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私立中高進学通信

2021年11月号

実践報告 私学の授業

星野学園中学校

先輩の姿から学ぶキャリア教育で
生徒の進路をサポート

卒業生や保護者も協力
同校を卒業した現役大学生から、現在の大学生活や自身の進路決定までの体験談をリモートで聴講しました。同校の卒業生とあって、聴講した生徒たちは興味津々。気になる点をメモする姿も多く見られました。

同校を卒業した現役大学生から、現在の大学生活や自身の進路決定までの体験談をリモートで聴講しました。
同校の卒業生とあって、聴講した生徒たちは興味津々。気になる点をメモする姿も多く見られました。

創立以来の理念に基づいた
キャリア教育

 創立者、星野りちによる『誰もが公平に知識や技能習得の機会を得るとともに、よき人格の育成をめざす教養教育』という理念のもと、同校のキャリア教育は進められています。一言で言い表すなら、『よき教養人たれ』という言葉になります。

「本校のキャリア教育で大切にしているのは、“自立”と“自律”です。人格教育を重視する本校は、社会人へと成長した際、社会に貢献できる人を育てることを目標に、中学生という早い時期に自分が関心のあることを見つけ、自身の将来について考える機会を数多く設けています。たとえば、社会人の生の声を聞く機会や社会を知る機会をたくさん用意しています。キャリア教育で得られる体験から、各生徒は直近の目標である進学について選択肢を広げ、進路を絞ることができるのです」(進路指導部長/青木潤士先生)

卒業生、社会人、大学教授など
さまざまな人から多彩に学ぶ

 同校のキャリア教育は、日々の生活指導や進路指導、道徳の授業などを通して社会貢献の意識を培ったうえで、さまざまな取り組みを行っていきます。

 中2の2学期には「保護者によるキャリアガイダンス」が催され、保護者が自身の職業を紹介します。世の中には、どのような職業があるのかを知る絶好の機会となります。

 中3の2学期には「卒業生によるキャリアガイダンス」が実施され、受験勉強の方法、現在、大学で学んでいることや大学生活の様子などを聞きます。

 春休みには難関大に合格した直後の卒業生のガイダンスが催され、中3生にとって先輩の受験体験を直接聞ける貴重な時間となっています。

 高校でも、社会人として多方面で活躍する卒業生を招いた「キャリアガイダンス」や受験を終えたばかりの高3生が高2生に受験勉強の体験を話す「進路懇談会」などが開催されています。同校は伝統的に「先輩の姿から学ぶ」校風で、登壇する卒業生も「後輩のために」と協力を惜しまないと青木先生は話します。

 また、「医学部医学科進学ガイダンス」、東京大学大学院や群馬大学医学部、埼玉大学教育学部による「出張講義」をはじめ、受験勉強とは異なる「大学での学問」に触れるキャリア教育も行われており、生徒が自身の将来に出合えるよう、きめ細かくサポートしています。

 この日は、中3の生徒に向けた「卒業生によるキャリアガイダンス」が開かれていました。毎年、中3の2学期に卒業生が来校し、講話を行う取り組みですが、2021年度は、リモートでの開催となりました。

 画面に映し出された卒業生は、東京大学や高知大学(医)、東北大学の学生で、現在大学2年生。コロナ禍での学生生活の様子や、自身の進路決定までの体験談、勉強と部活動の両立のやり方等、各自が6年間の経験や大学受験体験談を中3生たちに伝えます。生徒たちは目を輝かせて、卒業生の話に聞き入っていました。

