私立中高進学通信
2024年9月号
保護者の私学ライフ
江戸川女子中学校
教員と保護者の二人三脚で
生徒の青春を支えています
「保護者も2度目の青春を謳歌しています」
左から伊藤さん、水嶋先生、櫻井さん。
顧問の教員と保護者がコミュニケーションを取り合って、生徒の成長を支えています。
部活動に打ち込むことは、生徒にとって中高時代ならではの楽しみであり、社会性が身につき、人間的な成長を促す側面もあります。バトン部での活動が子どもたちを成長させていく様子を、顧問の先生と保護者の方々に伺いました。
櫻井広美さん。現在大学4年生の長女が、江戸川女子在学中バトン部に所属。
伊藤久美子さん。現在大学4年生の長女が、江戸川女子在学中バトン部に所属。現在高2の次女もバトン部に所属。
江戸川女子中学校・高等学校の水嶋瞳先生。バトン部の顧問として15年にわたり指導にあたる。
“2度目の青春”を楽しむ
バトン部の保護者
――バトン部はどのような活動をしていますか。
水嶋先生
中学生と高校生が合同で活動をしています。中2と中3の合同チームでコンクールに出場するのが最大のイベントです。夏の初め頃から始まり、全国大会まで進むと12月までチームの活動が続きます。過去には5年連続で全国大会に出場した実績もあり、中学生はこの大会をめざして日々練習に励んでいます。保護者の皆さんとも、コンクール出場などの活動をするなかで、関係が深まっていきます。
――保護者の皆さんは、バトン部とどのように関わってきましたか。
櫻井さん
子どもの活動に保護者が口を出すことは控えようと、子どもたちの自主性と顧問の先生にお任せして、私たちは陰で子どもたちを支えていくようにしました。子どもたちの応援などを通じて保護者同士も仲良くなり、「2度目の青春みたい」と口を揃えていました。子どもたちも保護者も、卒業後の今でも仲良くしています。
伊藤さん
通常は高2の冬に引退公演を行うのですが、コロナ禍で開催できなくなってしまい、みんな残念がっていました。部長だった櫻井さんの娘さんがみんなに声をかけて、この8月に改めて引退公演を開催できる運びになりました。みんな大喜びです。
水嶋先生
保護者の皆さんへの連絡をはじめ、子どもたちのコンクールでの衣装やメイクの準備を保護者にお願いすることもあります。それだけでなく、保護者の皆さんからは、子どもたちへの温かな労いや励ましをいただいていたと思います。
櫻井さん
子どもたちも先生も頑張っているので、何かしてあげたいという気持ちでいっぱいなのです。保護者も一緒に部活動をしているようでした。
伊藤さん
ほかの部に所属するお子さんの保護者から、「バトン部の保護者は仲が良くてうらやましい」と言われることもありましたね。
水嶋先生
集団競技なので、子どもたちには「みんなで同じ方向を向いて頑張ろう」と常々話しています。その雰囲気が周囲の方々にも伝わるのかもしれませんね。
伊藤さん
子どもの話だけでは足りないこともあったので、バトン部の保護者の集まりは、学校の情報交換の場でもありました。
――部活動を通じて子どもたちのどんなところに成長を感じましたか。
水嶋先生
思春期かつ反抗期であり、成長段階も人それぞれなので、生徒同士まとまるのが大変な時期です。バトンは個人技も磨きながら協調性も求められるので、お互いの考えをすり合わせることが大切です。意見がぶつかった時にどう乗り越えるかを考えることが成長につながります。櫻井さんのお子さんは、部長としてみんなをまとめたり後輩を引っ張ったりすることに悩んだ時期もありましたが、どうすべきかを考えて大きく成長していました。
いろいろなことを体験して
世界へ飛び立てる人に
――どうしてこの学校を志望しましたか。
櫻井さん
娘は、小学生の時に地域のクラブで新体操をしていたので、中学では踊ることができる部活動を希望していました。私自身には女子校に半信半疑の気持ちもありましたが、小6時の12月にたまたまこの学校の説明会に来て、先生からの「この学校で一生の友達をつくってください」という一言に心をつかまれました。本人もこの学校に入りたい気持ちが高まったようで、説明会からの帰り道には、もう第1志望になっていました。
伊藤さん
上の子は女子校への進学を希望していたので、近隣の女子校を何校か見学するなかで、この学校に元気でポジティブな印象を受けました。本人もバトン部の体験入部に参加して、先輩たちのユニフォーム姿に魅了されて入学を志望し、無事入学に至るという経緯です。下の子も姉の姿を見て、ここしかないと思っていたようです。
水嶋先生
文化祭の見学に来た際にバトン部の演技を見て、バトン部への入部が目的でこの学校を志望する方も結構います。
――バトン部にはどんなお勧めポイントがありますか。
水嶋先生
バトン部全員でひとつの演技をすることで一体感が生まれ、大会の後などには達成感が味わえます。保護者の方も、お子さんが目の前で踊る姿を見ているだけで幸せな気持ちになれるでしょう。
櫻井さん
娘は、部活動でのつらい経験を乗り越えて、絶対に諦めない気持ちが育まれました。卒業式でもらった手紙には、「江戸女での出会いと経験が今の自分をつくり、とても幸せと感じている」と書いてあり、親もとても幸せです。
伊藤さん
バトン部では一生の友達ができました。団結力も上がり、今後それぞれの道に進んでも、きっと親交を深めていくと思います。
――改めて、この学校の良さを教えてください。
櫻井さん
勉強面などで、先生方は生徒一人ひとりを熟知して、細やかな指導をしてくださいます。
水嶋先生
教員同士の会話が多く、授業で気になったことを共有するなど、できるだけ多くの目で生徒を見守ろうとしています。
伊藤さん
大学入試に向けた講習などを予備校に任せる学校もあるようですが、この学校では無料で講習が受けられるなど、とても面倒見が良いですね。先生方もいろいろな相談に乗ってくださるので、保護者会の後などは、先生に質問したい保護者が列をつくってなかなか帰らないほどです。
水嶋先生
教員と保護者が知るべきことをお互いにきちんと共有することを大切にしていますし、保護者の方と話をすると、生徒の家庭でのコミュニケーションの度合いがわかります。
伊藤さん
茶道や華道、箏曲など、ほかの学校ではなかなか習えないことを経験できる点もいいですね。世界に出ていく際に役立つと思います。
水嶋先生
生徒にはいろいろな体験をしてほしいので、可能性をつぶさないことを心がけています。
――女子校ならではの良さはどのような点でしょうか。
櫻井さん
男子に頼らなくなることでしょうか。何でも異性を気にせず全力投球できるところが良かったと思います。
伊藤さん
自分で何でもやろうとするところが良いと思っています。それによって、自立心が身についたと思います。
青春をかけて打ち込むバトン部の活動
大変なこともある部活動ですが、全員で力を合わせて同じ目標に向かって頑張ることの大切さを学びます。保護者にとっても、わが子の成長を実感できます。
(この記事は『私立中高進学通信2024年9月号』に掲載しました。)
江戸川女子中学校
〒133-8552 東京都江戸川区東小岩5-22-1
TEL:03-3659-1241
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