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私立中高進学通信

2025年11月号

注目! News and Topics

和洋国府台女子中学校

学校改革で伝統と革新を融合させた
新たな学びのステージを用意

「ツナグヒ」では、生徒が自身の「好き」や「得意」を起点に、その日の過ごし方を選択します。
土曜日が創造的な一日に変わります。

ポータブルスキルを育む
体験学習がさらに進化

 2026年、和洋国府台女子で学校改革がスタートします。広報部長の中澤美紀先生に、改革についてお話を伺いました。

「本校では『ポータブルスキル』を育むために、体験学習を重視してきました。今回の改革は、その発展形です」

 ポータブルスキルとは、特定の職業や環境に限定せず、どんな場面でも活用できる能力を意味します。このスキル獲得を目的の一つとする同校の体験学習には、3つの柱があります。

「まずは『和の学び』です。日本の伝統文化に共通しているのは、他者を敬う精神です。『和の学び』を通じて、その心を磨くと同時に、日本特有の美意識や所作も身につけていきます。
 次が『異文化体験』です。本校は留学を中心に豊富なプログラムを用意しており、多様性を受け入れ、国際社会で真に活躍するためには、和と洋の両面を学ぶ必要があると考えています」

 3つ目の柱は、DX(デジタル変革)の加速で、より欠かせないものとなった「サイエンス教育」です。

「特に理科では、実験を多く行います。実験中の生徒たちは目を輝かせて、楽しそうに授業を受けています。学びのスタートが『楽しい』からこそ『もっと知りたい』という探究心も芽生えるのです」

 多彩な体験学習を通じてポータブルスキルを身につける。これには女子校だからこそのねらいがあります。

「ライフイベントでキャリアが中断されやすい女性は、主体的に自分の生き方を選ぶ必要があります。その力を強化するための改革でもあるのです」

自由登校で育む主体性
新プログラム「ツナグヒ」
AIを学ぶ講座は「新しい技術を敬遠せずに、正しい知識をもって使いこなせるようになる」という目的で開講されます。AIを学ぶ講座は「新しい技術を敬遠せずに、正しい知識をもって使いこなせるようになる」という目的で開講されます。

 改革の目玉となるのが、土曜日の過ごし方です。通常授業をなくし、月1回程度の登校日以外は自由登校とし、任意参加の体験学習を拡充しました。

「和洋女子大学に新設される『AIライフデザイン学部』と連携し、専門家からAIを学ぶプログラムや、企業とコラボレーションしたワークショップなどから、生徒は自由に選んで参加できます。学校には通常どおり教員もいますので、自習も可能です。登校はせずに、習い事やボランティアなどの学外活動を行ってもかまいません」

 この土曜日は“今の私”と社会や友達、そして未来の夢をつなぐ日となるよう「ツナグヒ」と命名されました。

「大学入試も、主体的な体験を重視する『総合型選抜』が増加傾向にあります。『ツナグヒ』は、その対策にも役立つと考えています」

「ツナグヒ」実施のために、通常授業は5分間短縮の45分間×7時間制に変更。生徒の体調を整え、心の健康を保つために、水曜日は6時間目までとし、「ノー部活デー」となります。

学内でも学外でも、「ツナグヒ」は「生徒が自分で選択する=主体性の醸成」に重きをおいています。

学内でも学外でも、「ツナグヒ」は
「生徒が自分で選択する=主体性の醸成」に重きをおいています。

創立者の「先進性」を
現代へと紡ぐ改革

 改革の根底には、創立者・堀越千代先生の精神が息づいています。

「和装から洋装へと切り替わる明治時代に、堀越先生が『洋裁の技術があれば、女性が社会を生き抜く力になる』と考えて創立した和洋裁縫女学院が本校の前身。当時の洋裁技能は、最先端のスキルでした。創立以来、時代を先取りし、最適な教育を実践する方針は、これからも変わりません」

 同校の教育理念は「凛として生きる」。どんな時も自ら考え、行動できる女性の育成を125年以上にわたり続けてきました。

「女子の中高6年間は、心身の変化が大きい時期です。『今は体を休ませたい』『自分を見つめる時間があれば』という生徒の声も踏まえ、学びと休養のバランスを考え抜きました。大切な自分をいたわる時間も大切にしてほしいのです」

 今回の改革により、さらに多くの生徒が美意識を磨き、未来を選べる凛とした女性に成長していくことでしょう。

校内にある礼法室「洗心」では茶道を中心に、日本の伝統文化を学びます。校内にある礼法室「洗心」では茶道を中心に、日本の伝統文化を学びます。
先輩や卒業生との交流イベントも行われ、仲間と自分の絆をつなぐ時間にもなります。授業がない分、先生も「生徒とじっくり話す時間が取れる」と楽しみにしています。先輩や卒業生との交流イベントも行われ、仲間と自分の絆をつなぐ時間にもなります。授業がない分、先生も「生徒とじっくり話す時間が取れる」と楽しみにしています。
「本校はボランティアも活発です。この木製の世界地図は、ウクライナの木工職人を支援する目的で生徒が設置しました」と中澤先生。「本校はボランティアも活発です。この木製の世界地図は、ウクライナの木工職人を支援する目的で生徒が設置しました」と中澤先生。
体験でしか得られないものを
つかみ取ってほしい
広報部長 中澤 美紀 先生広報部長
中澤 美紀 先生

 生徒には体験を通じて、自分の人生には多くの選択肢があることに気づいてほしいのです。大事なのは、周囲から「幸せそう」と評価される人生ではなく、自分自身が「幸せだ」と実感できる未来にたどり着くこと。創立者は「女性が誰一人、泣かない世の中を作りたい」と願っていました。その精神を受け継ぎ、生徒が「自分軸」で幸せをつかめるよう、学校改革に取り組んでいきます。

進学通信 2025年11月号
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