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スクールポット高校受験版 - 首都圏学校情報検索サイト

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上級者向け 受験マニアックス

2020年11月号 2021年度首都圏高校入試の変更点(第2弾:2020年7月〜10月発表分)

受験マニアックスの7月号、および8月号では、2020年4月~6月に発表された首都圏高校入試の変更点をご紹介しました。今号では、7月以降に発表された変更点をご紹介します。ぜひ、7月号、8月号とあわせてご確認ください。私立・公立各校の変更点の一覧については、末尾添付のPDFをご参照ください。
なお、現段階で全ての学校の入試の変更点が発表されているわけではありませんので、ご了承ください。

私立高校の入試変更点

「三密」を避ける変更

特に公立高校などとの併願受験生が多く、試験会場のキャパシティで「三密」に不安がある場合、試験日程を増設するなどで受験生を分散させる工夫を行っています。例えば八王子実践は一般入試を2020年度は2月10日と11日の2日間の日程選択でしたが、2021年度は2月10日~12日の3日間として、希望コースによって入試日を分けることになりました。また、関東第一は1月22日のみだった推薦入試を22日と23日に分けます。もともと入試制度の関係で東京都・神奈川県生の推薦入試は単願のみ、他県生は他校併願を認めていて、2020年度はどちらも1月22日に実施していたものを2021年度は千葉県生が22日、それ以外が23日と受験生の分散を図りました。それ以外にも、駿台学園は3回目の入試を2月17日から12日に繰り上げています。他校の受験で思わぬ不合格になった受験生に挑戦の機会を、という意味合いもあった3回目ですが、受験生の心理として、早く合格を決めたいものですから12日に繰り上げることで、10日や11日と同じように選択してもらおう、という配慮でしょう。このほか、入試日は別設定にならないものの、コースなどによって集合時間を分ける例も出ています。試験会場の教室は、ゆとりをもって受験できるキャパシティがあるものの、集合場所となる講堂などが「三密」になりそうな場合、第1グルーブが集合して受験番号順に教室に入った後、第2グループが集合するような時間設定にしています。

面接の取りやめ

面接のやり方は生徒1人の場合と、5~6人程度までのグループ面接が主流です。帰国生など例外的な場合は保護者同伴の個別面接もあります。いずれも担当の先生は2~3人が普通です。この程度の人数であれば、学校の一般的な教室なら十分「密」にはならないのですが、順番待ちの待機場所が「密」になる場合や、学科試験用の教室とは別に面接の教室を事前に準備しようとすると、教室の確保が難しくなる場合は面接を取りやめています。大森学園、帝京大学、鵠沼、東葉(併願推薦のみ)、東京農大第三などで取りやめていて、応募者数が一般入試や併願入試などよりも少ない単願のみの推薦入試でも國學院や相洋などで面接を取りやめています。その結果、適性検査や作文だけの入試になっています。

書類選考の増加

神奈川県では、独特な制度である書類選考を採用する学校が増えてきています。横浜創学館や横浜学園、向上は一般入試が全面的に書類選考になります。英理女子学院のキャリア部も書類選考だけに変わります。また、日大藤沢や白鵬女子の一部のコースでは入試相談を行わないオープン入試以外は書類選考に切り替えます。この他、入試相談を経たコースよりも上位のコースに転換したい受験生向けのチャレンジ受験以外は書類選考に切り替えた学校、相模女子大のように併願受験を書類選考に切り替えた学校、光明相模原や向上など学科試験との選択で書類選考を新設する学校があります。橘学苑の推薦入試は面接のみでしたが、2021年度はその面接を取りやめます。そのため推薦入試も書類選考になります。神奈川県は、公立高校の出題範囲の削減幅が小さいため、私立高校においても出題範囲の設定ではあまり影響がありません。そのため書類選考増加の背景は、コロナ禍における三密を避けるというシンプルな理由が中心です。

他県でも一部書類選考を取り入れている学校はあるものの、基本的にはあまり見られない制度です。ただ、神奈川県からの併願受験生が多い青稜は、キャパシティの関係から一般入試の併願優遇が書類選考に変更になります。

後期入試の日程が繰り下げられる

千葉県では、従来1月17日から前期入試、2月5日から後期入試が行われ、前期入試では単願、併願、推薦とさまざまなパターンがあり、後期入試では一般型が中心です。しかし、後期入試が実質的な二次募集的な位置づけであったこともあり、年々後期の入試が縮小されていき、前期にしか受験生が集まらないという状況になっていました。

