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私立中高進学通信

2024年9月号

基礎学力の育て方

恵泉女学園中学校

復習の徹底と教員のサポートで
『自立学習』の習慣を確立

活気ある花岡先生の授業。この日の授業では、中間テストで間違いの多かった問題についての解説が行われました。

活気ある花岡先生の授業。
この日の授業では、中間テストで間違いの多かった問題についての解説が行われました。

『直しノート』や『学習計画表』の作成などを通し、生徒が自らを省みて学習する習慣づけを徹底して行っている同校。細やかなサポートで、自学自習の習慣と学力が確実に定着していきます。

宿題・再試験・補習で学習習慣を定着させ
学力を着実に積み上げる
英語科/花岡尚子先生。熱意をもって生徒に向き合い、200名分の宿題を週2回見ているそう。英語科/花岡尚子先生。熱意をもって生徒に向き合い、200名分の宿題を週2回見ているそう。

“英語の恵泉”と呼称されるほど、英語教育に定評のある恵泉女学園。入学時は7割の生徒が初級レベルからのスタートながら、高2では学年の約6割がGTEC(※)にて海外大学進学を視野に入れられるレベルの点数を取得しており、高3では約2割が英検準1級に合格しています。

 同校が英語の基礎学力向上のために重視しているのが、日々の学習習慣の定着です。宿題は毎日課され、教員がチェックして翌日には返却。定期試験の2週間前からは、学習計画と実際の学習状況、振り返りや反省点などを書く『学習計画表』を全員が作成し、週1回提出します。

「毎日、机に向かう習慣をつけることが目的です。宿題はチェックしてコメントを記入したうえで、必ず翌日に返却します。理解度を確認し、知識を定着させるために、授業の最後には、その日学習した内容の小テストをこまめに実施しています」(英語科/花岡尚子先生)

 定期テストや小テストで合格点に達しなかった生徒には再試験を実施し、そこでも合格点に達しなかった生徒には補習を行います。合格点は高めに設定されており、取材当日の再試験では、クラスの約半数の生徒が受験していました。

「中学の範囲は勉強すればできて当たり前ですし、比較的高得点の生徒にも苦手や課題はあります。教員の手が及ぶ範囲は、できるだけフォローしようと努めています。
 英語への苦手意識をもってほしくないので、中学では習熟度別授業を行いません。中学3年間で学習習慣と英語への自信をつけてもらい、高校からは大学受験を見据えて3段階の習熟度別クラスに分かれます」

※GTEC…英語4技能を測る検定試験。「Global Test of English Communication」が正式名称で、その頭文字をとっています。GTECのスコアを入試で活用する大学も増えています。

生徒が自ら学力を分析
自主的に学ぶよう成長
「“One of”の後は、必ず複数形になります」、“A”と“The”の使い分けについて「互いに何のことを言っているかわかる場合は、“the”を使います」など、「合言葉」と呼ばれる知識をたくさん紹介。生徒はテキストにメモしていきます。「“One of”の後は、必ず複数形になります」、“A”と“The”の使い分けについて「互いに何のことを言っているかわかる場合は、“the”を使います」など、「合言葉」と呼ばれる知識をたくさん紹介。生徒はテキストにメモしていきます。

 同校のもう一つの特徴的な取り組みが、小テストや定期テストで間違ったところを客観的に分析して振り返る『直しノート』の作成です。

「なぜ間違えてしまったのかを、人に説明できるレベルまで理解することを目標にしています。自分の間違いが集約されているこのノートは、生徒の『宝物』になります。弱点の復習や次のテストに向けた学習など、さまざまな場面で役立てています」

 また、定期テストの後には、コメント欄が設けられた「試験結果表」を配付。生徒自身が結果を客観的に分析し、反省点や改善点を記入していきます。

 生徒自身が弱点を分析し、必要な学習を選択して、自主的に学習と向き合えるようさまざまな取り組みを行っている同校。

「基礎学力向上のためには、日々コツコツと努力を重ねることが大切です。初めは『直しノート』に問題の正誤のみを書いていた生徒が客観的な分析をするようになったり、自分でスケジュール管理ができるようになったり、さまざまな部分で生徒たちは少しずつ成長していきます。
 もちろん、すぐできるようにならなくても大丈夫です。本校では、一人ひとりが自分のペースで成長していくことを大切にしています。中学で確実に基礎学力と学習習慣を身につけた生徒は、高校で一気に伸びます。6年間を通してしっかりと自走できるように、教員も全力でサポートしていきます」

4つの育成のポイント
苦手を見つけ、ミスをくり返さない!
『直しノート』で復習を徹底、自学自習力を育む

 定期テストや小テストの後には、自分が間違った問題を全て書き出し、間違いの理由や解説を書いていく『直しノート』を作成します。このノートだけを見て勉強ができるようにテストを貼りつけ、問題文や解説を書き、次回への反省と抱負を書き加えていきます。

「私が生徒たちによく言っているのは勉強の本質、『できないところを探すことが勉強の第一歩』ということです。考えながら自立して学習する力を身につけてもらいたいですね」(花岡先生)


育成のポイント①
苦手克服の強い味方
『直しノート』
生徒の作成した『直しノート』の1ページ。「文を書き終えたら、その英文が日本語に合うか一度確認する」など、ミスの原因を分析し、次回から気をつけることを書き込んでいます。生徒の作成した『直しノート』の1ページ。「文を書き終えたら、その英文が日本語に合うか一度確認する」など、ミスの原因を分析し、次回から気をつけることを書き込んでいます。
『直しノート』には、先生がコメントをつけて返却。生徒が書き込んだ質問にも答えてくれます。先生がしっかりと見てくれているという安心感も、生徒の頑張りややる気につながります。『直しノート』には、先生がコメントをつけて返却。生徒が書き込んだ質問にも答えてくれます。先生がしっかりと見てくれているという安心感も、生徒の頑張りややる気につながります。

育成のポイント②
長期休み明けに行われる
英単語『100題テスト』

夏・冬・春休み明けには、英単語の『100題テスト』を実施。
間違えた単語は、『直しノート』に理由を書き、何度も書いて覚えます。


育成のポイント③
定期テストに向けて
『学習計画表』を活用

生徒が作成した『学習計画表』。
テスト期間中にやるべきこと、実際の勉強時間、振り返りや反省のコメントを書き込み、
先生に確認してもらいます。


育成のポイント④
校内各所にある
多彩な自習スペース
教室を利用した『静かな自習室』や廊下の一角など、校内の至るところに学習スペースが設けられています。中央に植えられたガジュマルの木が特徴のメディアセンターにも、複数の自習スペースが用意されており、奥には個別ブースもあります。自分に合った環境で学習を進めることが可能です。教室を利用した『静かな自習室』や廊下の一角など、校内の至るところに学習スペースが設けられています。中央に植えられたガジュマルの木が特徴のメディアセンターにも、複数の自習スペースが用意されており、奥には個別ブースもあります。自分に合った環境で学習を進めることが可能です。
『話せる自習室』には毎日4名の大学生メンターが常駐。グループ学習や質問もできます。『話せる自習室』には毎日4名の大学生メンターが常駐。グループ学習や質問もできます。
進学通信 2024年9月号
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