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私立中高進学通信

2024年9月号

注目! News and Topics

十文字中学校

セーラー服に合うスラックスを!
生徒が主体となって制服の改革を実現

生徒の要望を受けて生徒会が導入した軽食自販機の写真です

生徒の要望を受けて生徒会が導入した軽食自販機。人気が高く、お昼前に売り切れてしまう商品もあるそうです。

生徒の声を取り入れ
制服のデザインを考案
インタビューに応えるM.Kさんの写真です2023年度は高校生徒会会長を務め、改革の指揮をとったM.Kさん(高3)。
「将来は仕事、家庭をはじめ、全てに関して真摯に向き合いたいです」

「身をきたへ 心きたへて 世の中に たちてかひある 人と生きなむ」=「心身を鍛え、社会に役立つ自立した人間として生きよう」という建学の精神のもと、変化する世界の状況を捉え、さまざまな社会問題の解決策を考える探究活動に力を注いでいる十文字。学校行事も生徒たちで企画し、つくり上げています。さらに2023年4月から制服にスラックスを導入するなど、生徒主導で多くの改革を実現しています。

 中3時に生徒会選挙でスラックスの導入を掲げて当選、実現に尽力した現高3のM・Kさんは、着手した当時をこう振り返ります。

「『スラックスを履きたい』という切実な声がある一方で、『セーラー服とのコーディネートが難しい』『スカートだけで十分』という否定的な声も意見箱に寄せられました。それでも先生方は、『ルールの意味を考えてみよう。そのうえでどうすべきかを検討してみよう』と後押ししてくださったのです。ジェンダーの問題だけではなく、防寒対策、痴漢対策、盗撮対策にもなるなどメリットはたくさんあったので、導入すればきっと生徒に馴染んでいくだろうと信じて進めました」

 最も苦労したのは、セーラー服に合うデザインの考案だったと言います。

「当初はスラックスに合うようブレザータイプの制服に変えることも検討しました。しかし、生徒や保護者の思いに触れていくうちに、100年続いてきた伝統ある制服を軽々しく変えられないと判断し、セーラー服に合うスラックスのデザインを考える方向にしました」(M・Kさん)

インタビューに応えるM.Sさんの写真です2023年まで生徒会役員を務め、改革に尽力したM.Sさん(高3)。
「将来の夢はマーケターや先生、起業家です」

 制服メーカーと何度も試作を繰り返し、そのたびに複数の生徒に試着してもらって意見を求めました。「セーラー服の丈に合うデザインに」など、問題点を調査してその都度解決。完成までに半年以上はかかったと言います。

 さらにスラックスが完成間近の段階で、生徒会はポロシャツの導入にも着手しました。M・Kさんは言います。

「夏はセーラー服の洗濯が大変だし、ポロシャツはスラックスに合わせやすいなど、多くの利点があります。色や素材、校章をどうデザインするかなど、生徒会でもかなり話し合いました。このような取り組みは、生徒の主体性を重視する十文字だからこそできたのだと思います。私もチャレンジ精神がますます養われました」

 M・Kさんとこれら改革にあたってきた生徒会役員のM・Sさん(高3)は、当時を振り返ってこう語ります。

「先生を含め、生徒全員が納得するものを作るのは本当に大変だということを実感しました。中1から高3まで、歳が5歳も離れると価値観も違ってきます。多様な意見を取り入れて、どうまとめていくかが問題でした。やり終えた今は、学校の歴史に残る改革に携わることができて、自分にとって価値のある良い経験ができたと思っています」

他校との意見交換も盛ん
広い視野が学校改革の糧に

 さらに生徒会では、2024年3月に軽食自動販売機の導入を実現しました。

「高校の生徒会で何年も話し合われてきた議題でした。非常に要望が多かったものの、コロナ禍の影響もあって実現に至っていなかったのです。設置を待ち望む声がさらに増えたことと、立案した先輩方が卒業される前に実現したいという思いもあって、とにかく“迅速”を心がけました」(M・Sさん)

 同時に生徒会では、全校生徒のアンケートをもとに、校則の改革にも着手しています。具体的には、スマートフォンの校内利用、お菓子の持ち込み、頭髪に関する規則、ポロシャツの着用期間という4項目の改定です。

 これら生徒会の主体的な活動の背景には、他校との交流から得る刺激も糧となっているようです。

「巣鴨高校・都立文京高校・本校の計3校で連携し、毎月集まって情報交換をしています。男子校、女子校と違いがあるせいか、他校の考え方がとても参考になります。各校の意見を聞くなかで、本校らしい改革とは何かを見つめ直すことができました」(M・Sさん)

生徒が自分たちで描いて制服のイラストですネクタイや靴下などの細かいアイテムまで、生徒が自分たちでイラストを描いて考えました。
生徒が考えたデザイン案です生徒が考えたデザイン案。スラックスに合わせてトップスをシャツにするなど、さまざまな面から検討しました。
セーラー服とのコーディネートを追求した、ワイドパンツタイプのスラックスの写真ですセーラー服とのコーディネートを追求した、ワイドパンツタイプのスラックス。
同じ豊島区内にある巣鴨高校や都立文京高校と、地域を盛り上げるため作成した「豊島区のいろはかるた」の写真です

同じ豊島区内にある巣鴨高校や都立文京高校と、
地域を盛り上げるため「豊島区のいろはかるた」を作成。それぞれの高校の文化祭で展示しました。

(この記事は『私立中高進学通信2024年9月号』に掲載しました。)

十文字中学校  

〒170-0004 東京都豊島区北大塚1-10-33
TEL:03-3918-0511

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