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上級者向け 受験マニアックス

2023年6月号 私立高校の授業料補助制度について

国と都道府県はそれぞれ、私立高校に通う場合の授業料補助制度を設けています。今回の受験マニアックスでは、国、東京都、神奈川県、千葉県、埼玉県のそれぞれの補助制度の概要、世帯年収と授業料自己負担額のシミュレーションの2023年度最新情報を紹介します。ぜひ実態を知り、活用していただきたいと思います。なお、千葉県は予算書から作成した2023年度の予定です。詳細は、県から公表されましたら、あらためてご確認ください。

国の就学支援金

私立高校に通う場合の国の就学支援金について紹介します。こちらは全国共通です。590万円以上になると補助額が下がります。各都県では、国の就学支援金に上乗せする形で、独自の補助制度を設けています。

就学金支援金制度のグラフです。

東京都の補助制度

対象:都内在住。都内に住んで近隣の県の高校に通う場合にも支給される。

世帯年収910万円未満の世帯は全て、授業料475,000円までは実質無償化となるのが特徴です。東京都の私立高校の授業料は他県と比べて高い傾向がありますが、その分手厚い補助制度を整えているといえるでしょう。
なお、公益財団法人東京都私学財団のホームページでは、授業料補助制度の案内や授業料助成金シミュレーションを公開していますので、あわせてご参照ください。

東京の制度のグラフです。

世帯年収と授業料自己負担額のシミュレーション(東京都の制度)

授業料の例
(年額)
世帯年収
生活保護〜910万円 910万円以上
350,000円 0円 350,000円
400,000円 400,000円
475,000円
※世帯年収910万円未満の世帯への授業料補助額上限
475,000円
500,000円 25,000円 500,000円
550,000円 75,000円 550,000円
  • 2023年度の制度・データに基づく。
  • 東京都内全日制私立高校平均授業料は483,311円
  • 授業料以外の奨学給付金として、生活保護世帯には52,600円が、世帯年収270万円未満(非課税)の世帯で、中学生を除く15歳以上23歳未満の扶養されている兄弟・姉妹がいる第1子、または、いない場合137,600円、第2子以降152,000円が支給される。

神奈川県の補助制度

対象:県内在住で県内の私立高校に通う生徒。

東京都と同様に、国の就学支援金との差額分をここまで支給します、という制度です。世帯年収750万円未満のすべての世帯に入学金補助が給付されるのが特徴で、2022年度から、世帯年収270万円までの世帯の入学金補助が21万円に拡充されるとともに、多子世帯への支援がスタートしました。

東京の制度のグラフです。

世帯年収と授業料自己負担額のシミュレーション(神奈川県の制度)

授業料の例
(年額)
世帯年収
生活保護〜700万円 700〜750万円 750〜910万円 910万円以上
350,000円 0円 156,800円 231,200円 350,000円
400,000円 206,800円 281,200円 400,000円
456,000円
※世帯年収700万円未満の世帯への授業料補助額上限
262,800円 337,200円 456,000円
500,000円 44,000円 306,800円 381,200円 500,000円
550,000円 94,000円 356,800円 431,200円 550,000円
  • 2023年度の制度・データに基づく。
  • 神奈川県内全日制私立高校平均授業料は453,218円
  • 世帯年収270万円未満の世帯には入学金補助210,000円、世帯年収270万円〜750万円未満の世帯には入学金補助100,000円が別途支給される。
  • 授業料以外の奨学給付金として、生活保護世帯には52,600円が、世帯年収270万円未満(非課税)の世帯で、中学生を除く15歳以上23歳未満の扶養されている兄弟・姉妹がいる第1子、または、いない場合137,600円、第2子以降152,000円が支給される。

千葉県の補助制度

対象:県内の私立高校に通う生徒。居住地は県外でも良い。

年収640万円未満の家庭には、国の就学支援金との差額で授業料が無償になるように支給され、年収640万円以上750万円未満の家庭は授業料の三分の二の額(ただし、限度額226,800円)まで支給されます。固定の金額ではないため、図は県内最高額で示しています。また、年収350万円未満の家庭には15万円を上限として入学金の補助があります。なお、あくまでも予算書から作成した2023年度の予定となっています。詳細については千葉県から公表されましたら、あらためてご確認ください。

千葉の制度のグラフです。

世帯年収と授業料自己負担額のシミュレーション(千葉県の制度)

授業料の例
(年額)
世帯年収
生活保護 〜270万円 270〜350万円 350〜590万円 590〜640万円 640〜750万円 750〜910万円 910万円以上
300,000円 0円 100,000円 181,200円 300,000円
350,000円 123,200円 231,200円 350,000円
400,000円 173,200円 281,200円 400,000円
450,000円 223,200円 331,200円 450,000円
522,000円
※千葉県内全日制私立高校の授業料最高額
295,200円 403,200円 522,000円
  • 2023年度の制度・データに基づく。
  • 千葉県内全日制私立高校平均授業料は365,844円
  • 世帯年収350万円未満の世帯には、150,000円を限度として入学金の補助が別途支給される。
  • 授業料以外の奨学給付金として、生活保護世帯には52,600円が、世帯年収270万未満(非課税)の世帯で、中学生を除く15歳以上23歳未満の扶養されている兄弟・姉妹がいる第1子、または、いない場合137,600円、第2子以降152,000円が支給される。

埼玉県の補助制度

対象:県内在住で県内の私立高校に通う生徒。

生活保護世帯に、授業料と国の就学支援金の差額全額が支給されるほか、世帯年収590万円~720万円の世帯には、県内私立高校の平均授業料目安と国の就学支援金の差額分が支給されます。このほか、世帯年収609万円未満の家庭に入学金補助が10万円、世帯年収500万円未満の家庭には、施設費等補助20万円が給付されます。
なお、埼玉県のホームページでは、授業料補助制度の案内やダウンロードして使えるエクセルの補助額試算表を公開していますので、あわせてご参照ください。

埼玉の制度のグラフです。

世帯年収と授業料自己負担額のシミュレーション(埼玉県の制度)

授業料の例
(年額)
世帯年収
生活保護 〜590万円 590〜720万円 720〜910万円 910万円以上
270,000円 0円 0円 0円 151,200円 270,000円
320,000円 201,200円 320,000円
396,000円
※世帯年収590万円未満の世帯への授業料補助額上限
9,000円 277,200円 396,000円
420,000円 24,000円 33,000円 301,200円 420,000円
470,000円 74,000円 83,000円 351,200円 470,000円
  • 2023年度の制度・データに基づく。
  • 埼玉県内全日制私立高校平均授業料は391,400円
  • 世帯年収609万円未満の世帯には、入学金補助100,000円が別途支給される。
  • 世帯年収500万円未満の世帯には、施設費等補助200,000円が別途支給される。
  • 授業料以外の奨学給付金として、生活保護世帯には52,600円が、世帯年収270万未満(非課税)の世帯で、中学生を除く15歳以上23歳未満の扶養されている兄弟・姉妹がいる第1子、または、いない場合137,600円、第2子以降152,000円が支給される。

4都県の補助額比較

以下のグラフは、国の就学支援金と合算した各都県の世帯年収ごとの支給金額を比較したものです。埼玉県の生活保護世帯は、県内最高額で示したため高額になりますが、多くの学校はこれより低額ですから、全体としては東京都の補助制度が一番手厚いといえるでしょう。

授業料支援 都県比較のグラフです。
〈付録〉各都県私立高校の学費データ(2023年度)


[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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