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私立中高進学通信

2025年11月号

注目! News and Topics

サレジアン国際学園中学校

最先端の研究や本物に触れ
研究者の視点を養う「ゼミ合宿」

『Entrepreneur養成講座』では、石垣島も訪問。「生徒たちの地域創生のプレゼンには、イメージで語られている面もありました。商工会の方から忌憚なく講評をいただき、悔しさも感じたと思いますが、それもまた良い経験です」(尾㟢先生)

『Entrepreneur養成講座』では、石垣島も訪問。
「生徒たちの地域創生のプレゼンには、イメージで語られている面もありました。
商工会の方から忌憚なく講評をいただき、悔しさも感じたと思いますが、それもまた良い経験です」(尾㟢先生)

PBL型授業と個人研究で
自走する学びへ
「Entrepreneur養成講座」担当・本科推進部長/ 尾㟢正靖先生「Entrepreneur養成講座」担当・本科推進部長/ 尾㟢正靖先生

 サレジアン国際学園では、探究活動や英語教育に力を注ぐ「本科クラス」と、オールイングリッシュで学ぶ「インターナショナルクラス」を設置し、「解がひとつではない問い」に挑戦し、自らの力で課題解決へと導く『世界市民』の育成に力を注いでいます。

 本科クラスの学びの主軸となる「個人研究」は、まさにその理念を体現した特徴的なプログラムです。生徒は自分の興味・関心に合わせてゼミナールに所属し、中2から高2まで学年の枠を越えた生徒たちが、学び合いながら研究を深めていきます。研究の途中経過は学園祭のポスターセッションで発表し、中3で中間レポートを作成、高2では最終論文へと発展させます。

「実体験を通して学びの幅を広げてもらおうと、この夏から『ゼミ合宿』をスタートさせました。ゼミごとに研究内容に関連した場所や施設を訪れ、本物に触れ、刺激を受け、新たな知見を得てもらうことがねらいです」(尾﨑先生)

実体験を通して興味・関心が
広がり、新たな視点を獲得
「化創ラボ」担当・化学/榎本越先生「化創ラボ」担当・化学/榎本越先生

 3つのゼミをそれぞれ担当する先生方に、合宿について伺いました。

「『化創ラボ』では、関西の企業や研究所、大阪万博を訪問しました。島津製作所では、高速液体クロマトグラフィの機材を用いてインクやドリンクを分離し、成分を検出・分析したり、レントゲン装置で人形の骨折箇所を探したりする体験をしました。『SPring-8』(※1)では、世界最先端の電磁波の研究を見学。生徒にとって大きな刺激となったはずです。万博は自由行動でしたが、各国のパビリオンや環境問題を扱う『ブルーオーシャンドーム』を回り、世界のつながりや環境問題について知見を深めました」(榎本先生)

『Entrepreneur養成講座』では、沖縄を訪問先に選びました。

「社会課題を解決するという共通意識をもったゼミなので、最先端の研究所を見て実状を確認するのが目的です。那覇の国際通りや首里城を訪れ、観光地・インバウンドという視点から地方がどんな問題を抱えているかを考察したり、また『OIST』(※2)ではさまざまな実験について話を聞いたり、知的財産と研究についての講義を受けたりしました。英語が公用語で、施設内に託児所も備わった世界最先端レベルの研究施設を見学できたことは、大きな学びとなったようです。石垣島では『ユーグレナ』の研究所を見学し、起業家マインドや社会貢献について話を伺った後、生徒たちは石垣島商工会議所の方々の前で、地方創生についてプレゼンを行いました。忌憚なくフィードバックをもらったことで、その後の彼らの視点・意識は大きく変わりました」(尾﨑先生)

『文藝批評・文化論ゼミ』が訪れたのは、鳥取県境港市です。

「文化と文藝の学びがある場所という観点から、研究者・文芸評論家としても活躍した漫画家の水木しげる氏ゆかりの地を選び、妖怪をテーマに設定しました。『妖怪列車』に乗ったり、『妖怪ロード』を歩いたりするなかで、漫画やアニメを活用した町おこしを体感。水木しげる記念館を訪れて膨大な資料に圧倒され、現地の資料館で海と妖怪の関係性について知見を深めた後は、漁港に足を運び、漁師さんとも交流しました。合宿でテーマが定まった生徒もいれば、水木氏の資料を見て『漫画を描くのにこれだけの膨大な資料が必要なのか』と研究者の在り方に気づいた生徒もいます」(『文藝批評・文化論ゼミナール』担当/渡邊慧七先生)

