私立中高進学通信
2021年特別号
Students' Chat Spot
昭和女子大学附属昭和中学校
充実した高校生活を送り
探究する学びの力も身につきました!
幅広い進路に対応する「本科コース」、実践的な語学力を育てる「グローバル留学コース」、理数系進路に特化した「スーパーサイエンスコース」と、特色ある3コースで多様な進路希望の実現をめざす同校。弊誌2019年6月号でお話を聞いた当時中3だった3名の生徒も、高3になりました。皆さんの成長ぶりを聞いてみましょう。
本科コース所属。附属小学校から進学。将来は中学・高校の教員をめざしています。
グローバル留学コース所属。附属小学校から進学。ご両親の勧めもあって、このコースを選択しました。
スーパーサイエンスコース所属。附属中学校から進学。栄養学や食について研究を深めたいとのことです。
弊誌2019年6月号で取材した、
当時中3のS.Wさん、N.Oさん、K.Kさん(写真左から)
――高校生活で印象に残っていることを教えてください。
K.Kさん
高1の4月から10カ月間、カナダに留学しました。エドモントンで現地の学校に通って授業を受けながら英語のレベルを高めました。英語はある程度できると思っていましたが、授業では知らない単語や専門用語も使われていて、最初は自信をなくしてしまいました。でも、ほかの留学生と好きな音楽について語り合ったり、現地の生徒から聞かれて日本の文化について説明したりするうちに、言葉が上達して自信をもてるようになりました。
日本に戻ってきてから、国語や数学の遅れを取り戻せるように先生方からサポートをいただき、とてもありがたかったです。
N.Oさん
高1と高2では、生徒会にあたる中央委員会のメンバーになるなど、委員会活動に力を入れていました。高1のときは、先輩の姿を見ながらコーラスコンクールなど行事の運営に携わりました。中心的な役割を担う高2では、SDGsの一環として「おにぎりアクション」という活動を校内で広めました。これは、おにぎりの写真や絵を主催団体のホームページやSNSに投稿することが寄付につながり、アジアやアフリカの子どもたちに給食を届けられるという活動です。高校生が現地に行って支援をすることは難しいですが、こうした方法なら参加もしやすいので、校内放送で話をするなど、生徒みんなに参加を呼びかけました。投稿は相当な数になり、たくさんの人の思いを子どもたちに届けられたと思っています。
S.Wさん
個人的な習い事として小学校の頃からバレエを続け、学校の部活動では硬式テニスをしていました。高1のときは両方で活動をしていたので大変でしたが、とても充実していました。高2のときは、コロナの影響もあって部活動が制限され、声出しすらできない状況になってしまい、それが普通にできていた頃のありがたみを痛感して、かえってみんなの意識が高まったように思います。みんなで目標を決めて、引退試合もみんなで迎えられてよかったと思います。バレエの練習は夜で、ほかの人が勉強したり食事をしたりする時間帯でした。勉強との両立のために、通学時間は必ず勉強に当てるようにして、参考書を読むなどしていました。
――各コースでの学びは、中学の頃と比べてどのように変わりましたか。
K.Kさん
グローバル留学コースの英語の授業では、ケンブリッジ大学出版の教科書を使っています。英文を要約したり、自分の意見を英語で書いたりするものです。英語演習やコミュニケーション英語も週に何時間かあります。一方で、本科の英語の授業も選択できるのですが、こちらでは文法が重視されています。実は、私たちのコースの生徒は、模試の英語ではよい成績がとれても、文法的にどうしてそれが正答なのかきちんと説明できる人が少ないと思います。本科の英語の授業を受けて、知らない知識があることにびっくりすると同時に、そこも大学入試では必要になるところだと思いました。グローバル留学コースで日常的に長期間英語に触れて培ってきた感覚と、両方が必要なんだと思います。受験前にそれがわかったことは大きな気づきでした。
N.Oさん
本科コースは、選択科目の幅の広さが特色です。高校では文系・理系に2年生で分かれます。私は理系ですが教員志望のため、文系の教科も理系の教科も幅広く学びたいと思っています。本科コースは、国際系の進路をめざすなら英語を、社会系の進路をめざすなら歴史を学べるなど、進路に合わせて科目を柔軟に選択できるところが良いと思います。それに、同じクラスに文系の人もいるので、たとえば古典の参考書はどんなものがいいのかなど、文系用の情報も教えてもらえます。
