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私立中高進学通信

2024年9月号

今こそ心の教育

瀧野川女子学園中学校

独自の創造性教育と
伝統文化の継承
で心を磨く

「世界に、自分たちの仕事を創ろう!」と語る山口龍介副校長。生徒と先生の距離が近いのも同校の魅力。校内の至る所で先生と生徒の会話が弾みます。

「世界に、自分たちの仕事を創ろう!」と語る山口龍介副校長。生徒と先生の距離が近いのも同校の魅力。
校内の至る所で先生と生徒の会話が弾みます。

欲しいものは
自分たちで自由に創る
山口副校長は、東京工業大学大学院博士後期課程在学中に現職に着任し、同校の全ての教育活動を実社会につながる実践的な学びへと変革しています。山口副校長は、東京工業大学大学院博士後期課程在学中に現職に着任し、同校の全ての教育活動を実社会につながる実践的な学びへと変革しています。

 1926年の創立以来、高い知性と豊かな個性を養い、心身共に健康で、真に社会に貢献できる有為な近代女性を育成してきた同校。時代が変わって最先端の教育を追求していても、生徒の心の成長を大切にする姿勢は不変です。

「創立当初の本校は、当時社会で女性が活躍するために必要な、財務・会計の力を養っていました。卒業生は日本銀行や大手金融機関に就職し、仕事を通して社会に貢献していました。本校は創立以来、実学主義を貫いています。もちろん時代が変わった現在では、実学の内容も変化しています。今日の実学の鍵となるのは、創造性と起業家精神、そして『欲しいものは自分たちで自由に創る』という先端的なエンジニアリングデザインの考え方です」(副校長/山口龍介先生)

 2015年からは、生徒が自分の望む人生を手に入れ幸せになるための心構えを学び、能力と精神を育んでいます。そして自分の成し遂げたいこととできること、世の中が求めていることを結びつけるために、独自の創造性教育が始まりました。

「中高生には社会で働くことの実態や、そこで成功するための心構えがまだ見えていません。そこで、チームで働くとはどういうことなのか、仕事とは何かを知ってもらえれば、生徒たちの社会人として望む人生を手に入れるための大きな指標になるはずだと考え、創造性教育を始めました」

 中1の『理想の街を創ろう』を皮切りにデザイン思考を駆使し、中2で大道芸ロボットを創り、中3で好きなことを追求し、一年間研究します。高1の商品企画コンペティションでは、世の中にはまだない、人に喜ばれる新商品を開発し、試作品を創ります。

「高2では、生徒たちが出資し、15人1チームで会社を作り、経営・財務・マーケティング・生産という各部門に分かれて、それぞれが責任をもって新商品を開発・製造します。そして、9月に行われる『あかつき祭』で出店・販売して事業を成功させるのです。この事業化実習を通して生徒は、チームで働くこと、資本主義のメカニズム、個人の職業適性などを体験的に学びます」

 さらに、高2のハワイ修学旅行では、事業化実習のハイライトとなるハワイ大学チャリティーバザーに挑みます。

「例えば1000円をそのまま寄付したら、1000円分の価値にしかならないわけですが、その1000円を元手に事業を回せば、雇用を生み、経済効果もあり、社会貢献できるうえに、何倍もの寄付ができます。本業で社会貢献する面白さとすごさを学び、資本主義のすごさを体感していきます。しかも、商品を販売することでお客様に喜んでもらえます。こうして生徒たちは働くことの素晴らしさを体感し、いろいろな個性やさまざまな専門性をもった仲間が集まって、新しい事業をたち上げる楽しさを知り、自分が納得できる、かつ世界に貢献できる仕事は何かと考えるようになります」

 高2の事業化実習で将来のビジョンを具体化し、高3では夢を実現させるうえで意義のある進学先をめざします。

「事業化実習によって高い就業意識を抱いた生徒たちは、前向きに世の中を捉えることができます。社会人としての心構えと考え方を身につけた生徒たちは、自分の望む人生を実現させるための仕事に就くために、効果的な専門能力を学ぶにはどの進学先を選べばいいのかを考え、目標に向かって努力していくのです」

国際社会で活躍するため
日本の伝統的作法を体得

 ICT化により黒板の無い教室も、生徒たちの独創性や創造性を育みます。

「本校の授業は、黒板の無い教室で生徒と先生が楽しく問答しながら進みます。例えば社会科の授業では、教科書に登場する歴史上の人物を先生が一方的に解説するのではなく、あなたがその人物だとしたらどうするかを議論したり、プレゼンテーションをしたりするのです。このような授業によって、生徒たちは自分の頭で自由自在に考えられるようになり、独創性あふれる提案をするようになります。こうした授業で思考力と行動力を培った生徒たちは、実社会でも活躍していけると考えています」

 さらに、同校が創立時から大切にしている必修科目の礼法・茶道・華道の授業も、グローバル化した現代社会だからこそ大事にしています。

「海外で働いたり、外国の方と仕事をしたりすると、自分は日本人だとより強く自覚します。利害関係だけでなく、周りの人たちと一緒に気持ちよく仕事をしようと行動する姿勢は日本人ならではですし、特に、日本人女性の心遣いは尊敬されています。そのような伝統的な文化、精神を立ち居振る舞いのなかから自然と身につけるべく、本校では礼法・茶道・華道の授業を必修とし、習ったことを普段の学校生活に活かして体得していきます。日本人が大切にしてきた精神を身につけることは、複雑な国際社会に貢献するために大切なことだと考えています」

「黒板の無い教室」で行われるのは、同校が「第7世代教育ICT」と位置づける先端ICTを活用した効率的な授業。AI時代だからこそ、独創性や想像力の育成を大切に考えています。「黒板の無い教室」で行われるのは、同校が「第7世代教育ICT」と位置づける先端ICTを活用した効率的な授業。AI時代だからこそ、独創性や想像力の育成を大切に考えています。
高2のハワイの修学旅行では、事業化実習の重要な局面となるハワイ大学チャリティーバザーに挑戦。商品の売り上げは全額現地の教育基金に寄付しています。高2のハワイの修学旅行では、事業化実習の重要な局面となるハワイ大学チャリティーバザーに挑戦。商品の売り上げは全額現地の教育基金に寄付しています。

礼法・茶道・華道は、創立以来100年近い同校の伝統が息づく授業。
また、部活動や行事など全ての教育活動で、大人の日本人女性になるための道徳や礼節を重んじています。

進学通信 2024年9月号
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