Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2024年9月号

基礎学力の育て方

埼玉平成中学校

中学3学年の先生方が語る
一人ひとりの成長を
ていねいに見守る教育

取材した土曜日の放課後、中学生から高校生まで多くの生徒が集まり、自習をしたり、チューターに質問したりして、各自の勉強に取り組んでいました。

取材した土曜日の放課後、中学生から高校生まで多くの生徒が集まり、
自習をしたり、チューターに質問したりして、各自の勉強に取り組んでいました。

生徒の成長を見守りながらやる気を促し、学力向上につなげる同校。中1・中2・中3を担当する先生方に、基礎学力育成の取り組みについて聞きました。

毎日提出する『スコラ手帳』で
学習習慣を振り返る

 埼玉平成は、社会を生き抜くために必要な力として『創造・自律・親切』を校訓に掲げています。中学3年間は、校訓の一つ『自律』の意識を定着させる最も重要な期間と捉え、担任や教科担当がていねいに生徒一人ひとりをサポートし、基礎学力を養っています。

 まずは学習習慣を定着させるため、学習スケジュール帳『スコラ手帳』を活用します。生徒は手帳に日々の過ごし方を記録し、毎日担任に提出。この取り組みを、中学3年間継続して行います。学年が上がるにつれ、学習や期限に関する記述が増えていき、生徒たちは目標を設定して学習スケジュールを立てられるようになるそうです。

「特に帰宅してから就寝するまでの過ごし方を記録するよう促しています。生徒にとっては時間の使い方を考えるきっかけに、教員にとっては生徒の生活状況を知る手立てとなっています。教員からのコメントを見ると、『もっと頑張ってみよう』と意欲が湧くようです」(中1担任・英語科/大原美穂先生)

「手帳の体裁を整えることより、正確に記録することを指導しています。正直に記録したスマホの操作時間を振り返った時など、生徒は自分の課題と向き合います。勉強時間が余暇より1分でも多い毎日、その積み重ねの大切さに気づくことも、この手帳の大きな効果です」(中2担任・英語科/島村恵先生)

「本校はコミュニケーション力も基礎学力に通じるものと考え、大切にしています。『スコラ手帳』への記録についてもそうした力の育成につながるツールと考え、細やかに対応しています。
 手帳を通じて、生徒の気持ちや趣味、読んだ本の感想などを共有できるのも良い点です。『自分をわかってくれている』と信頼関係を築くことができ、教員の言葉に素直に耳を傾けるようになります。学習にも前向きになり、結果として学力向上へつながっていきます」(中3担任・理科/佐々木良輔先生)

中1担任・英語科/大原美穂先生中1担任・英語科/大原美穂先生
中2担任・英語科/島村恵先生中2担任・英語科/島村恵先生
中3担任・理科/佐々木良輔先生中3担任・理科/佐々木良輔先生
学習計画と成果を考察
意欲を高め成長を促す

『学習記録表』も、学力向上に大きな役割を果たしています。定期テストの3週間前に配付され、生徒が準備や計画を書き込んでいくものですが、これも生徒をサポートするうえで効果的に活用されています。

「定期テストの結果を基に毎回カルテを発行し、それを『学習記録表』に貼り付け、保護者のコメントをもらっています。テストの結果だけでなく、『学習記録表』も保護者に見てもらっています。中1ではテストに慣れ、自律的に学習計画が立てられるよう、一人ひとりの成長を見守りながらスモールステップで指導しています」(大原先生)

「伸び悩んでいる生徒へのアドバイスに『学習記録表』を大いに活用しています。見える化された試験までのスケジュールは、改善点を浮き彫りにします。
 正しい計画によって得られる『勉強すればしただけできるようになる』という成功体験こそ、生徒の意欲を高め成長を促します」(島村先生)

「『学習記録表』と『スコラ手帳』を照らし合わせ、部活動の忙しさなど生徒の状況を把握することで、適切なサポートが可能になります。こうした取り組みを通じて生徒の学習意欲を高め、成長を促していくことが本校の教育方針です」(佐々木先生)

 ていねいな交流を通して信頼関係を築き、生徒の学習意欲を高めていく同校の取り組み。手厚く見守りつつ、主体性も尊重するバランスの取れた指導により、生徒は自ら学ぶ姿勢を身につけ、やがて高い学力を獲得していくのです。

育成のポイント①
生徒と担任教員の
コミュニケーションツール『スコラ手帳』

「日記スペースに『疲れた』とだけ書いてきた生徒には『何に疲れたの?』と質問を返し、情報を引き出すことで、生徒の記述が徐々に増えていきます。書けば書くほど表現力も豊かになり、教員との間に心の通った関係が育まれていきます」(佐々木先生)


育成のポイント②
基礎学力育成をサポート
『学習センター』

 平日は15時30分から20時まで、土曜日は13時30分から18時まで、毎日放課後に利用できる学習センター。難関大学在学中のチューターとコーディネーターの教員が常駐し、生徒の質問に対して正答が導き出せるよう指導しています。

「大学受験はもちろん、定期テスト対策として学習センターを利用する生徒も多く、卒業生であるチューターを通して担当教員の出題傾向についてアドバイスをもらうこともあるようです」(佐々木先生)

質問の仕方を掲示して、効果を高めています。質問の仕方を掲示して、効果を高めています。
仕切りのある自習スペース。仕切りのある自習スペース。

育成のポイント③
朝の15分間を使う
『朝読書』と『基礎英語』

 登校時間の朝8時20分から1限目の授業が始まるまでの15分間を使って、毎日『朝読書・基礎英語』に取り組んでいます。本を読んで「言葉」と向き合った後、NHKのラジオ講座『基礎英語』を聞き、リスニング力を鍛えます。


育成のポイント④
成長プロセスを見守る
『学習記録表』

 定期テストの結果を基に毎回カルテが発行され、生徒はそれを学習記録表に貼り付け、保護者からコメントをもらっています。学習記録表があることで、取り組むべき課題が明確になり、具体的なアドバイスにつなげることができます。

進学通信 2024年9月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