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私立中高進学通信

2024年9月号

基礎学力の育て方

二松学舎大学附属柏中学校

『自問自答』で成長!
目標を具現化し
進路を実現する学力を養成

左から篠田さんの担任の山口祐希先生、高3の篠田佑人さん、庄山悠斗さん、庄山さんの担任の竹下慎之助先生。

左から篠田さんの担任の山口祐希先生、高3の篠田佑人さん、
庄山悠斗さん、庄山さんの担任の竹下慎之助先生。

「論語」や自身の生き方に向き合う教育を6年間かけて深めた高3生2名に、自らの成長を振り返ってもらいました。

学校の学びをきっかけに
「好きなこと」を発見
庄山悠斗さん(高3)庄山悠斗さん(高3)

 二松学舎大学附属柏では、自ら問題を見つけて解決する『自問自答』を教育の原点とし、独自の教育プログラムを展開しています。基礎学力の育成についても、自問自答のスタイルを貫いており、「勉強はやらされるものではなく、自分が知りたいこと、学びたいことがあるから勉強する」という考えを重視しています。

 高3の庄山悠斗さんと篠田佑人さんも「自分で学ぶからこそ、やる気が出て、学び続けることができた」と振り返ります。

「授業や定期テスト後は、『自問自答』をして振り返ることが徹底されていました。中学の早い段階から、自分の弱点を克服したり、興味・関心を深めたりすることに時間をあてられたのは有意義だったと思います。
 僕は中学の時から数学への関心が強く、隣接する二松学舎大学の図書館もよく利用していました。専門書が充実しているのでより詳しく知りたくなり、学ぶことがますます楽しくなりました。
 興味が深まったことで、中3の時点で大学受験への意識も高まり、進路目標が明確になりました。これが高校生活のモチベーション向上にもつながりました」(庄山さん)

「自分の好きなことを突き詰めるこの学校の特色が、自分には合っていました。僕は英語の授業を通して語学に強い関心をもつようになり、ドイツ語を独学で学んでいます。さらにそれがドイツの思想に興味をもつことにもつながりました。
 英語に限らず、新しい興味をかき立てられる授業が多かったと思います。授業がきっかけで、自分の興味が掘り起こされることが何度もありました。
 学校は必要なことを手厚くサポートしてくれます。数学に苦手意識がありましたが、わからないことがある時は個別に質問し、理解できるまで指導してもらうことで克服できました」(篠田さん)

論語の教えに導かれ
自らの進路が明確に
篠田佑人さん(高3)篠田佑人さん(高3)

 庄山さんは現在、東京大学をめざしています。中学からの学びの変遷と自己成長を次のように振り返ります。

「中1の頃は、自分から学びたいことは特になく、課題と定期テストをこなしていただけでした。学校では外部の模試や検定試験を受ける機会が多くあり、その結果と向き合うなかで『自分に足りていないことは何か』と考えるようになりました。常に自問自答しながら勉強することで、自ずと大学入試にもつながる基礎学力がついていきました。
 また、自分自身を見つめ、生き方を問う機会が学校生活のなかにたくさんありました。授業でガーナの貧しい子どもたちが労働を強いられている現状を知った時に、心が揺さぶられたことは今も鮮明に覚えています。論語の授業を通して『このまま目的もなく学んでいていいのか』と自問したこともあります。こうした経験が『大学で何を学ぶか』を考えることに自ずとつながりました」(庄山さん)

 政治思想を学ぶため難関大学をめざしている篠田さんは、「論語と探究論文が重要な気づきを与えてくれた」と語ります。

「論語を学んでいても初めは深く理解できず、『なんとなく良さそうなことを言っている』と感じる程度でした。ですが、学んでいくうちに、徐々にほかの教科や探究で学んだ内容とつながっていくようになりました。中高では世界のさまざまな思想について学びましたが、論語はその比較に役立つ軸の一つとなりました。
 成長するにつれて、論語の教えが真理として心に響いてくるようになり、論語の考え方が現代社会の問題解決に役立つのではないかと、いろいろなことを考察するようになりました。
 中3の探究論文も良い経験でした。自分のテーマを深く考察することで、さらにその先にある自分のやりたいことが明確になり、大学で政治思想を専門的に学びたいと考えるようになったのです。
 自分が深めたいことを見つけられ、それを極める自由があり、進みたい進路に向かっていける。この学校のおかげで学ぶ目的が明確になり、自然と学力がついたと思います」(篠田さん)

育成のポイント
充実の学習指導
『放課後学習センター』
『ラーニングコモンズ』の自習スペース。『ラーニングコモンズ』の自習スペース。

 同校は図書館エリア『ラーニングコモンズ』や北校舎廊下のスペースなど、多数の自習スペースを設けています。これらは『放課後学習センター』として機能し、卒業生のチューターや担当教員が質問に対応するなどサポートも充実しています。

 このほか、学力に不安のある生徒に7限目を使って教員が行う『補習授業』や、外部講師を招き国公立大学や難関私立大学への受験対策を行う『放課後講座』も行っています。

「放課後の『補習授業』は生徒の希望を基に、柔軟に内容を決めています。例えば『情報』が2025年度の大学入学共通テストの試験科目になりますが、対策講座を希望者に向け自由参加で開講するほか、アーカイブサイトを作っていつでも受講できるようにするなど、工夫しています」(竹下先生)


ポイント①
社会を知る
『新聞コラム』

 毎日の新聞コラム3紙(朝日、読売、毎日)を読み比べる『新聞コラム』。社会情勢を知るとともに、視点や考え方の違いを学びます。


ポイント②
1日1ページ学習
『365ノート』

 内容を自分で考え、1日1ページ以上学習し、毎日提出するためのノート。計画的、継続的な学習習慣を身につけます。


ポイント③
生き方を考える
『論語』の授業

 中高にわたり毎週1時間、「人として、いかにあるべきか」を自ら考え、自分なりの答えを探し続ける『論語』の授業に取り組みます。

学年の先生からのメッセージ
将来のイメージが学びの動機に
社会科・高校担任/山口祐希先生社会科・高校担任/山口祐希先生

 高校から2人を見ていますが、2人は『自問自答』やグローバル探究などで、自分の興味・関心を突き詰め、将来像を具体的にイメージしていました。本校ではキャリア教育の一環として、各分野の専門家による講演会や卒業生との交流会なども実施しています。そうした機会を通して将来を鮮明にイメージできたことが、基礎学力の伸びにもつながっていったのだと思います。


自分で内容を決める自学習慣が学力伸長へ
理科・高校担任/竹下慎之助先生理科・高校担任/竹下慎之助先生

 2人とも自分の学びを突き詰めるだけではなく、周囲と一緒に何かに取り組んだり、勉強を教えたりしていました。そうした人としての温かさをもっていることも、成長につながっているのかなと感じます。中学では学習計画を書き込む手帳と、毎日自学する『365ノート』の提出が課されていましたが、内容は自分で決められるので、2人とも楽しく取り組んでいたようですね。

(この記事は『私立中高進学通信2024年9月号』に掲載しました。)

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