Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2025年11月号

基礎学力の育て方~こんなに成長しました!~

国府台女子学院中学部

小テストと見守りを通して
苦手に寄り添い、
細やかに学びをサポート

しっかりと努力すれば必ず合格点が取れる小テスト。勉強の習慣づけだけでなく、前向きなムード作りにも一役買っています。

しっかりと努力すれば必ず合格点が取れる小テスト。
勉強の習慣づけだけでなく、前向きなムード作りにも一役買っています。

 点数や順位を掲示する小テスト、教員と生徒をつなぐ『生活記録ノート』など、生徒一人ひとりに寄り添った取り組みを通して、基礎学力と人間力の双方を育んでいます。

教え合いの精神が根づく
温かな学びの環境
入試広報担当・英語科 坂井絵美子先生入試広報担当・英語科
坂井絵美子先生

 1926年の創立以来、仏教の教え『敬虔・勤労・高雅』を教育の柱に、智慧と慈悲を備えた女性の育成に注力してきた国府台女子学院。進路選択や自己理解を支えるキャリア教育とともに、基礎から応用・探究へとつながる課程を編成し、中1では学力の土台づくり、中2では個性の伸長、中3では選抜クラスを設けて習熟度別の学びを展開しています。

 入試広報担当の坂井絵美子先生(英語科)と土橋芳恵先生(国語科)は、「学力を確かなものとするには、日々の細やかなサポートが欠かせません」と声を揃えます。

「毎日の学習習慣を定着させるため、週に1回ずつ英語・国語・数学の小テストを行っています。授業中に苦手な兆候を感じた際は放置せず、即時の対応を徹底するようにしています。英語のペアワーク中に発話の少ない生徒がいれば、それをつまずきのサインと判断し、必要に応じて個別対応や放課後に居残り勉強会を開催しています。こうした細やかな見守りは、本校ならではの文化です」(坂井先生)

 長期休業中も学びのリズムが途切れないよう、各教科夏休み中の前半と後半に各5日間の希望制夏期講習を実施。通年では放課後講習として『英検準2級講座』も開講しています。

 同校では、生徒同士の教え合い、学び合いもよく見られる光景です。

「周囲に優しく、気配りのできる生徒が多いため、勉強が不得意だからといって孤立することはありません。『〇〇さんは数学が得意』『△△さんは英語を教えてくれる』と、生徒同士で声をかけ合いながら学ぶ姿が見られます。居残り学習で和気あいあいと教え合った時間を『楽しかった』と振り返る生徒もおり、お互いの得意を認め合う空気が、自己肯定感や学ぶ意欲につながっていると感じます。
『人に教えることが自分の勉強にもなる』とわかっているんですね。生徒たち自身で、良い相乗効果を生み出しています」(坂井先生)

 学年によっては、学習計画を作成し、提出する取り組みも行っています。

「あまり念入りに指導しすぎると、嫌がって逆効果になる生徒もいますし、計画を立てるだけで満足してしまう生徒も出てきますから、個々のバランスが大切です。学習計画が苦手な生徒には計画シートを渡して個別にサポートするなど、ケースバイケースで対応しています」(土橋先生)

仏教の教えを基盤に
人間力や豊かな心を育てる
入試広報担当・国語科 土橋芳恵先生入試広報担当・国語科
土橋芳恵先生

 生徒一人ひとりの内面を磨く人間力の育成にも力を入れています。

「中1から高3まで週に1回、仏教の歴史や教え、さまざまな宗教や哲学思想などについて学ぶ『仏教』の授業を行うほか、花まつり灌仏会や盂蘭盆会などの仏教行事も行っています。
 本校で学んだ仏教の教えは卒業後にも役立つようで、『大人になってから改めて価値がわかるようになった』『困難を感じた時に頼りになった』と語る卒業生も多いですね」(土橋先生)

 生徒と教員の距離が近く、何でも相談しやすい環境も魅力のひとつ。生徒と教員の間に信頼関係を築く取り組みとして『生活記録ノート』があります。

「生徒と担任の交換日記のようなもので、テーマは自由。趣味の話、悩み相談、詩や物語など、生徒が自らの思いを手書きで綴ることで、表現力や文章力が自然と育まれます。担任はそれぞれにコメントを書いて返していますが、深刻な相談も含まれるため、慎重かつていねいに対応しています」(坂井先生)

