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私立中高進学通信

2025年11月号

変わる私学!

足立学園中学校

「志」を育む安全な学び舎をめざして
『コンプライアンス研修』を実践

教職員研修と防災教育

学校に勤務する約100名の教職員が、講堂でコンプライアンス研修を受けました。
研修は、違反行為を防ぐための『全体会』と、弁護士に直接質問できる『分科会』の2部構成で実施。
参加した先生方は皆、真剣な表情で研修に臨んでいました。

 近年、教育現場での不適切な対応が社会問題となるなか、生徒が安心して学べる環境づくりが急務となっています。同校では、教職員のコンプライアンス意識向上と生徒自身の安全教育に注力しています。

教職員一丸となった
コンプライアンス研修

「将来、どのように社会に貢献していきたいか」という生徒一人ひとりの“志”を育む『志共育』こころざしきょういくを実践し、その志を叶えるための人間力を育てている足立学園。先進的なICT教育や『アフリカスタディーツアー』など、独自の海外研修も展開。伝統と革新が融合した校風が魅力です。

 同校では生徒が安心して学校生活を送れるよう、さまざまな取り組みを継続的に推進してきました。その取り組みの一つが、全職員が参加する『コンプライアンス研修』です。毎年実施され、業務上守るべき法律や規則、倫理的な行動規範などについて理解を深めています。

 近年、体罰や盗撮、わいせつ行為など、教員による不適切な事案が社会問題となっています。

「コンプライアンス研修はこれまでも定期的に実施してきましたが、生徒が安心して学校生活を送れるよう、学校一丸となって研修を重ね、その取り組みを外部に発信すべき時代になったと感じています」と、入試広報部長の相澤智子先生は話します。

 学校がコンプライアンス遵守の姿勢を積極的に発信することで、生徒と保護者、教職員も含めた皆が安心でき、互いの信頼関係に支えられた教育環境が生まれると考えているのです。

生徒自身が学ぶ
安全への取り組み

 同校では、生徒自身の手で安心・安全を得られるような活動も実施しています。それは、生徒はただ助けられ、守られるだけの存在ではなく、心身の安全を自ら守る力を身につけ、その力を仲間や社会のために発揮できる頼もしい存在に育ってほしいと、同校は考えているからです。

 中3では全員が普通救命講習を受講。AED(自動体外式除細動器)の使い方も学びます。

 高1では、新潟県新発田市と提携し、『防災キャンプ』を体験。学校が災害時の避難所になったケースを想定し、実践的な防災スキルを学びます。実際に同校は足立区と災害協定を結んでおり、災害時には学校が地域住民の避難場所となります。そうした縁から、生徒による『自衛消防隊』を結成。各クラスから1名ずつ選ばれた生徒が、千住消防署から定期的に訓練を受けているほか、学校の防災訓練では避難誘導を先導したり、初期消火のデモンストレーションを行ったりしています。

 中学3年間は毎年4月に、学校から葛西臨海公園まで約33‌kmの道のりを縦割り班で歩く『中学強歩大会』を実施しています。体力面の向上だけでなく防災面からも重要な行事と位置づけられており、巡回やチェックポイントの設定など生徒会の入念な準備で安全にも配慮。災害などの非常時に役立つほか、生徒同士の絆も強まります。

「もともとは卒業記念として始まった行事ですが、東日本大震災の際、自宅まで数時間をかけて歩いて帰った生徒たちが『強歩大会の経験が自信になった』と話してくれたことから、私たちも防災教育としての意義を改めて認識するようになりました」と相澤先生は振り返ります。

 このように、同校は教職員のコンプライアンス意識向上と生徒への実践的な安全教育を両輪に、安心・安全な教育環境を築いています。そうした環境があってこそ、生徒の「志」を正しく育むことができ、真の「人間力」を高めることにつながっているのです。

変わるポイント
教職員も学び、成長することが
生徒の『志』を支えます
入試広報部長 相澤 智子先生入試広報部長
相澤 智子先生

 今回のコンプライアンス研修のほかに、特に力を入れているのが教員向けの独自研修プログラム『志共育認定講師研修』です。これは教員自身が自分の幼少期の経験を深く掘り下げて過去と向き合い、見つめ直す研修です。研修での体験を通じて生徒たちが困難に直面した時の気持ちを理解し、自信をもって指導に当たることができるようになります。生徒の「志」を育むコーチングスキルを身につけ、これからも生徒たちのためのサポートを全力で続けていきたいと思っています。

UPDATE
生徒を守る力を育む ―法と防災から学ぶ実践教育―
安心・安全を支える“学びの現場”
経験豊かな弁護士に学び
生徒の安心・安全を徹底
分科会で積極的に質問する先生方。その真剣さが伝わってきます。分科会で積極的に質問する先生方。その真剣さが伝わってきます。

 2025年度の『コンプライアンス研修』では、学校でのトラブル対応を専門とする法律事務所から3人の弁護士を講師に招き、法律や規則、倫理的な行動規範などの理解を深めました。研修冒頭には理事長の初鹿野惠太郎先生が挨拶に立ち「学校は生徒や保護者にとって、最も安心できる場でなくてはなりません。学校の信用が一度失われると、その回復には何十年もの時を要します。その認識で研修を受講してください」と、先生方一人ひとりに強い責任感を求めました。

 全体講演では、学校問題を専門とする弁護士が「ハラスメントとは何か」「ハラスメント行為があった場合に、どのような法的リスクがあるか」を詳細に解説。懲戒処分はもとより、教員免許の失効につながる可能性もあることが示されました。分科会では具体的な生徒への対応方法、そこでの考え方や話し方のコツについて、質問形式で理解を深めました。


自助・共助のスキルを
身につける防災体験

 万が一の際に自分で自分の身を守り、率先して地域の方々の力になれるよう、「自助」「共助」に役立つ知識やスキルが身につけられる機会を設けています。

 高1の『防災キャンプ』では、新潟県の廃校施設に宿泊します。学校が災害時の避難所となったケースを想定し、段ボールでベッドを組み立てたり、新聞紙でスリッパを作ったり、非常食の分配方法を考えたりと、実践的な防災スキルを学んでいきます。

中1~中3までが縦割りの班になり、荒川河川敷を歩きます。1日かけて長い距離を歩いた経験は自信へとつながり、学年を越えた交流も生まれます。中1~中3までが縦割りの班になり、荒川河川敷を歩きます。1日かけて長い距離を歩いた経験は自信へとつながり、学年を越えた交流も生まれます。
段ボールでベッドを作り、災害時の避難所環境を再現。また、非常食を試食して避難所での食生活も体験します。段ボールでベッドを作り、災害時の避難所環境を再現。また、非常食を試食して避難所での食生活も体験します。
各クラスから選ばれた生徒で構成される『自衛消防隊』による消火デモンストレーション。各クラスから選ばれた生徒で構成される『自衛消防隊』による消火デモンストレーション。

(この記事は『私立中高進学通信2025年11月号』に掲載しました。)

足立学園中学校  

〒120-0026 東京都足立区千住旭町40-24
TEL:03-3888-5331

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