こうした状況のなか、来春の入試から公立高校の前後期が一本化されることにともなって、私立高校の後期入試が2月5日スタートから2月15日スタートに繰り下げられることになります。繰り下げによる日程変更が各学校で行われていますが、同時にこれを機会に後期入試を廃止しようとする動きもさらに加速しています。具体例としては千葉日大第一、日大習志野などが後期入試を廃止します。また日大系以外では、来春共学になる光英VERITAS(現:聖徳大附属女子)、千葉商科大などの学校も後期入試も実施しないと明言しています。そうした中、東海大浦安は後期入試を実施するという方針を取っています。

もともと後期入試は、上位校にもう一度チャレンジしたい受験生が中心でしたが、市川や渋谷教育幕張、専修大松戸、芝浦工大柏など、再チャレンジ先である上位校自体が後期入試を廃止しているため、後期入試は今後ますます二次募集化していくことになると考えられます。

コースの改編や大きな変更点のある学校

8月号で共学化する広尾学園小石川(現:村田女子)、光英VERITAS(現:聖徳大附属女子)、八雲学園の3校をはじめ、佼成学園女子、桜丘、千葉日大第一、大宮開成、西武文理のコース改編を紹介しています。それ以後の追加情報を紹介します。

浦和学院 アスリート選抜コースを新設(野球、サッカーのみ)。
大西学園 特進クラス新設、在来コースは大学進学クラスと呼称。
神田女学園 グローバルコースを国際教養コース、アドバンストコースを高度教養コース、フューチャーコースを総合教養コースに改編。
関東国際 日本文化コースは一般の受験生の募集を停止、外国人のみ募集となる。コースの性格を、今までの文系進学を中心とする内容から、外国籍生徒向けに変更するため。
佼成学園 グローバルコースの新設。
国学院久我山 女子部で文科コースの募集を開始します。国学院久我山では入学時点で文科(文系)と理科(理系)に分かれます。これまで女子は理科コースのみの募集となっていましたが、人気が集まらなかったこと、また同時に女子の理系志向の高まりとともに内部進学生で理科コースを選ぶ生徒が増えたことから外部募集の文科コース枠が広がったといえるでしょう。
品川エトワール 保育コースの新設。
自由ヶ丘学園 選抜進学コースフロンティアの新設。
昌平 特進コースを募集停止。
日本女子体育大二階堂 特別進学コースを新設、総合進学・スポーツ・保健福祉コースは統合してキャリアデザインコースに改編、2年次から進学、スポーツ、ダンス、ヒューマンケアの4コースに分かれます。
八王子実践 文理選抜コースを選抜コースとし、文理進学コースを募集停止。
本庄第一 AⅠ類型をAⅠアドバンス・スタンダードに分化。
武蔵野大千代田 女子校から共学となったことで新設されたコースなど細分化されていたコース編成を見直し、高校1年次の募集をMI・IB・IQ・GA・MS・LAの6コースから入学時のコースを統合し、2年次から選抜探究・附属進学の2コースに分かれるように変更することになります。また入試科目も一般的な3教科+面接に統一されます。あわせて入試日程も一本化されたため、入試・コースが非常にわかりやすくなる改編といえます。
八千代松陰 特選AEМコースの新設。
山手学院 理数コースを特進コースに、普通コースを進学コースに改編。
横浜富士見丘 男子理数特進クラスを男子特進クラス、女子グローバル&サイエンスクラスを女子・特進クラスに。スタンダードクラス(女子のみ)を進学(女子のみ)クラスに改編。
流通経済大柏 Ⅲ類→特進コース、Ⅰ類→総合進学コース、Ⅱ類→スポーツ進学コースへと変更します。またⅡ類はコース名変更とともに、これまで男子のみの募集だったのが、男女募集へと変わります。

公立高校の入試変更点

東京都
高校再編

来春は武蔵と富士が募集停止になります。また、募集停止になった赤羽商業の校地に家庭・福祉専門高校が開校します。校名は「赤羽北桜高校(あかばねほくおう)」となります。家庭科では保育・栄養科と調理科の2つの学科が、福祉科では介護福祉科が設置されます。

集団討論の中止

コロナ禍における三密対策によって、推薦入試の目玉であった集団討論が全面中止となります。一般入試ではグループワーク的な入試科目が一部の学校で残りますが、推薦入試に関しては個人面接のみとなります。

推薦入試では各学校、面接や作文の配点など細かな変更を行っています。もともと、トップ校の戸山や上位校の豊多摩などでは集団討論の廃止にともない作文や小論文の配点を高くしています。個人面接で聞けなかった受験生の考えを、より深く探ろうという狙いがあるのかもしれません。すべての学校が作文・小論文の配点を高くしているわけではありませんが、多くの学校がこうした動きになっていくと思われますので、受験生の皆さんには作文・小論文のトレーニングに力を入れたいものです。

