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私立中高進学通信

2021年11月号

実践報告 私学の授業

秀明中学校

万全の教育環境を整え
高度な英語力を育成

中1からオールイングリッシュで学ぶ機会をつくる
クラスを分割して少人数でオールイングリッシュの授業を行っています。

クラスを分割して少人数でオールイングリッシュの授業を行っています。

中1からすべてのコースに
英語で学ぶ授業を導入

『知・技・心』を校訓に『知的学習』『技の学習』『心の学習』を実践している同校。特に英語はコミュニケーション力が自然に身につくよう「読む力」「書く力」を培うのはもちろん、中1からオールイングリッシュの授業を行うことで「聞く力」「話す力」も養い、高いレベルの英語運用能力を身につけることをめざしています。

 オールイングリッシュの授業は、英語教育に特化した『スーパーイングリッシュコース(SEC)』だけでなく、『医進・特進コース』『総合進学コース』でも週に1~2度の機会を設けています。

 指導にあたる7名のネイティブ教員すべて、イギリス人であることも同校の特色です。全員が「英語を母国語としない人々に英語を教える」資格(TESOL:Teaching English to Speakers of Other Languages)をもち、指導経験も豊富なので、生徒一人ひとりの英語力に合わせた指導を実現させています。

 また、全員が終日学校に勤務しているので、休み時間や放課後にもコミュニケーションをとることができます。英検の二次試験対策では、生徒たちは自ら進んでアポイントを取って、面接の指導を受けています。

全国平均の2倍を誇る
英検取得率

 日常的に英語に触れることのできる環境のもと、生徒たちの英語運用能力は確実に高まっています。同校では、中3生全員が英検3級を取得することを目標としています。2020年度は中3の93・3%が英検3級を取得し、高3の86・7%が英検準2級を取得しました。

 これは文部科学省が調査した全国平均取得率の約2倍に相当する実績です。とりわけ、SECの生徒たちの英検取得率は高く、「全員が中3で英検2級取得」という一段高い目標を設定し、2018年より3年連続で達成しています。

「SECの生徒は英語で積極的にコミュニケーションを図ろうとします。こうした英語への姿勢は、他コースの生徒にも大きな刺激を与えています。SECの生徒の姿を見て、自らのロールモデルにして英語学習に励む生徒も多いのです」と、校長の尾上純一先生は話します。

 一定の英語力があり、評価テストに合格すれば、他コースからSECへの編入も可能です。オールイングリッシュの環境でぐんぐん力を伸ばせるSECの存在は、全校生徒が「英語力を鍛える」というモチベーションにつながっています。

SECでは実技科目と英語の学習を組み合わせたCLILを展開
美術科も英語で学ぶことで両方の力がつくCLILの授業。家庭科や音楽科も同様にイギリス人教員が指導します。美術科も英語で学ぶことで両方の力がつくCLILの授業。家庭科や音楽科も同様にイギリス人教員が指導します。

 スーパーイングリッシュコース(SEC)では、家庭科や音楽科、美術科においても、母国でその教科を専攻したイギリス人教員が授業を担当しています。日本人教員がチームティーチングに加わることはありますが、主導するのはイギリス人教員。授業での会話は英語が中心となります。

 教科学習と外国語学習を組み合わせた学びを内容言語統合型学習(CLIL)(※1)と呼びますが、同校ではCLILを2016年から実施しています。生徒たちは英語の学習をしているという意識をもたずに、その教科と英語を学ぶことができるのです。

 美術科の授業では、色の名前や形などの表現から始まり、絵画や工作などの実習も英語で学んでいます。

 音楽科の授業では、リコーダーなどの演奏をするだけでなく、iPadのアプリケーションを利用して、作曲や演奏も行っています。楽器の演奏に自信がない生徒も、作曲や演奏に熱心に取り組んでいます。

 家庭科の授業では、検定教科書の内容を英語に翻訳し、その知識を英語で習得しています。調理実習ではイギリス料理に挑戦することもあり、生徒の異文化体験にもつながっています。