「私は本校の卒業生なのですが、当時使っていた生活記録ノートは、今でも大切に保管しています」(土橋先生)

 教員との信頼関係を築く営みが、生徒に安心感を与え、前向きな学びを後押ししています。

育成のポイント①
テスト結果を見える化
毎日の小テストで学習の習慣と自信を培う

 同校では毎日の学習習慣を確立するため、英・数・国の小テストを週1回ずつ実施。基礎力の定着に大きな役割を果たしています。各3分の短いテストで、英語は単語、国語は漢字、数学は計算問題を中心に出題しています。出題範囲はあらかじめ発表され、事前に準備しておけば合格点がとれる内容です。

「不合格の場合は再試や追試を行い、繰り返し不合格になる場合は放課後の勉強会も実施しています」(坂井先生)

 また、生徒のやる気を引き出すため、テスト結果の点数・個人順位・クラス順位を全て掲示し、「見える化」しています。

「順位が上がると生徒は自信をもち、継続して学習する姿勢につながります。ある科目で1年間を通して全て満点を取る生徒もいます。点数も張り出されるため、高得点をとった友人に刺激を受けたり、悔しい気持ちが原動力になったりと、やる気につながっているようです。

 クラスの順位変動が可視化されることで、友人の努力が“自分ごと”になり、『一緒に頑張ろう』と声を掛け合う様子も見られます。他者への配慮が育つきっかけにもなっています」(土橋先生)

年間で計画立てて実施される小テスト。
振り返りで、学習のポイントを押さえることにも活用されています。

育成のポイント②
教員とつながる『生活記録ノート』
信頼関係と文章構成力・表現力を育む

『生活記録ノート』は、教員との信頼関係を深める大切なツールです。生徒の書いた文章に対し、担任がそれぞれにコメントを添えて返却し、生徒一人ひとりと向き合います。特徴的なのは、メモ書き程度のやり取りではなく、まとまった文章を書いて提出する点です。文章を書く経験を毎週積むことで、表現力や文章力の向上にもつながっています。

「『生活記録ノート』に書き込む内容は、担任に任されています。テーマを決めて書かせる場合もありますが、たいていは生徒の自由にさせているようです。趣味の話や悩み、詩や創作、おすすめの映画紹介など、さまざまな思いが綴られています。

 個人的なやり取りが中心のため、返却は必ず手渡しで行っています。悩み相談も多いので、私たち教員も真剣に向き合っています」(土橋先生)

「誰にも言えない深刻な悩み相談もあるため、
私たち教員も考え抜いてコメントを返しています」(坂井先生)

発展力を育む
『情報リテラシー』と
高大連携で広がる学び

 同校では中学の3年間、週1回『情報リテラシー』の授業を実施しています。調べ学習の方法やプレゼン、レポートの書き方などを学び、物事を多角的に捉える視点、自分の考えを表現する力など、探究の基礎を養っています。こうした力は、普段の授業におけるプレゼンやレポート作成に役立つだけでなく、大学入試での小論文や、大学生になってからも役立っているとのことです。

 同校は東邦大学、日本女子大学、東京女子大学、昭和女子大学、順天堂大学、神田外語大学と高大連携協定を締結しており、学校推薦型選抜の推薦枠を利用してそれらの大学に進学が決定した生徒は、「科目等履修生」として高3の間に大学の講義を受けて単位を先取りできる大学もあります。

 基礎学力と探究的な力を中学から育むことで、相互に作用して学びの質は高まります。そして、より高度な学びへと挑戦できる力を伸ばしているのです。

中1から3年間をかけて段階的に学びを重ね、論理的思考力や表現力を育んでいきます。中1から3年間をかけて段階的に学びを重ね、論理的思考力や表現力を育んでいきます。
文章の書き方からインターネットの活用法、新聞の読み方などを多角的に学び、自ら立てたテーマについて調べ、まとめて発表します。文章の書き方からインターネットの活用法、新聞の読み方などを多角的に学び、自ら立てたテーマについて調べ、まとめて発表します。
進学通信 2025年11月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