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私立中高進学通信

2024年9月号

卒業生が語る私の成長Story

昭和女子大学附属昭和中学校

母校の数学教員、公認会計士
目標に向かって学び続ける2人

東京理科大学 理学部第一部 数学科3年
N.Oさん(左)
「周りの人たちに対する感謝を忘れないようにしています。
教員になれたら、生徒にもその大切さを伝えたいと思っています」

昭和女子大学 グローバルビジネス学部
会計ファイナンス学科3年
K.Kさん(右)
「一人ではいくら頑張ってもできないことが、
みんなと力を合わせればやり遂げられることを、この学校で知りました」

2人とも附属小学校から同校に進学した同級生。中学から『本科コース』に進んだN.Oさんは教員を、『グローバル留学コース』に進んだK.Kさんは公認会計士をそれぞれめざし、大学で勉強に励んでいます。

折り紙が数学の
研究対象と知り感動
インタビューに応えるN.Oさんの写真です中学時代のN.Oさんは書道部や、英語によるビデオ作品を制作するイングリッシュ・ビデオプロダクション・クラブに所属。高校時代は委員会活動に力を注いでいました。

 2人が附属小学校を卒業した年、同校に新しいコースが誕生しました。『本科』『グローバル留学』『スーパーサイエンス』の3コースです。そのなかから『本科コース』を選んだN・Oさんは次のように振り返ります。

「私は小学生の頃から算数が好きでした。問題が解けた時に大きな達成感を得られるからです。そのため、理系の大学を志望していた私には、中3への進級時に『本科』から『スーパーサイエンス』に移るという選択肢もありました。しかし、数学の教員をめざしていた私は、そのまま『本科』で学ぶ決断をしました。教員になるなら理系だけに的を絞らず、全教科の知識を幅広く身につけたいと考えたからです」

 N・Oさんが数学への関心を強めたきっかけは、中3の『The Boston Mission』と『私の研究』でした。『The Boston Mission』は、同校の海外キャンパスである『昭和ボストン』を訪れ、12日間にわたって、現地の講師から授業を受けたり、近隣の学校の生徒などと交流したりするプログラム。『私の研究』は、自分でテーマを決め、1年間研究して、その成果を2月に発表するプログラムです。

「『The Boston Mission』において現地の小学生や高齢者の方々に折り紙を紹介した私は、その後『私の研究』のテーマにも折り紙を選びました。こうした活動を通して私は、折り紙がその幾何学的な性質から、数学の研究対象になっていることを知ったのです。それまでの私は日常生活のなかに数学を感じる場面はほとんどありませんでした。しかし、調べるなかで折り紙のほかに万華鏡が生み出す模様も数学と関係があることを知り、感動したことを覚えています」

留学によって難民問題が
遠い国の出来事ではなくなる
インタビューに応えるK.Kさんの写真ですK.Kさんは、大学1年次の前期に難関の日商簿記2級に合格しました。10カ月の留学やそれに向けた準備で培った集中力や持久力を活かした結果といえます。

 K・Kさんが選んだのは、『グローバル留学コース』です。

「全員が高1の4月から10カ月間、カナダのエドモントンに留学するコースです。カナダでは、1家庭に1人でホームステイして現地の高校に通います。
 このコースでは、教室に貼られる掲示物は全て英語で書かれていましたし、副担任を務めていたのもネイティブの先生です。日本にいながら海外の学校にいるような環境のなかで、留学に向けて英語力を鍛えていきました」

 カナダでの日々で、K・Kさんは英語以外にも大切なことを学びました。

「現地の生徒と同じ授業に出席するほか、私はESL(English as a Second Language)の授業も受けていました。ESLは、『英語以外を母国語とする人たちに向けた英語』という意味です。このクラスには香港や韓国、メキシコなど多様な国々の留学生がいて、私はみんなと親しくなりました。そのなかにアフリカから来た難民の留学生がいたのです。その子は難民キャンプで何カ月も待機するなどの困難を乗り越えてカナダにたどり着いたと話していました。それまでの私は民族紛争や難民問題についてニュースでは知っていましたが、遠い国の出来事に過ぎなかったのです。しかし、その子の体験を聞き、国際問題を自分事として捉えられるようになりました」

 そう振り返るK・Kさんは昭和女子大学グローバルビジネス学部会計ファイナンス学科に進学しました。公認会計士をめざすためで、現在は資格取得に向けて勉強に力を注いでいます。

「小学生の頃から英語の次に算数のテストの結果がよく、中高時代も数学は得意でした。公認会計士は数字を扱うとともに、企業法など法律の知識も活かして働きます。理数系と文系のスキルが要求されることから、この職業が私に合っていると感じました。
 加えて、中高時代に培った英語力を、監査法人の外資系部門で活かすこともできるのです。そこで、公認会計士に必要な知識を得られる昭和女子大学のこの学科を選びました」

日常生活のなかにある
数学の面白さを生徒に

 一方、N・Oさんは東京理科大学理学部第一部数学科に進学。数学の研究に注力しながら、中高の教員免許取得に向けた勉強にも励んでいます。

「目標は母校であるこの学校で教壇に立つことです。私がお世話になった先生方は生徒の一挙一動に絶えず目を向けて、声かけをするなど一人ひとりの気持ちに寄り添ってくださいました。私も恩師の先生方のような教員をめざしています。
 数学の教員としては、数学的な視点で私たちの身の回りにあるものを観察すると、思いがけない発見があることを生徒に伝えていきたいと思っています。例えば、スーパーマーケットにあるカゴは台形を逆さにした形になっています。台形だからこそ、空のカゴを上から数多く重ねても高くならず、崩れることもないのです。長方形だとこうはいきません。こうした日常生活のなかにある数学の面白さを生徒に伝え、一人でも多くの生徒に数学を好きになってもらいたいと思っています」

弊誌2019年6月号で取材した当時中3のN・Oさん、K・Kさんの写真です弊誌2019年6月号で取材した当時中3のN・Oさん、K・Kさん(写真左から)。
弊誌2021年特別号で取材した当時高3の2人の写真です同じく弊誌2021年特別号で取材した当時高3の2人です。
恩師からの応援メッセージ
自分らしさを活かしながら
道を切り拓いてほしい
2人の成長を6年間見守った髙津先生(写真中央)との写真です2人の成長を6年間見守った髙津先生(写真中央)と。

 私は2人が中学に入学した時から英語を教えてきました。また、N.Oさんが所属していたイングリッシュ・ビデオプロダクション・クラブの顧問を、そしてK.Kさんのクラスの担任を6年間務めていました。K.Kさんはリーダーシップを発揮してクラスをまとめてくれていましたね。自分で決めたことは何事も最後までやり通せる女性ですから、公認会計士合格に向けて初志を貫徹できると信じています。N.Oさんは穏やかで包容力にあふれ、私たち教員から見ても頼れる存在でした。ぜひ本校の教員になって、生徒の将来のために力を尽くしてほしいと思っています。(英語科/髙津乃理子先生)

(この記事は『私立中高進学通信2024年9月号』に掲載しました。)

昭和女子大学附属昭和中学校  

〒154-8533 東京都世田谷区太子堂1-7-57
TEL:03-3411-5115

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