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上級者向け 受験マニアックス

2023年2月号 東京都と埼玉県(2回目)の進路希望調査結果

この記事は2022年度の情報です。最新の情報は2024年2月号をご覧ください。

今回は、東京都の教育委員会が発表した都内公立中学3年生の進路希望調査結果と、埼玉県の教育委員会が発表した県内中学3年生の2回目の進路希望調査結果(1回目の結果は1月号で紹介)を紹介します。各校の募集人員、希望者数、倍率の詳細については、添付のPDFをご覧ください。

東京都の公立中学校3年生の進路希望調査結果

発表:2023年1月6日
調査:2022年12月12日
対象:都内公立中学校3年生

1.全体的な傾向

下のグラフは、都内公立中学校の卒業予定者数、全日制高校進学希望者数、全日制都立高校進学希望者数を受験年度基準であらわしたものです。

都内公立中進路希望推移(受験年度)

卒業予定者数は、前年に比べて男子が818名、女子が472名、合計1,290名増加しています。率では1.7%の増加です。全日制高校の進学希望者数は392名の増加となっており、卒業予定者数の増加数より少なくなっています。つまり、全日制高校以外の選択肢が増えているというわけです。
また、都立全日制高校の希望率は、男子が0.2%、女子が0.4%低下していて、以前よりも低下のペースは落ちていますが、都立高校の人気低下は続いています。全日制国立・私立・他県公立の希望率も、男子が0.3%、女子は1.0%も低下しています。このうちの多数は都内の私立希望者ですから、近年上昇していた全日制私立志向は完全にブレーキがかかった状況になりました。
人数はまだまだ少ないものの、増加が続いているのは都立以外の定時制と通信制です。特に都立以外の通信制は男子が0.3%、女子が0.7上がっていて、特に女子の希望率上昇が目立っています。通信制希望者の多くは、N高校に代表されるような新しいタイプの学校を選んでいると思われます。通信制高校を選択肢として考えるケースが増えているのです。

次のグラフは、全日制高校の進学希望率の推移で、全日制高校のみの率と、チャレンジスクールやフレッジスクールといった「実質全日制」を含めた率を示しています。

全日制高校進学希望率推移(受験年度)

どちらも下り続けており、2019年度、2020年度は減少度合いが落ち着いていましたが、この3年は減少幅が大きくなっています。全日制高校のみの進学希望率は今回ついに90%を切りましたが、90%未満になるというのは筆者の記憶にもないケースです。従来のイメージにとらわれない多様な高校選択が広がっていることがわかります。

次のグラフは、全日制都立、全日制都立以外の希望率の推移です(「実質全日制」)は含めない)。全日制都立以外のほとんどは、都内の私立・国立高校と、隣接県の私立高校です。

全日制都立と都立以外希望率推移(受験年度)

全日制都立の希望率は、やや低下が緩やかになってきたものの、下り続けています。全日制都立以外は、2017年度以降一気に伸びましたが、前年はわずかに下り、今回は明らかに下りました。つまり、しばらく続いていた全日制私立高校の人気上昇が終わり、通信制など新しいタイプの高校に希望が移ってきているのです。

2.学科・課程別の人気動向

学科・課程別の人気動向について、希望者数が100名以上で前年よりも希望倍率が0.1倍以上変動した分を紹介します。

0.1倍以上上昇したのは、農業科(1.08倍→1.20倍)、家庭科(0.76倍→0.95倍)、国際科一般生徒(2.00倍→2.34倍)、総合学科(0.99倍→1.12倍)の4つでした。農業科は学校によって学ぶ中身がさまざまですが、特に食品系の希望倍率が上がっている様子です。調理系を含め、食品に関するいろいろな産業に興味があり、基礎勉強として食品系を選ぶ生徒が増えています。家庭科については、前々年に保育、栄養、調理、介護福祉のスペシャリストを目指す都立赤羽北桜高校が新規開校したことで倍率が上がり、昨年は同校が定員を拡大したことで倍率が低下、今回は再び上昇しています。国際科一般生徒は、人気の都立国際高校の希望者が前年、今回と増えていることに加え、前年に大島海洋国際が国際科から水産科に転換したことも影響しています。総合学科は、晴海総合、世田谷総合、王子総合、若葉総合といった人気校が希望者を集め、全体の倍率が上がっています。