※1 CLIL…Content and Language Integrated Learningの略。 教科科目やテーマ学習と、外国語の学習を組み合わせた学習の総称。

イギリスの所有施設を活用 コロナ禍でもオンライン国際交流を計画中
イギリスのCCCにて。現地でイギリス人教員から生きた英語を学ぶ(2019年度)。代替行事として海外の学生とオンライン交流を計画中。イギリスのCCCにて。現地でイギリス人教員から生きた英語を学ぶ(2019年度)。代替行事として海外の学生とオンライン交流を計画中。

 同校では、中2と高1の生徒全員が毎年イギリスに渡り、生きた英語に触れる『イギリス英語研修』を行ってきました。現在はコロナ禍のため実施を延期中ですが、2022年度の再開をめざして、例年利用している秀明学園所有の教育施設、イギリス・ケント州のチョーサーカレッジカンタベリー(CCC)と日程調整をしているそうです。

「代替行事として、国内での研修旅行や、生徒用に配備しているタブレット端末を活用したオンライン国際交流を計画中です。また、イギリス人教員が出版社の教育支援を利用した、海外の学生との『ミステリー・ミーティング』を企画しています。
 校内ではイギリス人教員とコミュニケーションをとる時間を増やしました。従来から行っている英検指導のほかに、ケンブリッジ英検の受験指導も始めたことで、合格実績も上がっています」(校長/尾上純一先生)

 従来のスピーチコンテストに代えて、生徒が英文を暗唱し、それを録画してオンラインで審査するレシテーションコンテストを2020年度からスタート。秀明学園系列の3校の生徒が参加しています。2021年度の第1回コンテストでは同校が好成績を収めました。

ココも注目!
国際社会を生き抜く対話力のある生徒の育成
(校長/尾上純一先生)(校長/尾上純一先生)

 本校の英語教育は、大学受験を突破できる英語力を養うことが第一の目標です。英語の4技能をバランス良く育み、難関大学の入試問題にも十分対応できる英語力を育成し、最終的には相手の話を聴くことができ、自分の意見をきちんと相手に伝えられる英語力をもった生徒を育てたいと考えています。つまり、語彙や文法などの基本的な知識や技能をしっかりと身につけさせるとともに、それらを活用して思考・判断・表現をできるようにすること。自分の考えをしっかりもって英語で対話できること。そうした資質・能力を育成することを学習指導の方針としているのです。

「英語を話せるだけで国際人になる」という表層的な捉え方はしていません。しかし、英語に限らず母国語以外の言語でコミュニケーションが取れるようになると、自分を取り巻く世界は確実に広がります。言語というツールを活用して、異なる価値観を抱く多様な人々と関わり、協働して物事を成し遂げる力が社会では求められています。

 相手の立場を尊重しながらも自分の考えを適切に表現し、相手を説得することのできる対話力、プレゼンテーション力を養うことが、生徒の将来にとって有意義であることは間違いないでしょう。

寮生活で夜間学習 個別最適化で学力向上

 寮制度を導入している同校では、夕食後も学校に登校して昼間の授業の補習・復習や問題演習に取り組む『夜間学習』を行っており、学習習慣の定着や学力向上に役立てています。学習指導は授業を教えている同じ教員が担当するので、生徒の学力や特徴を熟知しています。そのため、補習や演習も効率的・効果的に行えるのです。

 英検対策は無学年制・級別の講座を開設。個別の対策を立てることで、学習効果をさらに向上させています。中学校ではタブレット端末を用いたオンライン教材を取り入れ、生徒一人ひとりに最適化されたコンテンツに取り組む『アダプティブ・ラーニング』(※2)を進めています。

※2 アダプティブ・ラーニング…Adaptive Learning。生徒一人ひとりの学習到達度や適性に合わせた学習を指します。

(この記事は『私立中高進学通信2021年11月号』に掲載しました。)

進学通信 2021年11月号
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