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私立中高進学通信

2023年12月号

実践報告 私学の授業

足立学園中学校

それぞれの『志』を大きく育てる
アフリカ・スタディーツアー

ありのままのアフリカを体感する9日間

ツアー中に体調を崩してしまった生徒がお世話になったのは、あるアメリカ人の男性が私財を投じて創立した病院です。
現地では想定外の出来事がつきものですが、病院の創立者の想いに触れる貴重な経験となりました。

“志”を共に育む『志』共育を具現化した海外研修『アフリカ・スタディーツアー』の第2回目が2023年7月に行われました。異国の文化に触れ、多くの気づきを得る体験となりました。

2022年12月に続き
今年7月にも実施

『誠実で強くたくましく、人の役に立ち、やり遂げる人財』を意味する『質実剛健 有為敢闘』を建学の精神とし、世のため人のために貢献する『志』をもって自ら将来を切り拓けていける力の育成に力を注ぐ同校。生徒それぞれの『志』を育むため、さまざまな体験プログラムを設けています。

 グローバル社会を見据えた海外研修もその一つです。ヨーロッパからオセアニアまで、さまざまな国で語学研修や生活体験を伴うプログラムを用意しており、2022年度からはアフリカ東部タンザニアでの『アフリカ・スタディーツアー』も新設されました。

 同プログラムは、アフリカへの渡航歴が100回以上というフリージャーナリスト大津司郎氏の協力を得て企画した同校オリジナルの海外研修です。豊富な経験をもつ大津氏がツアーガイドとして同行することで、生徒の健康と安全を最優先して行われています。2023年7月には、第2回目のツアーが実施され、中高10名の生徒が参加。充実の9日間を過ごしました。

 アフリカ・スタディーツアー導入の立役者であり、志共育推進委員会委員長と海外推進委員会の副委員長を務める原匠先生は次のように話します。

「第1回目の反響は大きく、参加した生徒たちの成長ぶりを見ても『これを上回るプログラムはない』と自負できるもので、継続が決まりました。
 アフリカというと、野生動物が暮らす大自然や貧しさなど開発途上国のイメージがありますが、高度経済成長を遂げる国もあり、発展が期待されています。アフリカの活気を体感してもらうため、第2回目のツアーでは大都市ダルエスサラームも訪問先に加え、経済成長著しい都市部も見学しました」

マサイ族のみなさんと交流した時の写真です

広大なサバンナでマサイ族のみなさんと交流。
異国の文化とそこに生きる“人”に触れる機会を多く設けたプログラムです。

学んだことを周囲に還元し
『志』を広げていく

 アフリカ・スタディーツアーに参加する生徒は、事前学習としてアフリカの国・文化・歴史・気候などを学ぶことはもちろん、各々が個人テーマを設定することで、現地での新たな発見や気づきを喚起しています。

「アフリカ・スタディーツアーには、動機が明確で、高い志をもつ生徒が多く参加しています。現地では初めて経験することや想定外の出来事もありますが、仲間同士で協力して乗り越え、驚くほどたくましく成長します。
 帰国後、参加者たちは積極的に情報発信を行い、なかには2万文字以上にわたる中身の濃いレポートを提出した生徒もいます。これらは周囲の生徒たちにも良い刺激を与え、『自分はこんな目的をもってアフリカに行きたい』という志がじわじわと広がっていることをうれしく感じています」

生徒インタビュー1
『志』の力を目の当たりにした病院訪問
杉田さんの写真です杉田 雅人さん(高2)

 国や地域の医療格差に関心があり、アフリカ・スタディーツアー参加にあたっては、アフリカの乳児死亡率が高い原因を探ろうと考えていました。事前調査で「ぜひ視察したい」と決めていた病院への訪問は叶わなかったものの、現地である病院へ行くことになり、そこでとても素晴らしい出会いがありました。

 その病院は、登山旅行でタンザニアを訪れたアメリカ人の男性が、自らの私財を投じて創立されたものでした。創立者の方に直接お話を聞くことができ、そこで働くボランティアの人々とも交流して、大変感銘を受けました。

 それまでの自分は、医療の行き届かないところに自ら赴き、活動することをイメージしてきましたが、一人でできることは限られています。

 この出会いを通して、視野が開けました。人々と協力し、医療ネットワークを築くことができれば、自分が足を運べない地域にも広く医療を届けることができる。そう気づかせてくれた素晴らしい経験でした。

生徒たちと交流している写真です現地の学校を訪問。生徒たちとの交流も行いました。
お世話になった病院のスタッフとの写真ですお世話になった病院のスタッフと。
出発前に図書館でスワヒリ語を調べたノートの写真です出発前に図書館でスワヒリ語を調べた杉田さん。鈴木さんと練習もしたそうです。
生徒インタビュー2
自分の目で見て確かめることの大切さを実感
鈴木さんの写真です鈴木 梓恩さん(高2)

 インターネットの普及率と失業率の関連性に興味があり、アフリカの現状を調べてみたくて参加しました。事前調査をしたところ、そもそも統計や資料が少なく、関連する記事もさまざまな内容のものがあり、足を運んで自分の目と耳で事実を確かめたいと思ったのです。

 アフリカは開発途上国でインターネットが普及しているイメージはありませんでしたが、実際に足を運んだタンザニアの大都市ダルエスサラームでは、多くの人がスマートフォンを使いこなしていて、販売店もたくさん見かけました。都市部以外でもスマートフォンで話をしながら放牧をしているマサイ族の姿も目にしました。

 何かを調べたり物事を考えたりするうえで、情報を簡単に信じたり、勝手なイメージや思い込みで判断したりしてはならないと痛感しました。

 タンザニアをはじめ、アフリカには政府主導でIT立国化を進める国がいくつかありますが、人材や端末の不足などから、IT教育が行き届いているとはいえない現状があります。また、ITを必要としない人に、それを押し付ける必要があるのかという問いもあります。

 今回のツアーで得たものを活かして今後も探究を続け、いつか社会に役立てたいと考えています。

現地に到着した日は大都市ダルエスサラームに滞在した時の写真です現地に到着した日は大都市ダルエスサラームに滞在。都市部はIT化されビジネスビルが並びます。「想像以上にスマートフォンが普及していたことに驚きました」
小学生の頃から大好きだった野生動物も観察している写真です小学生の頃から大好きだった野生動物も観察しました。「動物園とは違い、イキイキとした姿を見ることができました」
大統領官邸近くのフィッシュマーケットの写真ですツアーの前半は市内を見学。大統領官邸近くのフィッシュマーケットにも行き、市井の暮らしに触れる機会も。

(この記事は『私立中高進学通信2023年12月号』に掲載しました。)

足立学園中学校  

〒120-0026 東京都足立区千住旭町40-24
TEL:03-3888-5331

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