0.1倍以上の低下が見られたのは、普通科コース制(1.11倍→0.89倍)、産業科(1.07倍→0.86倍)、芸術科美術(2.35倍→1.78倍)、都立高専(1.13倍→1.02倍)の4つでした。普通科コース制は前年目立って倍率が上がったので、その反動で下がった模様です。産業科は、前々年に高倍率だったので敬遠が起こり、前年も今回も希望者が減っています。芸術科美術は前年特に人気が出て高倍率だったので、反動で下がっているのでしょう。都立高専は隔年で希望倍率が上下する傾向があり、今回は下がっています。

なお、2023年度からは都内の工業高校全校が、校名の「工業」を「工科」に変更することが発表されています。例えば「蔵前工業高校」は「蔵前工科高校」となります。しかし今回の工業科の希望者数は前年よりも減っていて、名称変更が今のところ人気にあまり結び付いていないようです。都は、名称変更とともに学びの内容も進化させると発表していますので、今後は徐々に人気が変わっていくのかもしれません。

3.希望倍率が高い都立高校

都立高校学年制普通科の、男女別の希望倍率上位5校の5年間推移を紹介します。

受験年度 23年 22年 21年 20年 19年
男子1 石神井 2.06 2.05 三田 2.08 青山 2.19 石神井 2.14
男子2 豊島 2.02 青山 2.03 戸山 2.06 戸山 2.10 戸山 2.13
男子3 調布南 2.01 深川 2.01 城東 1.988 石神井 2.03 江戸川 2.05
男子4 江北 1.99 目黒 1.97 豊島 1.986 城東 1.99 小岩 2.02
男子5 狛江 1.98 戸山 1.96 田園調布 1.97 狛江 1.95 南葛飾 2.00
女子1 鷺宮 2.55 神代 2.60 三田 2.93 広尾 2.45 小平 2.41
女子2 昭和 2.34 昭和 2.44 広尾 2.26 三田 2.37 2.21
女子3 神代 2.26 三田 2.36 深川 2.22 青山 2.27 小岩 2.16
女子4 広尾 2.23 鷺宮 2.30 青山 2.19 竹台 2.16 三田 2.14
女子5 小岩 2.15 向丘 2.17 竹早 2.15 昭和 2.09 本所 2.12
男子

今回の男子ベスト5には、学力トップレベルの進学指導重点校が1校も登場していません。前年までは必ず登場していた戸山もついに姿を消し、トップレベル校ではなく上位校が人気の中心になっているのが特徴的です。
1位は石神井で2019年以来のトップ、2位は豊島で前々年3位に登場した学校です。両校とも、もともと人気がありますが、2023年度の定員拡大校で、拡大を期待して希望者が大きく増えて倍率も上がりました。3位の調布南と4位の江北は、前年も今回も希望者の増加が続いています。5位の狛江は今回希望者が少し増え、ランキングに登場しました。

女子

女子は、例年トップレベル校よりは上位校の人気が高い傾向があり、ベスト5に進学指導重点校が登場しない状態も続いていました。今回の結果を見ると、中堅レベルの学校の人気が上がってきていると感じます。
1位は前年の4位から上がった鷺宮です。前年も高い希望率でしたが、さらに希望者が増えました。2位は昨年と同じ昭和で、倍率はやや下がっていますが、それでも高倍率が続いています。3位は前年トップだった神代で、希望者数はほぼ前年と同様ですが、2023年度募集定員拡大校のため倍率が下がりました。4位の広尾も高倍率が続いている人気校で、前年は定員拡大で倍率がやや下りランキングから外れましたが、今回は再び登場しました。5位の小岩は隔年で希望者数が増減している学校で、今回増加する年ですが、前々年以上の増加となり人気上昇が目立ちました。

