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私立中高進学通信

2024年9月号

今こそ心の教育

大宮開成中学校

他者理解や自己管理を
学校生活を通じて身につける

毎年4月に行われる「フレッシュマンキャンプ」では、グループワークやレクリエーションを通して相互理解や団結力を育みます。

毎年4月に行われる「フレッシュマンキャンプ」では、グループワークやレクリエーションを通して相互理解や団結力を育みます。

4月開催のキャンプで
先輩との関係性を学ぶ
中1学年主任/奥野太貴先生中1学年主任/奥野太貴先生

 利他の精神を表す「愛」、豊かな知識と知性を表す「知」、愛と知の調和と多様性を表す「和」、それらの涵養をめざすべく「愛・知・和」を校訓に掲げる大宮開成。毎年4月には、入学したばかりの中1生と高2生が交流する行事「フレッシュマンキャンプ」を行っています。

「『フレッシュマンキャンプ』はコロナ禍以降、宿泊ではなく校内で行っています。限られた材料でミッションを遂行するグループワークやスポーツレクリエーションを通じて、団結力を高めることを目標にしています」

 そう話すのは、中1学年主任の奥野太貴先生です。

「入学直後の中1生にとっては、新しい級友との絆を強める機会であるのと同時に、年上とどう接するかを学ぶ場にもなるのです」

 開校以来行われているフレッシュマンキャンプですが、中1と高2が参加するのも伝統だといいます。

「中1と高2では年齢差が4歳ありますから、明らかに高2生のほうが上の世代になります。高2生にとっては、自分たちが上級生の自覚をもって中1生と接することが求められるので、リーダーシップやマネジメントスキルを向上させる機会となっています。年齢が近すぎると、上下関係にならず一緒に遊んでしまう懸念もあるので、年上との接し方を勉強する中1生にとっても、4歳という差はちょうどいい距離感かと思います」

夏にも行われる
中1と高2の新合同行事

 開校からの伝統行事であるフレッシュマンキャンプに加えて、中1と高2による宿泊研修も今年から新たに導入されました。

「宿泊研修は、中1と高2ではプログラムや期間、目的が異なります。中1の『サマーキャンプ』は2泊3日で、農業体験や牧場体験を通じて生命尊重の意義を学ぶことが目的です。一方、高2の『チャレンジキャンプ』は3泊4日で、自主的に勉強に取り組んで自分の限界に挑戦し、大学受験に向けて意識を切り替えることが目的になります。この宿泊研修の1日目と2日目に合同のプログラムを用意し、グループワークの形で中1と高2が協働で取り組んでいきます」

 夏期キャンプ1日目に合同ハイキングが行われます。各クラスを横断的にグループ分けしたチームで、高2生がリーダーとなって目的地をめざします。また、2日目には夕食のカレー作りとキャンプファイヤーが行われます。こちらもグループに分かれて、学校で用意した同じ材料を使ってカレー作りを行い、グランプリを競うことになります。

「中1に関しては、人間関係で衝突が起こるケースもあると思います。ですが、社会に出てからもさまざまな価値観を持った人と協働していくわけですから、サマーキャンプを自分たちで関係性を築いていくきっかけにしてほしいと思っています」

自己管理ノートで
自分を律する心を養う

 こうした人間関係を学ぶ場としてのキャンプに加えて、同校では中1と中2に「Pride」という生活記録ノートを配付し、活用を促しています。各キャンプでは他者との関係性や思いやりを学んでいくのに対し、「Pride」では自分自身の心を律する点に重きがおかれていると奥野先生は話します。

「『Pride』は、毎日の勉強時間などを含めた生活の記録や、定期テストまでの取り組みとその結果などを書き入れる、本校オリジナルのノートです。教員が定期的にチェックしており、悩みを抱える生徒がいれば適宜アドバイスを送っています。日々の生活と勉強の記録を振り返ることができるので、自分で行動計画を立てたり自己管理を学んだりするのに役立っていると思います」

 中2までこの「Pride」を使い続けることで、共通するある変化が見られるそうです。それは次第に記述がシンプルになっていくこと。「自分自身にとって最低限必要なことを見極める力がつくため」と奥野先生は説明します。

「中3からは、高校と同じ『Foresight』という自己管理のためのスケジュール帳を使うことになります。『Foresight』では教員が細かくチェックすることはないので、生徒には真の“自己管理”が求められます。『Foresight』を見て『3週間後にテストがあるけど、部活動の大会の予定もあるから早めに勉強しておこう』というように意識が変わっていきますね。『Pride』『Foresight』を活用し、日々落ち着いて自分を見つめることが地道な積み重ねとなって、自立・自律につながっていくと考えています」

年上の人との付き合い方やリーダーシップを学ぶ「フレッシュマンキャンプ」。開校以来の伝統として、中1と高2の合同で行われます。年上の人との付き合い方やリーダーシップを学ぶ「フレッシュマンキャンプ」。開校以来の伝統として、中1と高2の合同で行われます。
中1の「サマーキャンプ」では、農業体験を通じて生命を尊重する大切さを学びます。中1の「サマーキャンプ」では、農業体験を通じて生命を尊重する大切さを学びます。
夏期キャンプの初日には、中1と高2が合同でハイキングを行います。夏期キャンプの初日には、中1と高2が合同でハイキングを行います。
夏期キャンプ2日目の夜は、中1と高2が合同で夕食のカレー作りに挑戦。キャンプファイヤーも楽しみます。夏期キャンプ2日目の夜は、中1と高2が合同で夕食のカレー作りに挑戦。キャンプファイヤーも楽しみます。
中1と中2が使用する自己管理ノート「Pride」と中3以上が使用する「Foresight」。
「Pride」にはテストの予定や自習時間など、日々の予定が細かく書き込めるようになっています。

(この記事は『私立中高進学通信2024年9月号』に掲載しました。)

進学通信 2024年9月号
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