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私立中高進学通信

2024年12月号

私たち、僕たちが大好きな先生

秀明中学校

音楽を楽しいと
感じてもらえる授業づくりを

音楽科  諸角 茉柚(もろずみ まゆ)先生
秀明中学校・高等学校で6年間を過ごし、音楽系の大学に進学する。
音楽教育を専攻し、卒業後に、母校の音楽科教員として着任する。
中1〜中3の音楽の授業を担当するほか、高1の選択クラスの授業も担当する。
そのほか、文化祭での合唱の指導も行う。担当学年は中2。

同校で中高6年間を同級生として過ごし、今は教員として活躍中の2人の先生です。教員と母校への思いを伺いました。

――教員を志望した理由を教えてください。

 子どもの頃からピアノを続けており、漠然と教員か音楽教室の指導者になりたいと思っていました。小学校高学年で理系教科に興味をもって本校に入学し、寮生活を送っていましたが、帰宅日を利用してピアノは続けていました。高校で改めて進路を考えた時、やはり自分は音楽が好きだと気づき、音楽系の大学に進んで音楽教育を学びました。6年間の寮生活で、生活面や人との関わり方など貴重な学びを得たことから、思い入れのある母校で教壇に立てたらと思いました。

――音楽の指導ではどのようなことを心がけていますか。

 生徒には、音楽を楽しいと感じてもらいたいですね。授業で歌を歌ったら、後で鼻歌を奏でるような……。歌でも楽器の演奏でも、心を塞ぐものがあると、良さを出し切れません。生徒にはオープンな気持ちで出し切ってほしいので、私も生徒が音楽室に入ってきた時には笑顔で迎えて緊張をほぐし、安心して授業に臨んでもらえるように心がけています。

 現在は、中学校全学年と、高1の選択授業を担当しています。中1は歌を元気よく歌ってくれますが、中2・中3になると気恥ずかしさが出てくるのか、元気が減ってきます。そんな姿を見守りながら、また自分の殻を破ってくれる時を待っています。

 文化祭では、中学の各学年全員と、高1の音楽選択の生徒、高2の有志が合唱を披露しますが、その指導も担当しています。これは私たちの在学時にもあった伝統的なイベントで、参加者は皆熱い気持ちで取り組みます。1学期から少しずつ練習をしますが、夏休みには中断するので、2学期に入ったらすぐに練習を再開します。みんな音楽を専門に学んでいるわけではないので、発声や技巧を云々するよりも、とにかく元気にのびのび歌ってくれれば私もうれしいし、生徒たちも楽しいと思います。そんな練習のかいあってか、今年の合唱も大盛況でした。

――教員になって、これまでにどのような手応えを感じましたか。

 まずは自分が楽しく過ごせている今の状況に手応えを感じています。いろいろ気にしないといけないところもありますが、気にしすぎるのも良くないと考えています。本校では中2と高1でイギリス研修があるのですが、中2生を引率する機会をいただき、普段と違う環境で過ごす生徒たちの、学校で見るのとは違う顔を見ることができました。教科での関わりだけだと生徒たちと会う時間が少なく、関係性を築くのにどうしても時間がかかってしまうため、関われる時はできるだけ話をして関係性を深めたいと思っていたので、イギリス研修の引率はとても良い機会になりました。生徒との年齢も近く、在校時の記憶もまだ新しいので、それを活かして気兼ねなく話しかけてもらえるような存在になりたいですね。

――在学中も含めて、秀明の良さを教えてください。

 全寮制(中学は全員、高校は選択可)であることです。教室で過ごす時間以外に朝から夜まで生活を共にすることは、ほかの学校では経験できないメリットです。共同生活をするなかで、周りを見て適切な行動がとれるようになり、協調性や人との距離感のとり方を身をもって経験できます。ときにはトラブルもありますが、それは自分が相手に踏み込みすぎたからなどと、気づきを得られます。社会に出てからも役立つ大事なことですね。学習面でも毎週検定テストを実施するなど、とても面倒見が良いこともポイントです。


