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私立中高進学通信

2021年7月号

THE VOICE 校長インタビュー

昭和女子大学附属昭和中学校

好奇心を持って学ぶ環境を作り
「めげずに挑戦する力」を育てる

真下 峯子 (ましも・みねこ)校長先生
1952年、埼玉県生まれ。奈良女子大学理学部生物学科卒業後、埼玉県内の公立中学校、県立高校で理科教諭として教鞭を執る。
埼玉県立総合教育センター主席指導主事、埼玉県立高校校長、私立女子中高校長などを歴任し、2020年4月より現職。

理科の面白さを伝えたい
その思いから教員の道へ
2021年度に向けての取り組み
  1. 授業研究・授業力向上→基礎学力の向上
  2. 進学指導の充実(昭和女子大学、他大学、一般入試、総合型選抜、学校推薦型選抜)
  3. ICTを活用した教育をさらに推進
  4. 英語教育の充実
  5. 探究・プログラミング教育の充実
  6. 読解力向上のためのアセスメント(予定)

 子どもの頃は、近くの田んぼでカエルや川エビ、タガメを捕まえて観察したり、植物や昆虫を採集したり、石を集め地層を見たりと、自然に触れて育ちました。理科が大好きで仕方がなく、それを生徒たちに伝えたいというのが、教員になった動機です。

 県立女子高校の教頭として勤めた時のことで忘れられないことがあります。勤務校がSSH(スーパーサイエンスハイスクール)となり、その教育に力を注ぎました。すると、驚くことに女子生徒たちがどんどん進化していくのです。それまで自分たちがあまり得意ではないと思っていた理科が、やってみたらできる。できると面白くなると変わり、生徒たちの進路選択の幅は格段に広がっていきました。これはワクワクするような経験でした。「教員はやめられないな」と思いましたね。

 2020年に赴任した本校で、私は「生徒が好奇心を持ってさまざまなことを学べる教育」を実現したいと考えています。生徒の好奇心を刺激するために情報を提供し、一人ひとりの生徒が持つ好奇心を満足させ、さらに発展させるプログラムを用意しました。

 2021年度から、高校からのSS(スーパーサイエンス)コースを中1からスタートさせたのもその一つ。中学時代は少し背伸びをさせながら理科を学ぶための基礎を教え、高校生になったら自分の興味・関心のある分野の研究ができるプログラムです。

生徒には好奇心を持って
どんどん挑戦してほしい

 本校には、SSコースのほかに本科コースとグローバル留学コースがあります。これらのコース制がスタートした2016年頃から、本校の生徒は非常に元気になったといいます。それまでは、「敷かれたレールの上を逸脱しないように」していた生徒たちが、「失敗を恐れずどんどん挑戦しよう。自分でレールを敷こう」という方向に転換したのです。

 たとえば最近では、台湾のIT担当大臣のオードリー・タン氏と10代が対話するオンライン・イベントの企画に携わったり、野生動物保護を目的としたサイトを、旭山動物園と連携して立ち上げたりした生徒もいます。

 もちろん、すべての生徒が積極的にこうした取り組みを行っているわけではありません。ただ、このような元気な友達がいることで、お互いが長所を引き出し、伸ばし合っていけると思うのです。そして、本校の先生たちは、それを認め、大いに応援してくれます。

女子校の存在意義を
体現できる学校に

 さらに私が構想しているものに、中学校のプログラミング教育があります。プログラミング教育が小学校で必修となり、せっかく力をつけたのですから、中学の技術科でカリキュラムを組み、高校の情報の授業につなげたいと考えました。目標は、生徒がアプリケーションを開発できるようになること。社会課題の解決のためにアプリが作れたら、それは将来にわたって大きな力になるでしょう。

 ゆくゆくは本校だけにとどまらず、こうしたプログラムをほかの女子校にも広げていき、女子校全体にプログラミング教育の機運が高まるようなものにしたいと考えています。女子生徒たちに多くの力をつけられたらうれしいですね。

 女子校で大切にするべきことは、生徒を「守り育てる」のではなく、「何があっても大丈夫な力をつける」ことだと信じています。社会に出れば、まだまだジェンダーギャップもガラスの天井もあります。でも、それらにぶつかっても、「めげずにどんどん挑戦する力」をつけていくことが、女子校の存在意義ではないでしょうか。

「五修生」と「ダブルディグリー」制度
大学附属校の強みも

 本校で特徴的なのが、高3で併設の昭和女子大学で学ぶことができる「五修生」の制度です。五修生は高3の1年間、高校に在籍しながら、必修の体育3単位以外は昭和女子大学の授業を受け、それが大学の単位として認定されます。いわゆる飛び級とは異なり、高校卒業の資格も得られます。

 昭和女子大学には「ダブルディグリー」制度があり、昭和女子大学で3年、ダブルディグリー・プログラムの海外協定校(※)で2年学び、計5年間で2つの大学の学位を取得できます。五修生は、大学入学の1年前から大学の単位が取得できるので、ダブルディグリーを4年次の卒業時に取得できるのです。グローバルな視野を持ち、貢献の意欲のある生徒たちは、こうした制度を積極的に活用し、羽ばたいてほしいと思います。

※ダブルディグリー・プログラムの海外協定校…上海交通大学、ソウル女子大学校、テンプル大学ジャパンキャンパス

[沿革]
1920年、日本女子高等学院として創立。1927年、高等女学部を昭和高等女学校と改称。1947年、義務教育制度により昭和中学校を開校。1948年、新学制により昭和高等女学校を昭和高等学校と改める。1963年、学校法人昭和女子大学に併合。現校名に改める。2020年、創立100周年を迎える

(この記事は『私立中高進学通信2021年7月号』に掲載しました。)

昭和女子大学附属昭和中学校  

〒154-8533 東京都世田谷区太子堂1-7-57
TEL:03-3411-5115

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