グループ作成問題の廃止

これまで中高一貫校の高校募集枠のある白鷗、両国、大泉、武蔵、富士の5校がグループ作成問題を出題していました。来年度の入試ではこの5校のうち、武蔵と富士が募集停止となりますが、募集が行われる両国と大泉と白鷗の3校はグループ作成を取りやめ、通常の学力検査問題となります。なお、両国と大泉は来年度が最後で2022年度から募集停止となります。白鷗も募集停止を予定していますが、少なくとも2022年度までは入試を実施するということです。

神奈川県

入試制度に変更はありませんが、各学校に細かな変更点があります。詳しくは添付の変更点一覧をご覧ください。

自己表現検査について

難関・上位校では自己表現検査として教科横断型の科目があります。難関・上位校を狙う場合、自己表現が合否の分かれ道になることも少なくありません。軽く見ないことが大切です。

千葉県

千葉県は前後期の2回の入試を一本化します。受験生の出願動向に影響する大きな変更です。

前後期一本化の影響

専門学科などでは、すでに前期100%の学校・課程が数多くありますが、普通科は前期定員が60%でした。そこで、まず一般論として前後期を一本化するとどうなるか考えてみます。例えば、募集定員300名の学校があり、前期の定員が60%の180名、後期定員が残りの120名とし、この学校に入りたい受験生が450名いるとします。前期は450名が180名の募集定員に向けて挑戦しますから、応募倍率は450÷180で2.5倍になり、180名は合格しますが、270名は不合格になります。次に、この270名が募集定員120名の後期に挑戦しますから、応募倍率は270÷120で2.25倍になり、最終的に150名が不合格になります。この学校が前後期を一本化すると募集定員300名を一回で募集しますから、450÷300で応募倍率は1.5倍になります。150名が不合格になることは変わりありません。

前後期が一本化すると、この事例のように前期応募倍率2.5倍、後期応募倍率2.25倍が1.5倍に下がります。倍率が下がるのは前後期制の場合、後期で合格して入学できる受験生に、一度前期で不合格を出していますが、それがなくなるために倍率が下がるからです。千葉県の「公立高等学校入学者選抜方法等改善協議会」の議事録を読むと、「合格できるのに一度不合格の烙印を押すのは問題がある」といった趣旨の意見が出ていることがわかります。今回の前後期一本化は、こうした事態を解消することが目的の1つになっているわけです。

実際には前期不合格者が後期では出願校を変更するなど、先に合格を決めている併願の私立に手続きして後期は出願しない受験生も珍しくありませんから、この例のようにきれいに数値が現れるわけではありませんが、原理的に考えれば前後期一本化で応募倍率は下がり、受験生の立場からは「2倍を超える応募倍率」といったプレッシャーが軽減されることになります。

一方、前後期2回の受験機会があることで前期は挑戦受験ができたのが、1回だけになることで併願の私立があまり行きたくない学校だった場合、どうしても「失敗するわけにはいかない」として、抑えた出願の受験生が増える傾向にあります。2016年度から専門学科などで前期定員を100%にした学校がありますが、こうした学校の入試の状況を見ていると、「抑えた出願で早く合格を決めてしまいたい」といった傾向が表れていることがわかります。「応募倍率が下がること」と「失敗できないから抑えた学校選択」の間でどちらを重視する受験生が多いかで、挑戦志向が高まるのか安全志向中心になるのかが決まることになります。

各校の入試内容

新制度は2020年度までの前期選抜に近い検査内容です。2021年度からの各校の入試内容と2020年度の前期選抜を比べると面接の廃止や自己表現いわゆるプレゼンテーションの新設・廃止などの変更が見られますが、全体的には単純化が進んでいます。また、当初は「思考力を問う問題」も各校の判断で出題できることになっていましたが、新型コロナウイルスによる学習の遅れに配慮して実施しないことを決めたことも単純化の一つに挙げられるでしょう。

埼玉県

入試制度に変更はありませんが、各学校に細かな変更点があります。詳しくは添付の変更点一覧をご覧ください。

学校選択問題について

埼玉県では、学校選択問題という難度の高い問題があります。来年度に向けて、従来の実施校の中で、春日部女子が取りやめになる一方、川口市立の普通科、理数科、普通科のスポーツ科学コース(2020年度の文理スポーツコースが名称変更)が学校選択問題に切り替わります。それ以外の実施校の顔ぶれは変わりません。

2021年度首都圏高校入試の変更点一覧

7月以降に発表された、2021年度首都圏高校入試の変更点一覧をご紹介します。7月号および8月号に添付の一覧と合わせてご参照ください。



[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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