社会のさまざまな問題に
関心をもてるように促す

社会科 阿藤 カレン(あとう かれん)先生
秀明中学校・高等学校を卒業後、大学で社会科の教職課程を履修する。
大学時代に出会った国際理解教育の実践をめざす。
大学卒業後、母校の社会科教員として着任する。
中2の社会科、高1の歴史総合、高2の公共、日本史探究を担当する。担当学年は高3。

――教員を志望した理由を教えてください。

 主な理由は2つあります。1つは、大学時代に塾講師として受験指導をした時、志望校に合格した生徒から「先生のおかげで合格できました」と感謝された経験から、子どもたちの夢の実現に貢献する仕事にやりがいを感じたことです。もう1つは、大学の時に学んだ国際理解教育で、平和な社会を実現するためには、教育の力が大切だと感じたことです。過去の歴史を学んでそれを自分事として考え、自分の思いを伝えていければ社会を変えることができると感じ、そのためには教員、なかでも社会科の教員がふさわしいと考えました。

――社会科の授業ではどのようなことを心がけていますか。

 現在、中2の社会科、高1の歴史総合、高2の公共と日本史探究を受け持っています。どの授業でもまずは興味をもってもらうため、導入に工夫をしています。例えば金融について学ぶ授業では、初めにバブル経済の時期の就職活動の様子やバブル崩壊後の様子がわかる動画を見せて、経済がいかに自分たちの生活に直結しているかに気づかせます。さまざまな問題を身近に感じてもらうことを意識して、動画などの教材をセレクトしています。

 歴史もいつ何が起こったかを知るだけでは歴史を学ぶ意義が少ないので、それがなぜ起こったか、どんな影響があったか、現代とどうつながっているかなどを、資料を活用して理解しやすいようにまとめています。例えば日清戦争は日本と清の戦争ですが、朝鮮半島の情勢が深く関わっていますし、世界史的な視点からの考察も理解を深めるので、当時の新聞記事などを見て考えたことを発表させるなど、気づきを深めるようにしています。また、ほかの生徒の意見を聞いていろいろな見方に気づかせるなど、多くの視点から俯瞰できるように配慮しています。

 知識を詰め込むだけでなく、知識を踏まえてどう考えるかという探究的な活動も重要で、戦争など歴史上の出来事によって、一般の人々の暮らしがどう影響を受けたかなどを知ることも大切だと考えています。今はまだピンと来なくても、社会に出た時に興味・関心を抱いて社会へ目を向けられるようになってくれればいいと思います。

――教員になって、これまでにどのような手応えを感じましたか。

 私は今高3を担当していますが、この学年は、私が高3生として在学していた時に中1だった生徒たちです。受験を控えて、今の勉強法で良いのか、どうやって集中したらいいのかなど、不安を抱えている生徒が多いと感じます。また、一般選抜と学校推薦型選抜のどちらにすべきかなど、迷いのある生徒も見受けられます。そうした生徒には、面談を通して自分の経験や文献で学んだことを伝え、そこから前向きになっていく生徒の姿を見ると、やりがいを感じますね。受験生の指導は責任も大きいですが、大きな手応えも感じます。

――在学中も含めて、秀明の良さを教えてください。

 教員と生徒の距離の近さが挙げられます。質問カウンターが設置されていて、各先生にいつでも相談できますし、職員室にも入りやすい雰囲気です。個別指導などもていねいに行われ、実際に私もそれで学力が向上したので、塾に行く必要性を感じませんでした。先生方は将来の夢の実現に向けて、一緒に考えて道筋をつけてくださいました。今度は自分が教員という立場から生徒のために労力を注ぎ、役に立っていけるよう頑張り続けたいと思います。

(この記事は『私立中高進学通信2024年12月号』に掲載しました。)

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