4.難易度別の希望動向

都立高校普通科(単位制も含む)の、難易度別の人気を男女別に考察します。

  • 偏差値はWもぎの都標準偏差を使用。
  • 単位制普通科は学校ごとに男女とも同倍率になるよう、募集定員を男女の希望者数で比例配分して学年制普通科と合算。
  • 今回の結果は23年度用の都標準偏差値で分類しているため、各偏差値帯の学校は前年までとは異なる場合あり。
男子
全日制高校進学希望率推移(受験年度)

卒業予定者数が増えているので、都立高校普通科の人気が前年並みならどの偏差値帯も少しずつ希望者数が増えているはずですが、そうはなっていません。偏差値50~54が6.2%増、偏差値45~49が8.4%増、偏差値40~44は9.0%増と増えている一方で、偏差値65は4.6%減、偏差値60~64は4.1%減となっています。偏差値39以下も3.6%減りました。比較的入りやすい偏差値帯で希望者が増え、トップレベル校や上位校では希望者が減っています。希望倍率は、全体的には高偏差値帯で高く、入りやすい偏差値帯になるほど下がる傾向は変わっていませんが、偏差値65以上、偏差値60~64、偏差値55~59で0.06~0.09ポイント下がっており、これらの学校は少し入りやすくなるかもしれません。偏差値40~44は定員拡大以上に希望者が増えて倍率が上がりました。偏差値39以下は今回も1倍を切って定員割れしています。

東京の都立高校では、男女別定員制による不公平さ、特に同じ点数をとっても女子だけ不合格になるケースが問題視されており、男女別定員の緩和が徐々に進んでいます。つまり、以前よりも男子の方が合格が厳しくなっているはずなのですが、比較的入りやすい偏差値帯の希望者が増加しているという不思議な現象が起きています。おそらく、これまで中堅レベル以下の生徒を受け入れていた私立高校が徐々に難化しており、受け皿を失った生徒たちが都立に流れているのではないでしょうか。実際、数年前と今を比べると、出願基準が大きく難化した学校も見受けられます。

また、希望者が多い偏差値60〜64は、昨年、今回と希望者数も希望倍率も減って、敬遠され始めています。背景の一つは安全志向だと思われます。そしてもう一つの理由は、偏差値65以上のトップレベル校と偏差値60〜64の2番手校の間の溝が深くなっていることです。トップレベル校である進学指導重点校は全て独自問題を導入しており、2番手校は一部で独自問題を導入しています。最近は独自問題の高校と共通問題の高校を両方視野に入れて勉強を進める生徒が減っており、独自問題の高校だけを目指す層と共通問題の高校だけを目指す層がはっきり分化されているのではないかと思われます。さらに、偏差値60〜64の生徒たちが、N高校に代表されるような通信制高校に魅力を感じ、流れている面もあると考えられます。

女子
全日制高校進学希望率推移(受験年度)

女子の難易度別の希望動向にも、男子と似ている部分が見受けられます。偏差値45~49が13.2%増と大きく増えて、偏差値40~44も5.1%増えました。一方、偏差値60~64は3.4%減、偏差値55~59は4.6%減、偏差値50~54は3.2%減となりました。中堅から少し入り易い難度で希望者が増えて、中堅から高難度で希望者が減っています。最上位の65以上と、一番入り易い39以下は前年並みです。希望倍率は偏差値65以上が前年と変わらず、偏差値60~64、偏差値55~59、偏差値50~54は0.05~0.09ポイント下がりました。偏差値45~49、偏差値40~44は定員が拡大されていますが、それを上回る大幅な希望者の増加で、希望倍率が上がっています。偏差値39以下は男子同様、今回も定員割れでした。

女子についても、これまで中堅レベル以下の生徒を受け入れていた私立高校の難易度が上がり、この層の受験生が都立に流れている傾向が見られます。女子はこれまで、この学力層の生徒の受け入れを女子校が担っていた部分が大きかったのですが、近年共学化が進み、受け入れ枠が小さくなったり、共学化によって人気と難易度があがって入れなくなってしまうケースが増えているのでしょう。この学力層の生徒たちは、限られた通学範囲内でしか高校を選ばない傾向もあり、さまざまなしわ寄せが都立高校に集まっています。

