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私立中高進学通信

2021年11月号

私学の英語最前線

東京女学館中学校

一人ひとりの可能性を広げる
少人数・習熟度別授業を実施

2020年度から実施している新しい指導体制により、生徒たちの自律的な学びが推進され、積極的・意欲的に学習する生徒が増えています。
「Get Ahead」は英語で英語を理解するテキストで、デイジー(既習者クラス)で使用しています。

「Get Ahead」は英語で英語を理解するテキストで、デイジー(既習者クラス)で使用しています。

少人数・習熟度別の授業で
一人ひとりに最適なサポート

「高い品性を備え、人と社会に貢献する女性の育成」を教育目標とする同校。英語教育においても、生徒が英語をツールとして使い、自分の可能性を広げ、より幅広く人と社会の役に立てるようにすることをめざしています。

 2020年度から、生徒一人ひとりの英語力に応じて最適な学習をサポートするため、少人数・習熟度別の授業形態を導入し、指導体制が新しくなりました。

「英語を使ってしっかり自己表現ができて、英語でのコミュニケーションもスムーズにとれるようにすることが目標です。そうすれば、大学進学はもちろん、将来の可能性や選択の幅が広がります。
 英語の習熟度に合わせて、海外の出版社のテキスト『Get Ahead』を使って英語で英語を学ぶ既習者のクラス(デイジー)と、教科書『NEW CROWN』で基礎からしっかり学ぶクラス(チューリップ)に分かれますが、学習への入り方が違うだけで、6年間でめざすところは同じです。自分のその時々のレベルに合わせた学びが、最終的に力を伸ばします」

 と英語科の木下健太先生は話します。

「どちらのクラスもペアで意見を交換したり、読んだものの感想を話し合ったり、スキット作りをしたりと、英語を使ったアクティブラーニング型の授業を実施し、生徒の主体性や創造性を引き出しています。本校には、2004年度に創設された英語教育・異文化理解に特化した『国際学級』があります。英語でのディスカッションやプレゼンテーション、グループワークなどを積極的に行い、4技能をバランス良く伸ばしてきた実績とノウハウをアレンジして、新しい指導体制にも活かしています。
 授業の形態や内容が変わったことで、英語で発言することに臆することなく、コミュニケーションを積極的にとる生徒が増えています。スキット作りもプレゼンテーションも聞き手のことを考え、創造的に内容や構成を工夫するなど、生徒の個性が活かされ、授業が盛り上がっています。
 デイジーとチューリップの合同プロジェクトでは、マザーグースの詩を学び、一緒に寸劇の形で発表する機会もあり、互いに学び合うことができます。定期試験の結果や成績を踏まえてクラスの編成は変わるので、意欲的に学習に取り組む生徒も多いです」(木下先生)

期末試験のみ実施することで
より自律的な学びを実現
中1では実際に英語を使用する場面を想定しながら身近なトピックを扱います。中1では実際に英語を使用する場面を想定しながら身近なトピックを扱います。

「もう一つ、新しい取り組みとして、中間試験をやめて、期末試験のみ実施することにしました。今までの定期試験は、生徒の短期記憶を問う試験になりがちでした。詰め込んですぐに忘れるような知識を問うより、英語の技能の伸びを測りたいと考えました。英語の力を伸ばすには、時間がかかります。1学期間という長いスパンで英語を自律的に学び、学期末にどれくらい英語が使えるようになったかを測ることをめざしています。
 語彙や文法など、知識としての積み上げが必要なところは、小テストを定期的に行って理解度を確認します。学習のリズムもできますし、小テストの結果を成績に反映することで、コツコツと努力する生徒の良さも大事にできます」

 と話すのは、英語科の山森寿代先生です。

「期末試験では教科書の内容そのままではなく、初見の問題が出題されます。生徒がそれまでの期間で積み上げた英語力を、実践的に活用できるかを評価します。
 課題も、問題集を何ページまで、と決められたものを中心とするのではなく、各自で必要なことを考え、リスニングや多読など、興味・関心に応じた方法で身につける課題を多く設け、自律的に学ぶ力を強化しています。
 本校は一人1台iPadを使用し、中1では英語学習全般をカバーするELSTというアプリを入れています。4技能を幅広く自分なりに学習することができ、リスニングに活用する生徒も多いようです。
 Raz-Kidsという多読用アプリも導入しており、生徒のレベルや関心のあるジャンルに応じた絵本や本をiPadで読むことができます。夏休みに20冊以上読んだ生徒もいました。
 ネイティブ教員の授業では英会話やプレゼンテーションのスキルだけでなく、文化面などさまざまなことを学びます。アクティブラーニング型の授業によって英語を駆使することで、自己表現力やコミュニケーション力がつきます。さらに英語学習のためのツールを活用して自律的に学び続けることで、高い英語運用能力が身につきます」(山森先生)

POINT1
国際理解を深め
視野を広げるテキストを活用

 デイジーで使用する「Get Ahead」は、オックスフォード大学出版局が発行するアジアの英語学習者向けに作成されたテキストです。グローバルな価値観や地球規模の問題に焦点を当てたトピックを扱い、登場する国や地域、人々の国籍もさまざまで、国際理解に役立ちます。ペアワークやグループ学習を促すコミュニカティブな内容も充実しています。

POINT2
自律的な学習を促す
英語学習ツールを活用

 問題集などの決められた課題だけでなく、自分に必要なこと、興味・関心があることから多読やリスニングなどの課題を選び、取り組む学習の機会が多く設けられています。各自が使用しているiPadの英語学習用アプリを活用したり、Reading Record(読書記録)や単語ノートを作成したりしながら、自律的に学び、バランス良く英語力を高めています。

担当の先生より
英語関連行事も豊富で楽しく英語を学べる学校です

 イギリスやアメリカ、ニュージーランドへの1年留学や、オーストラリアへのターム留学、姉妹校との交換留学など、海外研修プログラムが豊富です。姉妹校が多く、オンライン交流も盛んです。中2生はネイティブ教員によるイングリッシュキャンプ(国内実施)に全員が参加し、理科や道徳を英語で学ぶ教科横断型のプログラムも実施しています。楽しく英語を学び、国際理解が深まる機会がたくさんあります。(英語科/山森寿代先生)

 生徒には、初回の授業で「自分の学習に責任をもとう。待っているだけではなくて、積極的に学ぼう」と話しています。英語の学習に限りませんが、自分の目標をもって、自律的に学習をデザインできる力は、将来生徒を支えてくれるでしょう。生徒は慣れるまでは大変かもしれませんが、きめ細かく指導しながらサポートしています。(英語科/木下健太先生)

進学通信 2021年11月号
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