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私立中高進学通信

2021年11月号

実践報告 私学の授業

横浜富士見丘学園中学校

油絵やバイオリンなど
芸術に触れて感性を磨く

私学だからこそできる“初めて”触れる学び
中1のFLAP「油絵」の授業でデッサンをする生徒たち。

中1のFLAP「油絵」の授業でデッサンをする生徒たち。

グローバル教育の一環として世界に通じる芸術体験を
駒嵜健校長先生駒嵜健校長先生

『子どもたち一人ひとりが、自らの個性、資質を活かし、幸せに生きる力を育むこと』を教育目標に掲げ、同校はグローバル教育に力を入れてきました。

 同校中学では、男子・女子それぞれの成長段階に合わせた指導を行うため、男女別のクラス編成をとっています。女子クラスでは、多彩な英語カリキュラムに加え、2021年度からは、グローバルな素養を培う新しいプログラムをスタートさせました。それが『FLAP』(Fujimigaoka Liberal Arts Program)です。

 プログラムは、『油絵』『バイオリン』『多読多聴(英語)』『国際教養基礎講座』の4つ。1年間を約10時間ずつの3タームに分けて、毎週1回の授業枠で、女子クラスを対象に実施されています。

 目標は、国際教養人としての素養を身につけ、体験を通じて視野を広げ、豊かな心を育むことにあります。生徒たちは高校卒業後、大学進学や留学、就職、また結婚や出産、子育てや介護といったさまざまなライフイベントを経験します。それが「グローバル」とかけ合わさった時に、幅広い教養を身につけておくことは、一人ひとりの個性を輝かせ、価値観の異なる人たちとの相互理解を促すきっかけになります。

 また、不確実な時代の中で、芸術は精神的な安らぎや、生きる喜びをもたらし、生涯を人間らしく生きるための糧になりうるのです。

上手くなることではなく背景を知ること

『FLAP』を導入するにあたり、駒嵜健校長先生は「感性を磨き、本物に触れてほしい。上手くなることが目的ではなく、芸術のバックグラウンドを学んでほしい」と話します。 ピアノ、スイミング、英会話といった比較的ポピュラーな習い事やスポーツは、小学校時代に続けていた生徒が少なくありません。

「そこで、“初めての体験”になる可能性が高い、油絵やバイオリンなどを選びました。これらを体験することで、世界の歴史や文化に興味をもつきっかけや、さまざまな人との出会いの中で共通の話題を見つける糸口にしてほしいとの願いを込めています」

 このほかFLAPプログラムの『英語の多読多聴』『国際教養基礎講座』の学びの一環として、外部講師を招いての講演会なども予定されています。

「保護者の気持ちになって考え、学ぶ内容を吟味して取り入れています。こうした学びをきっかけに、今後の人生を豊かに生きるための礎を築いてほしいと思います」

国際教養人としての素養を身につける
FLAP(Fujimigaoka Liberal Arts Program)

『FLAP』は、同校ならではのリベラルアーツを採り入れた新しいプログラム。中学女子クラスを対象に、将来の国際教養人として、社会的使命を果たせるような資質を高めるために設けられました。1年間を約10時間ずつの3タームに分けて、中1・中2では『油絵』『バイオリン』『多読多聴(英語)』の3つのプログラムを、中3では『油絵』『バイオリン』『国際教養基礎講座』の3つを実施していきます。

 制作物を点数で評価したり、点数化するような実技テストを行うことはなく、非認知能力を育む時間になっています。毎週1時間のひとときに、ゆったりとした時間が流れます。

FLAPプログラム予定表

FLAPプログラム予定表


油絵

「油絵」の授業は、中1~中3の生徒全員が受講します。最初からキャンバスに向かうのではなく、中1では下書きとデッサンの描き方を学びます。中2では美術史を学びつつ、実際に油絵を書き始め、中2・中3で30cm×40cmのキャンバスに油絵を描き、作品を完成させます。

中1の「油絵」の授業を取材しました

 デッサンを通して、絵画と描画材(描かれるもの)、視覚の論理や関係性を学んでいます。「レモンを見た時の印象は?」「レモンの印象の中で、自分が美しいと感じた部分はどこか?」「画材を研究してみよう」などのテーマに沿って学び、考えながら取り組んでいきます。

「生徒たちには、人それぞれ感じ方や表現に違いがあることを理解してほしい」(駒嵜校長先生)

先生のお手本なども確認しながら、集中力を高めて取り組んでいきます。先生のお手本なども確認しながら、集中力を高めて取り組んでいきます。
「油絵」一回目の授業では、レモンのデッサンに取り組みました。「油絵」一回目の授業では、レモンのデッサンに取り組みました。

バイオリン

 2人で1挺のバイオリンを弾きながら練習し、中3では1人1挺を1時間使って練習を行います。このために同校は生徒数に合わせてバイオリンを新たに購入しています。

ほとんどの生徒がバイオリンを弾くのは初めてです。弾きこなせるようになったときの喜びはひとしおです。

ほとんどの生徒がバイオリンを弾くのは初めてです。
弾きこなせるようになったときの喜びはひとしおです。


多読多聴(英語)

 アメリカで使用されている多読多聴教材を用いて、5カ月分を学びます。中1・中2時に実施されるため、中3や高校に入ってからの英語の負担が小さくなりそうです。

英語のシャワーを毎週浴びることで、英語特有の発音や言い回しが染み込みます。

英語のシャワーを毎週浴びることで、英語特有の発音や言い回しが染み込みます。


国際教養基礎

 ジェンダーや女性教育に関する内容を扱い、一部外部講師などを招いて、講演会を行います。起業家精神「アントレプレナーシップ」のあり方を学ぶチャンスもたくさんあります。

(この記事は『私立中高進学通信2021年神奈川版』に掲載しました。)

横浜富士見丘学園中学校  

〒241-8502 神奈川県横浜市旭区中沢1-24-1
TEL:045-367-4380

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