また、偏差値60〜64は、男子同様に昨年、今回と連続して減っています。安全志向が強くなっていることと、トップレベル校と2番手校の溝が深まっていることの結果が、男子と同じくあらわれています。女子は特に通信制高校人気が上がっているので、この層の生徒たちが通信制高校に流れている部分もあるのでしょう。

埼玉県の中学3年生の進路希望調査(第2回)結果

発表:2023年1月12日
調査:2022年12月15日
対象:県内中学校3年生
※第1回の進路希望調査結果は、1月号にて紹介しています。

1.全体的な傾向

県全体の卒業予定者数は63,427名で、前年より59名増加しています。高校進学希望者数は62,513名で、前年より17名増加しています。高校の進学希望率は前年と同じ98.6%です。

下の表は、高校進学希望者の進路希望先の内訳です。

項目 高校進学希望者 全日制進学希望計 県内全日制高校 県外全日制高校 県内公立定時制希望 通信制希望
国立 公立 私立 国立 公立 私立
今回調査 62,513 56,798 303 40,528 11,489 146 316 4,016 921 3,406
10月調査 61,243 56,732 274 42,476 10,158 137 315 3,372 734 2,429
10月対比 1,270 66 29 -1,948 1,331 9 1 644 187 977
前年同期 62,496 57,430 217 41,261 11,433 157 327 4,035 865 2,894
前年比 17 -632 86 -733 56 -11 -11 -19 56 512
今回調査 100% 90.9% 0.5% 64.8% 18.4% 0.2% 0.5% 6.4% 1.5% 5.4%
10月調査 100% 92.6% 0.4% 69.4% 16.6% 0.2% 0.5% 5.5% 1.2% 4.0%
10月対比 - -1.8% 0.0% -4.5% 1.8% 0.0% 0.0% 0.9% 0.3% 1.5%
前年同期 100% 91.9% 0.3% 66.0% 18.3% 0.3% 0.5% 6.5% 1.4% 4.6%
前年比 - -1.0% 0.1% -1.2% 0.1% 0.0% 0.0% 0.0% 0.1% 0.8%

全日制高校の進学希望者数は56,798名で、第1回の調査よりは増えましたが、前年より632名減りました。特に、県内全日制公立高校の人気低下が顕著になっています。一方、通信制は前年より512名増加、県内公立定時制は前年より56名増加しており、通信制や定時制を選ぶ生徒が増えていることがわかります。

下の表は、公立中学・義務教育学校卒業予定者のみの進路希望状況を示したものです。

項目 卒業予定者 高校進学希望者 全日制進学希望計 県内全日制高校 県外全日制 定時制希望 通信制希望
国立 公立 私立
今回調査 59,326 58,436 53,349 302 40,366 8,346 4,335 939 3,361
前年同期 59,425 58,578 54,115 216 41,078 8,428 4,393 862 2,841
今回調査 - 98.5% 89.9% 0.5% 68.0% 14.1% 7.3% 1.60% 5.7%
前年同期 - 98.6% 91.1% 0.4% 69.1% 14.2% 7.4% 1.5% 4.8%

公立の中学校のみだと、卒業予定者数は減っており、高校進学希望者数も減っています。全日制高校の希望状況では、県内国立(筑波大坂戸)が増えていて、県内私立と県外がやや減少、県内公立は712名も減少しています。一方、通信制は520名も増え、全体の5.7%を占めています。定時制もやや増えています。

下のグラフは、公立一貫校を除いた公立中学校(義務教育学校を含む)の卒業予定者数、全日制高校全体の希望者数、全日制公立高校希望者数の推移です。卒業年度ではなく受験年度で表記しています。

公立中3生進学希望者数推移(受験年度)

公立中卒業予定者数は2020年度に6万人を切り、2021年度は57,850名まで減りましたが、前年、今回と5万9千名台が続いています。全日制高校全体と全日制公立高校の進学希望者数は、前年は卒業予定者数の増加に対応して増えたものの今回は減少していることがわかります。

