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私立中高進学通信

2025年11月号

変わる私学!

京華中学校

京華・京華商業・京華女子が
1キャンパスに 学びの連携が広がる

3校ワンキャンパス構想

図書館、食堂などは3校合同で使用します。
「2,400人以上もの生徒が一度に使用するため、当初はトラブルも予想していましたが、混雑する時間帯を避けるなど、
生徒自身が考えて行動してくれたことで、スムーズな共有が実現しました」(校長/中村先生)

 創立128周年を迎え、京華学園の3校が一つのキャンパスに集まりました。グローバル教育を軸とする改革も進むなど、伝統を活かしながら多彩な教育を展開しています。

3校がワンキャンパスに集結
学園全体で活性化を図る

『ネバー・ダイ』『ヤングジェントルマン』を校訓に掲げ、グローバル社会に必要な実行力を育成している京華。同校の敷地内に、京華女子中学高等学校(女子校)の新校舎が建ち、もともと併設されていた京華商業高等学校(共学校)とともに、2024年度より3校が互いに連携しながら教育を展開する『3校ワンキャンパス構想』がスタートしました。

「3校それぞれに100年を超える歴史があり、個性ある教育を行ってきました。3校が協働することで、各自の特長を活かした新たな交流が生まれ、より多様性に富んだ教育が推進できると考えています」と、校長の中村圭吾先生は話します。

 授業は3校各々の校舎で行っていますが、グラウンドや図書館、ラウンジなどの施設は共同で利用しています。

「以前から文化祭は3校合同で企画・開催しており、部活動でも吹奏楽部、水泳部、バドミントン部、柔道部、剣道部などが、男女が共に所属する統合部として活動してきました」

 今後は、こうした3校のつながりをより強化する活動に力を入れていきたいと中村先生は強調します。

「探究の授業では、京華と京華女子が同じ探究学習プログラムに取り組んでいます。今後は合同授業で学びを深めたり、互いの発表を見たり、また理科実験でのコラボ授業も検討しています。海外スタディツアーや高大連携プログラムも、各校のリソースを共有して協働的に展開していきます」

3校共同で活用する図書館には、京華女子の生徒たちによるおすすめ図書のコーナーが。手書きのおすすめPOPも添えられています。3校共同で活用する図書館には、京華女子の生徒たちによるおすすめ図書のコーナーが。手書きのおすすめPOPも添えられています。
ゆったりと過ごせるよう工夫された図書館。窓際には自習スペースも備えられています。ゆったりと過ごせるよう工夫された図書館。窓際には自習スペースも備えられています。

グローバル教育を改革
3校共同の国際交流も実施

 ワンキャンパス構想と同時に、近年特に力を注いでいるのがグローバル教育の充実です。

「新たに希望制の『ベトナムスタディーツアー』を導入したほか、高2の修学旅行もタイまたは沖縄から選択できるようにするなど、グローバル教育をキーワードに改革を進めてきました。

 2024年度からは、インドやアメリカからの留学生を招いた交流会を3校合同で開催しています。このほかにも、グローバルな探究学習や6年間一貫でグローバル教育を行う体制づくりなど、いくつか構想を練っており、今後さらに未来を見据えた改革を進めていく予定です」

 2025年度から校長に就任された中村先生は京華の卒業生でもあります。

「私の在学当時からある、生徒・保護者・教職員が一体となる『京華ファミリー』のアットホームな雰囲気と、面倒見のよさは変わっていません。成績表は面談で手渡しし、生徒一人ひとりに対する学習フォローも細やかです。保護者会、面談を合わせて6回程行うなど、保護者へのサポートも手厚くしています。

 在学時の卒業式で卒業証書授与の際、当時の校長から『いつか校長として戻ってきてください』と冗談交じりに言われましたが、まさか現実になるとは思ってもみませんでした。教員として30年、生徒時代も含めると40年近く本校に携わってきたことを誇りに思っています。これからも生徒の成長に尽力していきたいですね」

 伝統を大切にしつつ、時代に応じた改革を続ける同校。これからの歩みに注目です。

変わるポイント
新しい環境に
在校生は自然に順応
校長 中村 圭吾先生校長
中村 圭吾先生

 男子校の本校、共学校の京華商業、女子校の京華女子が同じキャンパスで生活を始めたのは昨年度からです。大きな環境の変化ですが、生徒たちは自然に順応していました。むしろ壁を感じていたのは、生徒よりも教員の側だったのかもしれません。生徒の柔軟な姿勢に学びながら、先生方も徐々に心理的な壁を取り払っていきました。

 今後は互いに学び合い、それぞれの歴史と特色を存分に活かしながら、生徒の学びの機会をさらに広げていきたいと考えています。

UPDATE
海外研修から大学との協働まで、多彩な学びをさらに充実
グローバル教育を深化させる京華の挑戦
高2修学旅行の行き先を、選択制にリニューアル
タイ研修旅行では、現地の大学生と英語でコミュニケーションを図りながら市内観光などに出かけます。タイ研修旅行では、現地の大学生と英語でコミュニケーションを図りながら市内観光などに出かけます。

 グローバル教育の一環として、中3全員参加のシンガポール研修旅行、セブ島語学研修(国際先進クラスのみ全員参加)、中3~高2希望者対象のオーストラリア夏季海外研修、ニュージーランド短期・長期留学(高校生対象)など多彩な海外プログラムを展開。2024年度からは高2修学旅行の行き先を、タイまたは沖縄の選択制にリニューアルしました。タイでは世界遺産などを訪問。現地大学生との交流や平和学習を行います。

「行き先に東南アジアが多いのは、経済成長を遂げ若者のエネルギーにあふれる一方、貧困などの社会的課題にも直面している異国の地を経験することで、広い視野をもってほしいという思いがあります。また、英語が母国語ではない国をあえて訪れることで、同様に英語を第二言語とする人々とコミュニケーションを図り、刺激を得てほしいと思っています」(校長/中村先生)


新設『ベトナムスタディーツアー』
世界に触れる学びの体験
ベトナムスタディーツアーにて、ビン大学の学生と交流する生徒たち。ベトナムスタディーツアーにて、ビン大学の学生と交流する生徒たち。

 2025年度より海外研修の新たな選択肢として、希望制の『ベトナムスタディーツアー』がスタートしました。7日間の日程で、高1・高2の希望者が対象です。語学研修で実践的な英語を学び、現地の高校生、大学生とも交流する機会が設けられています。

「NPO団体を訪問し、貧困問題やストリートチルドレンの雇用について学んだり、ベトナムにある日本企業を訪れたりします。また、ビン大学と日本で初めて高大連携協定を結び、キャンパスツアーなどを行っています」(校長/中村先生)


大学との協働プログラムで
一足先に大学の学びに触れる
高3生が産業能率大学の「社会を動かすマーケティング」の授業に参加。大学生がサポート役として指導します。高3生が産業能率大学の「社会を動かすマーケティング」の授業に参加。大学生がサポート役として指導します。

 高大連携プログラムにも力を入れており、2025年5月に産業能率大学、大東文化大学と高大連携協定を締結しました。産業能率大学との連携はすでに動き始めており、同大学が開催する高校生講座に複数回参加しています。

「高大連携のねらいは、生徒に早期から将来のビジョンをもつことを促し、中学・高校から大学までの学びをつなげてもらうことです。生徒たちが未来の社会で活躍するためには、こうしたつながりのある学びが重要だと考えています。今後も協定校を増やしていく予定で、すでにいくつかの大学と交渉を進めています」(校長/中村先生)

(この記事は『私立中高進学通信2025年11月号』に掲載しました。)

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