「卒業生によるキャリアガイダンス」を聴講した生徒たちの感想
  • 「なぜ、どうして?」と疑問をもつことや、 ホームルームテストを頑張ることが、中学ですごく大切だと思いました。
  • お二人の先輩が、模試の判定が悪くても気にせず勉強したそうなので、自分も頑張ろうと思います。
  • 行きたい大学や将来のやりたいことが決まっていないので、時間がある今だからこそ考える必要があると思いました。
  • 模試の成績が上がらなくて悩んでいましたが、勉強法を変えたり、隙間時間を利用したりといった工夫をしようと思いました。
キャリアガイダンス 1
「医学部医学科 進学ガイダンス」
大変だけど、やりがいも多い
絶対スポーツドクターになる!
中2 N.Y. さん〈バスケットボール部〉中2 N.Y. さん
〈バスケットボール部〉

 野球と剣道に明け暮れていた小学生の頃、ケガが多く、スポーツドクターに何度もお世話になったというYさん。辛い時に親身になって寄り添ってくれた先生の姿が印象に残り、同じスポーツドクターの道をめざしています。ガイダンスでは卒業生の産婦人科の先生のお話に共感しました。

「医師というと、時間が不規則であったり、毎年のように新しい薬や治療法、最新の医療機器が出てきたりなど、苦労が絶えないというイメージがありますが、産婦人科の先生のお話で、妊娠初期から患者を診続け、無事出産したときの達成感、充実感は素晴らしいと聞き、負担は大きいですがやりがいも大きいと感じました」

 将来は、自分がリハビリを担当したスポーツ選手が復活し、活躍する姿をぜひ見たいと夢を語ってくれました。

キャリアガイダンス 2
「埼玉大学教育学部 高校生向け連続講座」
将来は面白い数学の先生に!
教員の業務改善に秘策も
中3 S.O. さん〈サッカー部〉中3 S.O. さん
〈サッカー部〉

 小6のときの算数や中学の数学の授業が面白く、「中学校の数学の先生になりたい」と考えたOさん。講座を受講して、「教員という仕事のリアルな充実感や課題点がわかり、とても勉強になりました」と話します。

「テクノロジーと人間の協働」というテーマの道徳の授業のあとに以下のような感想を書きました。

「テストの採点、成績の処理や分析など事務的な仕事は、すべてAIに任せれば、教員の負担を減らし、本来やるべき業務に集中できるのではと思いました」。また、講座の感想としては「教育学部の皆さんが、先生という夢に向かって、切磋琢磨する姿が、とても楽しそうでした」と話すOさん。

 教員になる将来の夢にまっしぐらです。

キャリアガイダンス 3
「東京大学大学院 新領域創成科学研究科 出前講義」
未解明な部分が多い脳を研究し
人の役に立ちたい!
中3 S.I. さん〈調理部〉中3 S.I. さん
〈調理部〉

 小学生の頃から薬剤師をめざしていたIさんは、やがて医師の道に進みたいと考えるようになりました。今回の出前講座は鳥インフルエンザがテーマ。ひとたび鳥インフルエンザが発生すると、なぜ多くの鳥を処分しなければならないのか、ウイルス感染のメカニズムを学びました。この講座を受けて「やっぱり医学部に進みたい」と決意が固まったそうです。

 将来は脳専門の研究員になって多くの人の命を救いたい。脳は人工で作れないからこそ治療の幅を広げたいと話すIさん。

「脳にまつわる難病などで苦しむ人を一人でも多く助けたいです。私は生きている、だからこそ人の役に立ちたいのです」

 この意志の強さがIさんを夢に近づけます。

先生からの一言!
卒業生をはじめ
現場にいる方々の説得力は圧倒的!

 キャリアガイダンスにお招きし、お話しいただいた講師の方々は、いずれも現場に精通しており、自らの経験を振り返った生の声が、生徒たちにとってひときわ高い説得力をもち、効果的なようです。

「現場に即した濃い内容とあって、生徒たちの目の輝きが違います。さまざまな情報から自身を今一度見直し、将来を考える。本校のモットーとする『良き市民』として社会に役立つ人になるための職業観や倫理観を育て、希望する進路を実現できるようサポートしていきます」(進路指導部長/青木潤士先生)

(この記事は『私立中高進学通信2021年11月号』に掲載しました。)

進学通信 2021年11月号
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