S.Wさん
スーパーサイエンスコースでは、数学、理科の授業が多く、理系科目を重点的に学びました。中3のときから高校の内容も学び、高2で数Ⅲを始めるので、一般の高校より進度が速いと思います。
N.Oさん
本科コースに比べても速いよね。
S.Wさん
高1で生物基礎、化学基礎、物理基礎を学び、高2では生物、化学、物理を学べます。
N.Oさん
本科コースだと物理基礎は高2で学ぶので、物理は高3で学ぶことになります。
S.Wさん
私は栄養学の分野に進みたいので、今は化学を中心に、フードデザインや食についても学んでいます。同じコースには、看護学や薬学などの医療系に進むことを希望している人や、理学・工学系を希望している人もいます。
――自分で課題を見いだし探究する学びもしてきたそうですね。
S.Wさん
スーパーサイエンスコースには、「科学の扉」と言って、中3から高2まで、毎年1年かけて研究する時間があります。中3と高1はグループで研究しますが、高2では一人で研究します。興味のあるテーマを決めて、課題を解決するためにどういう方法をとればよいかなどの計画も立てます。私は「生分解性プラスチック」について研究しました。同じジャンルの研究をする人が集まって先生と相談したり、情報を共有してアドバイスし合ったりしました。年度末に高2と高1が一緒に研究成果を発表するので、発表に向けてスライドやポスターをつくりました。3年間研究をしたことで、課題を見つけてそれにどう対応していくかの力が身につきました。
N.Oさん
本科コースでは、中学で「私の研究」という個人研究に取り組み、高校では大学や企業と連携して研究する「LABO活動」か地域社会を考える「サービスラーニング」を実践します。「LABO活動」は、アメリカ、フィンランド、タイ、マレーシアの中から、ジェンダーなどの社会課題を取り上げ、現地にも行って研究するものです。私は「サービスラーニング」のほうで、「おもてなし」をテーマに取り組みました。地元の世田谷区で企画しているパレードに参加して、高校生の視点で発信することを提案したり、オリンピック開催に向けたPR動画を作成して、区で広く紹介してもらえるように働きかけたりしました。地域の方々と協力できてよかったと思います。
K.Kさん
グローバル留学コースは、中1の2月にシンガポールとマレーシアに3泊4日の短期研修があるので、そこに向けてシンガポールとマレーシアのことを調べます。中2では「The Boston Mission α現地研修」があって、SDGsに関係するテーマを研究します。私は水資源について研究しました。中3では翌年に控えるカナダへの留学に向けて、カナダの世界遺産について研究しました。高1ではカナダ留学についてまとめ、高2では再びSDGsに関することを研究し、英語で発表します。私は男女共同参画を研究し、リサーチやフィールドワークを進めました。
――これから入ってくる中学生に学校の魅力を伝えてください。
N.Oさん
中高一貫の学校でも中学校と高校が分かれているところが多いようですが、この学校は部活動や委員会、行事、ボランティア活動などで中学生と高校生が一緒に集まる機会が多く、すぐに仲良くなれます。廊下などで会ったときも声をかけ合える雰囲気がとても良いですよ。
K.Kさん
個人的に留学をすると、その間の勉強のフォローを自分でしなければなりませんが、この学校では、先生方がしっかりサポートしてくださいます。外部の方と接する際に「言葉遣いや挨拶がきちんとできていますね」「みんなの前で堂々と発表できますね」とほめられたことがありますが、この学校で過ごす間に、自分でも気づかないうちに身についたものだと思います。そこがとても良いところです。
S.Wさん
中学生と高校生が一緒に活動する部活動では、尊敬できる先輩と長い期間を一緒に過ごし、1つのことに熱中できます。体育祭や文化祭、コーラスコンクールなど、年間を通して行事も多く、充実しています。私は人前に立つと恥ずかしくなる性格でしたが、この学校ではみんなの前に立つ機会が多いので、度胸がつき、成長できたと思います。
昭和女子大学附属昭和中学校
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