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私立中高進学通信

2024年9月号

進化する高大連携

普連土学園中学校

進路選択につながる幅広い学びを
多彩な大学との連携を通して経験

東京理科大学・神楽坂キャンパスを訪問した生徒たち。大学内にある数学体験館を見学し、同大学の学生から説明を受けました。

東京理科大学 × 多彩なキャンパスツアー
東京理科大学・神楽坂キャンパスを訪問した生徒たち。
大学内にある数学体験館を見学し、同大学の学生から説明を受けました。

中高段階から大学の知見に触れ、刺激を受けることで、生徒の興味・関心はさらに広がります。
高大連携プログラムによって、生徒を深い学びと新たな気づきへ導く取り組みを取材しました。

東京理科大学と提携し
理系生徒をサポート
広報部長 英語科/池田雄史先生広報部長 英語科/池田雄史先生

 キリスト教フレンド派の教えに基づき、生徒それぞれに与えられた、かけがえのない価値を大切に育んでいく教育を実践する普連土学園。生徒の個性や可能性を開花させる学びの一環として、多彩な高大連携プログラムを推進しています。東京理科大学、東京女子大学と教育連携協定を結んだほか、法政大学、東京農業大学との連携プロジェクトも進行中です。

 東京理科大学との連携では、『神楽坂キャンパスツアー』『葛飾キャンパスツアー』が開催され、中3~高2の生徒が実験施設を見学しました。葛飾ツアーでは教授の授業を受けるほか、東京理科大学に通う卒業生との交流の時間も設けられています。

 同校では理系を選択する生徒が、学年の4割以上を占めています。

「東京理科大学を訪問し、本格的な実験設備を見学して大学生に話を聞くことで、生徒は自身の大学生活やその後の進路を思い描くことができ、『理系で学びたい』というモチベーションの向上につながっています。
 同大学に在籍する教員志望の学生が、チューターとして自習室で生徒を指導する取り組みも不定期で行っており、進路相談や学生生活に関する質問もできると、生徒たちに好評です」(広報部長/池田雄史先生)

大学との連携から
将来の夢を思い描く

 東京女子大学との高大連携プログラムでは、前述のキャンパスツアーに加え、高3の春に行われる宿泊研修『修養会』での連携も始まりました。

「修養会は、高3生が今後の自分の生き方を考える1泊2日の研修です。日本のジェンダー研究をリードする東京女子大学の有馬明恵教授に、事前・事後学習で講義をお願いし、研修内容がさらにブラッシュアップされました」

 一方、緩やかな高大連携を活かした、ユニークな取り組みも積極的に推進しています。その一例が、法政大学デザイン工学部建築学科との合同企画です。同校の中学校舎は、法政大学に建築学科を設立した大江宏氏の設計によるもの。そんな中学校舎を再測量する法政大学との2023年夏のプロジェクトでは、同校の生徒約30名が実測調査に参加しました。

「中1から高2の希望者が、1968年に建てられた校舎を測量し直して設計図を描き、オリジナルの設計図と照らし合わせる作業をお手伝いしました。その後、同大学の大学院生が校舎の模型を本校に寄贈してくれました。現在は模型ケースをデザインする、同大学によるワークショップが進行中です」

 また同校では、カンボジアで地雷撤去活動を行うNGOを支援するための献金を行っており、この活動を契機とする大学とのつながりもあります。

「2023年夏、4名の生徒たちが学校の代表としてカンボジアを訪れ、献金を直接届けました。訪問中、内戦によって土壌が汚染され、通常の作物栽培が困難となった地域で水耕栽培の研究が進められている現状を知った生徒たちは、その経験に触発され、帰国後は土壌研究を専門とする東京農業大学の研究室を訪問し、教授から講義を受けたのです。そのうちの1人は、この経験をきっかけに同大学を志し、受験に向けて懸命に勉強に取り組んでいます」

 さまざまな高大連携や協力体制を通じて、生徒に幅広い経験を提供したいと話す池田先生。

「既存の教育プログラムに大学の知識や知見を取り入れることで、生徒はより深い学びと広い視野、貴重な経験が得られます。
 こうした経験のなかから自分の興味・関心の対象を見つけ、高みをめざして努力し、入試で志望校合格を勝ち取る生徒が多数を占めています。そんな体験が得られる機会を、今後さらに増やしていくつもりです」

東京農業大学 × カンボジア水耕栽培
カンボジアで知る
水耕栽培が救う未来
地雷博物館では、地雷の模型を使った説明を受けました。地雷博物館では、地雷の模型を使った説明を受けました。

 カンボジアで地雷撤去活動を行うNGOへ同校で集めた献金を届けるために、在校生代表として高2生4名が直接訪問。現地では、内戦時代に土壌が汚染されたため、水耕栽培が注目を集めている現状を知りました。水耕栽培が現地の生活改善につながると知った生徒たちは、土壌学を専門とする東京農業大学の研究室にアプローチ。連携が実現しました。

東京女子大学 × 高3『修養会』
ジェンダー研究の教授を迎え
卒業後の人生を考える
修養会では事前学習の内容を踏まえて、自らの将来像について意見交換しました。修養会では事前学習の内容を踏まえて、自らの将来像について意見交換しました。

 東京女子大学との連携の一環として行われた高3『修養会』の事前学習にて、ジェンダー研究を専門とする有馬明恵教授が、女性学の視点から生徒たちにレクチャー。その学びを経た生徒たちは、修養会で自分の人生について考え、意見を出し合い発表。事後学習では、それぞれの発表について有馬教授からフィードバックをもらいました。

「これまで生徒にとってのロールモデルは、母親や姉、先輩や教員など身近な存在が大半でした。ですが、そこに外部の専門家から知見を与えてもらうことで、ジェンダー研究ならではの視点が加わりました。今後も、生徒が先の将来を見据えて考えを深められるよう、ジェンダー研究を中心とする連携を行い、学びの可能性を広げていく予定です」(池田先生)

法政大学 × デザインワークショップ
中学校舎の再測量が
縁をつないだ高大連携
再測量を基に大学院生が製作した模型。展示物は普連土学園の生徒たちが作成しました。再測量を基に大学院生が製作した模型。展示物は普連土学園の生徒たちが作成しました。

 法政大学工学部建築工学科(現デザイン工学部建築学科)を設立した大江宏氏が1968年に手がけた普連土学園の中学校舎は、東京都選定歴史的建造物に指定されています。この校舎を再測量する法政大学とのプロジェクトに同校生徒が参加したことをきっかけに、現在は建築学科の協力で、模型ケースをデザインするワークショップが開講されています。

進学通信 2024年9月号
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