下のグラフは公立中学卒業予定者中の、全日制公立高校の希望率(左目盛)と、県内全日制私立高校希望率(右目盛)、県外全日制私国立高校希望率(右目盛)、通信制希望率(右目盛)の推移です。県外全日制は、グラフの前の表から県外公立(埼玉県の場合隣接県協定による千葉県が多い)を抜いて、私立と国立だけで作りました。

公立中3生の校種別希望率推移(受験年度)

全日制公立高校の希望率は2016年度に上がりましたが、それ以後は下降が続き、今回は68.0%です。県内全日制私立の希望率は2017年度から2021年度まで上昇が続き、特に2018、2020、2021年度は高い上昇ですが、前回、今回と落ち着いた動きになっています。県外私国立高校の希望率は2018~2020年度に上昇していますが、その後はやや下がって、やはり落ち着いた動きになっています。通信制は2015年度ころには低い上昇ですが、今回に至るほど上昇幅が大きくなっていることがわかります。

2.希望倍率が高い公立高校

希望倍率が高い普通科公立高校をご紹介します。表は、希望倍率1.5倍以上の高校を倍率順に並べたものです。2016年度〜2019年度は20〜24校が希望倍率1.5倍以上でしたがが、それ以降は4年連続で15校が登場しています。前年、今年と、全日制私立高校志向がやや下がっていますから、私立に流れたということよりも全日制高校の人気低下が公立高希望倍率校の減少と捉えた方がよさそうです。

 今回  前年同期
順位 校名 倍率 順位 校名 倍率
1 市立浦和 2.85 1 市立浦和 2.80
2 川口市立 2.69 2 川口市立 2.53
3 市立川越 2.01 3 市立川越 2.50
4 越谷南 1.82 4 浦和西 1.91
5 越ケ谷 1.752 5 市立浦和南 1.80
6 上尾 1.747 6 越谷南 1.79
7 大宮 1.72 7 川越南 1.76
8 川越南 1.71 8 南稜 1.73
9 浦和西 1.70 9 鳩ケ谷 1.72
10 市立浦和南 1.67 10 大宮 1.71
11 鳩ケ谷 1.59 11 所沢北 1.64
12 所沢 1.56 12 越ケ谷 1.611
13 (県)浦和 1.53 13 和光国際 1.609
14 和光国際 1.51 14 越谷北 1.58
15 所沢北 1.50 15 1.53

トップは市立浦和、2位は川口市立、3位が市立川越で、前年と全く同じです。4位は前年度の6位から上がった越谷南で倍率もやや上がりました。5位の越ケ谷も前年の12位から上がっています。同校は募集定員削減校なのに希望者が増加して、倍率が上がりました。6位の上尾は、前年は登場していませんがそれまでは毎年登場していましたから、今回は人気復活です。7位の大宮は前年の10位から上がりましたが、倍率そのものはほぼ同じです。8位の川越南は前年が7位で、希望者がやや減って倍率も少し下がっています。9位は前年4位だった浦和西で、隔年現象で希望者が増減しています。10位の市立浦和南も前年の5位から下がっています。これは隔年現象と言うよりも前年一気に希望倍率が上がったため、その反動でしょう。11位の鳩ケ谷は前年の9位から下がっています。同校も隔年現象です。12位の所沢は2019年度以来の登場で、再び人気が上がってきたようです。13位の(県)浦和も2020年度以来の登場です。トップレベル校になると受験生が限られる傾向があるため、毎年の登場とはなりませんが、今年は挑戦志向の受験生が多いのかもしれません。14位の和光国際、15位の所沢北は、それぞれ前年は13位と11位でした。今年度は希望者が少し減って順位が下がっています。

3.難易度別の希望動向

普通科普通コースと総合学科の高校について、難易度別の人気状況を考察します。

  • 偏差値は北辰テストの50パーセンタイル偏差値(男女単純平均・小数点以下四捨五入)に基づく。
  • 22年度結果偏差値に合わせているため、各偏差値帯の学校は前年と異なる場合あり。
偏差値帯別希望者数・希望倍率普通科・総合学科