 そのほか、クラブヒストリアの生徒たちが班別に関西の歴史的な場所を訪れるなど、8つのゼミに所属する生徒たちにとって、興味が広がったり、目標が定まったり、新たな視点を獲得したりと、収穫の多い合宿になりました。

「それがまさにゼミ合宿のねらいです。最先端の研究施設で本物の研究を見ること自体が、研究者としての高度な視点をもつことにつながります。来年度以降もさらに内容を充実させながら、継続していきます」(尾﨑先生)

※1 SPring-8……兵庫県の播磨科学公園都市内にある、世界最高性能の放射光を生み出すことができる大型放射光施設。

※2 沖縄科学技術大学院大学(OIST)……2011年に設立された私立大学で、英語で行われる5年一貫制の博士課程をおく大学院大学。

『化創ラボ』は、SACLA(X線自由電子レーザー施設)を見学。『化創ラボ』は、SACLA(X線自由電子レーザー施設)を見学。
『化創ラボ』が訪問した島津製作所では、レントゲン装置を実際に操作しながら、人形の骨折箇所を確認。専門的な器材を使用する体験を通し、化学を身近に感じました。『化創ラボ』が訪問した島津製作所では、レントゲン装置を実際に操作しながら、人形の骨折箇所を確認。専門的な器材を使用する体験を通し、化学を身近に感じました。
『Entrepreneur養成講座』は、沖縄県恩納村にあるOISTを訪問。OISTは、世界トップレベルの研究を推進し、国際的な教育環境を提供しています。『Entrepreneur養成講座』は、沖縄県恩納村にあるOISTを訪問。OISTは、世界トップレベルの研究を推進し、国際的な教育環境を提供しています。
『文藝批評・文化論ゼミナール』は水木しげる記念館を訪れ、妖怪に関係する展示も多く鑑賞。写真は疫病退散の妖怪としてコロナ禍で話題になった『アマビエ』の展示を観る生徒。『文藝批評・文化論ゼミナール』は水木しげる記念館を訪れ、妖怪に関係する展示も多く鑑賞。写真は疫病退散の妖怪としてコロナ禍で話題になった『アマビエ』の展示を観る生徒。
「境港駅前には、『ゲゲゲの鬼太郎』に登場するキャラクターのモニュメントが多くあり、生徒たちはたくさん撮影をしていました」(渡邊先生)「境港駅前には、『ゲゲゲの鬼太郎』に登場するキャラクターのモニュメントが多くあり、生徒たちはたくさん撮影をしていました」(渡邊先生)
『文藝批評・文化論ゼミナール』は、鳥取県境港市の漁港も訪問して漁船を見学。『文藝批評・文化論ゼミナール』は、鳥取県境港市の漁港も訪問して漁船を見学。
多彩な分野から選択!
自ら学びを深める『ゼミナール』授業(中2~高2)
教科・分野 ゼミ名称 内容
国語 文藝批評・文化論ゼミナール 国内外の文学作品・作家の研究や文芸・音楽・サブカルチャー批評の実践。作品を通じて社会や文化を考察する表象文化論に取り組む。
歴史 クラブヒストリア 文献史料や遺跡・遺物などの出土史料、統計資料などを駆使して、歴史を探究。 歴史を読み解く力を未来の諸問題の解決に活かすことが目標。
公民 Entrepreneur
養成講座
現在の政治・経済・思想・哲学などを通じて、日本や世界の未来を考察。社会課題への解決策を見いだし、実際に行動することが最終目標。
数学 Math-Lab
~数楽研究室~
方程式論や幾何学、 確率統計学など、興味ある数学的なテーマを研究。数学の面白さに触れ、専門的な知識や高い論理的思考力を身につける。
情報 プログラミングゼミ 日常生活や社会を良くするアプリ、ロボットの制作が目標。 プログラミングの基礎やデザイン理論などを幅広く学び、自分の目標に沿って探究。
物理 TEC 「技術×エネルギー×宇宙」をテーマに、世の中にあふ れる物理的な事象を探究。各自が問いを立て、仮説を描き、実験と考察で真理に迫る。
化学 化創ラボ 「化学×創造」をテーマに、 有機化学、無機化学、分析化学を中心に探究。文献調査や実験も行って化学の本質を学び、各自が課題を立てて研究する。
生物 ネオバイオ 「生命とは何か」を問い、 遺伝子や環境との関係を探究。最先端バイオ技術を通して、見えない生命の神秘に迫る。
進学通信 2025年11月号
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