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上級者向け 受験マニアックス

2020年5月号 これからの学校選びについて

新型コロナウイルスの世界的な感染拡大によって、学校や塾も多大な影響を受けており、見えない先行きに受験生や保護者の皆さまも不安をお持ちでしょう。今回の受験マニアックスでは、新型コロナウィルスの影響で合同相談会や説明会等が中止するなか、学校選びをどうしていくか。そのポイントについてお話ししたいと思います。

グローバル化は避けられない

現在猛威を奮っている新型コロナウィルスですが、専門家の中には、完全に収束するまでには2年程度かかるという意見もあります。それを踏まえると、一旦収まったとしても、通学で混んだ電車やバスに乗ることに抵抗感を覚えないご家庭はないでしょう。
しかし、現在休校措置が取られている学校の中には、完全にクローズしているわけではなく、決められた登校日にラッシュ時をはずして登校する時差登校を実施している学校もあります。こうした時差通学などの取り組みは、これからさらに各々の学校で広がっていくと思われますので、しっかり感染防止対策を行えば、通学時の感染リスクはかなり減らせるでしょう。

また、新型コロナウィルスが収束に向かうにつれて、グローバル化について、否定的な考え方が目立ち始めるかもしれません。
オリンピック延期が決定した3月24日頃から、日本国内の感染者数が急速に増加していきました。中国の武漢から広がったウィルスに対して、日本は中国からの入国を規制する方向に進みましたが、実際に国内の感染拡大につながったのは、既に感染が広がっていたアメリカやヨーロッパからの帰国した人たちによって持ち込まれたウィルスが原因という意見があります。中国だけではなく、既に世界各国に感染拡大した現状を見れば、「海外は怖い」「語学研修や留学などとんでもない」「外国の人たちも、日本に来るのは遠慮してほしい」など、海外に対してネガティヴな考え方をどうしても持ってしまうかもしれません。

しかし、ご承知のように日本は資源が少なく、食糧も輸入に頼っています。生活水準を維持するには、外貨を稼ぐ必要があります。かつての高度経済成長の時代には、電化製品を始めとする工業製品をアメリカやヨーロッパなどの海外に輸出し、外貨を稼いできました。これからも輸出は大切ですが、人件費が高くなっていますから、BRICs各国(ブラジル、ロシア、インド、中国)などと競争することは難しく、開発に時間がかかる高付加価値の高性能な製品を湧出していく必要がありますが、簡単にできる話ではありません。ですから、積極的に海外に出て働き、給料として外貨を持ち帰るなり、ビジネスや観光で来日する外国人を増やして、積極的に日本で消費してもらうことも必要です。こうしたことを踏まえると、グローバル化に背を向けることはできないと思われます。

最近の中学受験では、英語コミュニケーション能力、思考力・判断力・表現力、アクティブ・ラーニング、課題解決能力などの、いわゆる21世紀型の学力観の話を聞くことが多くなってきました。これらの力は、グローバル化社会の中で重要度が高いので注目されています。グローバル化に背を向けるなら、こうした力を無理に育む必要はないかもしれません。しかし、グローバル化と正面から向き合うなら、大切で必要な力です。こうした、21世紀型の学力観は、中学校3年間、高校3年間といった、ぶつ切りではなかなか育みにくいのが現実です。だからこそ、中高一貫教育を選ぶ意味の1つが、そこにあります。こうした考え方を常に持ち続けて、皆さまには志望校を考えていただきたいと思います。

これからの学校の選び方

さて、この状況の中で、志望校をどう選んでいけばよいでしょうか。
最近は、動画等で校長先生が自ら発信するケースが増えてきました。もちろんチェックしていただきたいのですが、やはり学校は生徒さんの様子を見ることが何よりも大切です。おそらく夏以降に向けて、いろいろな形で生徒さんが一生懸命学校生活を過ごしている様子が発信されていくと思います。こうした学校側の発信をぜひチェックしていただければと思います。

一部SNS等で、中学受験や学校について、無責任な話が出回ることがありますが踊らされずに学校の公式情報をしっかりと確認してください。また、各学校独自で、あるいは大手公開模試などがイベントとして、3密を避けるためにZoomなどのアプリを使ったオンライン上での相談会も始まりました。夏以降、感染防止対策がしっかりとできているのであれば、実際に学校に足を運び、限定的かもしれませんが、生徒さんの様子を直に見ていただきたいと思います。人数制限や参加回数の制限等があるかもしれませんが、学校見学の機会は必ず作られていきます。手探りの状態で出願、受験に飛び込まなければならない状態にはなりませんから、安心して来春の栄冠に向けて、日々の勉強に勤しんでいただければと思います。



[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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