希望者数では、ボリュームゾーンである偏差値50~54の希望者の減少が目立ちます。偏差値60~64も少し減り、最上位の偏差値65以上も微減です。一方、比較的入り易い偏差値45~49は少し増えて、偏差値45未満が微増、偏差値55~59は前年並みでした。前年までは偏差値45~49や偏差値45未満の希望者の減少が続いていて、50以上の各偏差値帯は年によって増えたり減ったり、という状況でしたから、受験生の志望動向が少し変わってきたのかもしれません。
希望倍率では、最上位の偏差値65以上と60~64が高い水準で、以下偏差値が下がるにつれて倍率も下がる傾向は例年同様です。偏差値50~54は希望者の大幅な減少が倍率に反映して、前年の1.21倍から1.13倍に下がっています。今回の結果を見て、実際の出願先を変える動きにつながるかもしれません。偏差値45~49は前年の1.00倍(正確には定員割れの0.995倍)から1.08倍に上がっています。このまま推移すれば難化につながりますから、出願校を再検討する受験生が出そうです。偏差値45未満は今回も定員割れです。

4.県内私立高校の人気の傾向

希望者が多い県内私立高校をご紹介します。下の表は希望者数の上位10校を、今回、前年度、10月時点で比較したものです。中学を併設して中3が在籍している学校は、在籍中3生徒数を全体の希望者数から引き、公立中からの希望者数の推定値としました。

順位 今回希望者数 前年度希望者数 10月対比(増加数30名以上)
校名 希望者数 校名 希望者数 校名 伸び率
1 浦和学院 545 埼玉栄 539 東野 79.5%
2 浦和実業学園 499 浦和学院 531 秀明英光 72.2%
3 埼玉栄 496 浦和実業学園 357 浦和実業学園 48.1%
4 叡明 427 花咲徳栄 346 武蔵越生 41.8%
5 山村学園 287 叡明 321 春日部共栄 38.7%
6 栄北 284 栄北 313 秋草学園 38.3%
7 早大本庄 284 山村学園 297 大妻嵐山 36.8%
8 花咲徳栄 278 早大本庄 294 山村国際 36.3%
9 東京農大第三 271 正智深谷 286 東京農大第三 32.8%
10 西武台 242 星野 267 栄北 31.5%

希望者数のトップは前年の2位から上がった浦和学院です。この10年は2位が最高でしたが、今回はいよいよトップになりました。希望者は前年度より少し増えています。2位は前年度3位だった浦和実業学園で、前年度よりもかなり希望者が増えています。3位は前年度トップの埼玉栄です。人気が下がって順位が下がったというよりも、浦和学院と浦和実業学園が埼玉栄以上に多くの希望者があった、と解釈した方がよいでしょう。4位は前年の5位から上がった叡明で、前年度よりも100名を超える希望者増加です。5位は山村学園で、前年度7位から上がりましたが、希望者数は若干減っています。6位は前年度同様の栄北ですが、希望者は減っています。7位の早大本庄は前年度の8位から上がりましたが、希望者数はやや減りました。8位の花咲徳栄は希望者が減って、前年度の4位から下がっています。9位の東京農大第三はこのランキングに登場する年が多い学校です。前年度は人気が下火だったようで登場しませんでしたが、今回は人気が回復しました。10位は西武台で、2020年度以来の登場です。今年は人気が上がっているようです。
右の部分は、10月の1回目の調査時点からの希望者増加率の上位10校です。増加人数が30名以上の学校から選びました。前回調査からの受験生の動向として、ご参照していただければと思います。1回目から希望者が大幅に増えるのは例年のことで、しかも増えているのは入試相談のケースが中心ですから、倍率が上がって大変だとあせる必要はないでしょう。



[筆者紹介]

首都圏中学受験・高校受験に関わるようになって○十年。現在でも多くの私立学校説明会やイベント、研究会などに顔を出し、日々私立学校の情報を収集・発信している。

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