃木

6.その他の事例

上記の優遇措置に当てはまらない事例の一部を紹介します。

玉川聖学院 1回と他の回で2科計が高い者を合格
日大第三 3回は高得点1科で判定
富士見 2回補欠になったら正規合格
開智 最終回で前回までの結果を参考

7.回次ごとに入試問題の性格が変わることもある

複数回入試を実施する学校のなかには、それぞれの回次ごとに入試問題の性格が変わる学校があります。例えば、埼玉県の開智のように、東京の御三家レベルとの併願を前提にした学校では難度の高い問題が出題されますが、1月10日の入試では若干難度が下がるなど、問題のレベルが変わるパターンです。こうした学校では、1回目と2回目、あるいは3回目では入試問題のスタイルが変わります。例えば1回目は大問1だった単元が、2回目では小問の集合になっている、といったケースです。
一方、複数回入試を行っていても、どの回も出題の形式は同じという学校もあります。もちろん、1回目と2回目や3回目で出題された問題と同じ問題が再び出題されることはありませんが、よく似たスタイルで出題されます。こうした学校は、さらに出題分野も変わらない学校と、分野は変わる学校があります。例えば1回目の算数では通過算の追い越しタイプ、2回目も数値を変えた追い越しタイプが出題される学校と、1回目は追い越しタイプ、2回目はすれ違いタイプに変わる学校、そんなイメージで考えてください。理科や社会ではもう少し大きな単元のくくりで分野が同じ学校、変わる学校があります。

出題する分野が変わらない学校では、1回目の入試問題を復習することで、2回目、3回目では得点が上がることも多いです。東京都のように「2月1日午前・午後」、「2日午前・午後」と日程が密集している場合は難しいかもしれませんが、千葉県や埼玉県のように、例えば1月10日、11日の入試のあと、20日にもう一度入試を行うといった際には、1回目や2回目で失敗をしても、一生懸命に復習することによって、3回目で得点を取れることができるでしょう。出題の分野を変えない学校を受験する際には、ぜひ学校や塾の先生に相談し、アドバイスをもらいましょう。

一方、出題分野が変更されるパターンではどのような対策をとればよいでしょうか。算数や理科、社会などの出題分野が細かく分かれている教科では、1回目、2回目、3回目をトータルすると、ほぼ全分野・単元が満遍なく出題されています。例えば理科の試験の場合、1回目に力学が出題され、電気の出題がなければ、2回目は電気の出題があり、力学は出題されない、というケースがあります。1回目で失敗をしたとしても、出題されなかった分野を復習することで、2回目の入試をある程度有利に進められる可能性が高いです。

複数回入試の特長を知るためには、各学校の説明会へ行き、過去問を入手して、事前に対策を練ることがおすすめです。また、塾の先生に入試問題を見てもらい、自分が受ける学校がどのようなタイプの複数回入試を行っているのか診断してもらうのもよいでしょう。1〜3回目まで出題分野が変わらずに出題されるのか、あるいは大きく変更されるのか。または、1~3回目までトータルすると各分野・単元が満遍なく出題されるのか。受験校のタイプを知ることで、より合格が近づくことになります。

8.まとめ

今回、さまざまなタイプの優遇制度について紹介しましたが、ほとんどの学校では同時出願が優遇制度の条件となっています。現在はWEB出願が主流となっているので、入試の前日まで出願を伸ばすことができる学校も多く見られます。そのため、「1回目が不合格だったら2回目を受ける」というように試験結果によって後から出願することができますが、この場合は同時出願には当てはまりません。最初の段階から、複数回を同時に出願することが必要となります。また、入試の回次によって、条件が異なる学校もあります。前述のとおり、適性検査型入試、特待入試は対象外となる学校や、1回目の試験を必ず受験しなければならないケースなど、学校ごとに細かなルールが設定されているため、実際に受験校を決める際には、ぜひ学校のHP等で優遇制度の有無、条件を確認してください。



[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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