私立中高進学通信
2024年4月号特集
創立100周年以上の伝統校
横浜富士見丘学園中学校
100年の歴史がつくり上げる
『敬愛・誠実・自主』の心
本学園の前身は女子校です。創立者である児崎為槌先生は、私立でなければできない独自の教育法を興そうとして、「自立自営」の教育方針の下に女子教育を打ち立てました。「何事も人に頼らず、自分のことは自分でせよ」と説き、自学自修の精神を育成したのです。
後年、第3代校長も務めた澁谷近蔵(初代理事長)先生は、長年教育界に多大な功績を残し、「真の教育は魂の教育」という信念をもっていました。また、「職員生徒一心不離」(教師と生徒の距離が離れてはいけない)の教育理念の下、どこまでも修養本位、人物本位で教育をしなくてはならないと考えていました。そうした確信を土台に戦後、近蔵先生が教育の柱として制定したのが、聖徳太子作とされる十七条憲法の一文『和をもって尊しとなす』から引用した「和」の心です。「真の教育は魂の教育と信ずるが故に、どこまでも修養本位・人物本位で教育せねばならない」という誓いでもありました。もちろん生きていくために学問は大切ですが、人間形成はさらに大切なものです。この確信は創立から1世紀を超えた今も、本学園に脈々と息づく伝統として継承されています。
本学園の校訓は『敬愛・誠実・自主』です。近蔵先生の教育を引き継いだ澁谷陽一先生(第2代理事長兼第4代校長)が制定しました。敬愛は、人を尊敬し愛すること。誠実は、人としての道の基本的なこと。自主は、自らを治めること。この敬愛・誠実・自主の融合によって醸し出される温かく自由な校風は、約2万名の生徒・卒業生の母校愛の証として引き継がれています。
平成の終わり頃より、創立100周年に向けた新たな試みも始まっています。活きた英語力の獲得をめざすネイティブ副担任制もその一つです。教科の枠にとらわれず、国際教養人になるための『FLAP』(※1)や、企業との連携学習である『クエストエデュケーション』(※2)も展開中です。新たな100年へと向かう本学園の“今”に注目してください。
(※1)FLAP(Fujimigaoka Liberal Arts Program)の略。ヴァイオリン、油絵など、教科にとらわれず課外授業として実施し、感性を育む。
(※2)高1の『総合的な探究の時間』に、企業が主催する『クエストエデュケーション』の「コーポレートアクセス部門」に取り組む。
沿革
1923年(大正12年) | 横浜市野毛町に前身の「日の出女学校」創立 |
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1925年 | 「児崎高等女学校」と改称 5月26日を創立記念日と定める 校歌・校章を制定 |
1932年 | 「富士見丘高等女学校」と改称 |
1947年 | 「富士見丘中学校」を設置認可 |
1948年 | 「富士見丘高等学校」設置認可 教育方針を「和」と定める |
1951年 | 学校法人「富士見丘学園」設立 |
1957年 | 「敬愛」「誠実」「自主」の校訓を定める |
2007年 | 横浜市旭区中沢に校地移転 新校舎完成 「横浜富士見丘学園中等教育学校」設置 |
2018年 | 「横浜富士見丘学園中学校・高等学校」設置 |
2019年 | 共学化。第4代理事長に永川尚文が就任 |
2023年 | 創立100周年を迎える |
親子3代インタビュー
「変わらないもの」×「変わるもの」がつくり上げる母校愛
創立100周年を迎える秋の文化祭にて、親子3代にわたり横浜富士見丘学園と関わるファミリーにお話を伺いました。
「入学した日の印象は“校舎がきれい”でした。礼法室における先生の着物姿はとても素敵で、心穏やかな気持ちになりました。先生方の人柄に触れながら信頼関係が生まれ、実に楽しい学園生活を送ることができたのは良き思い出です。久しぶりに母校を訪問しましたが、第一印象はやはり“校舎がきれい”でした」(Y・Hさん/祖母)
「中学校の第1期生です。一番近い先輩が高1という特別な環境のなか、先輩方が優しく接してくださったことはうれしいことでした。今は生徒の人数がだいぶ増えましたが、学年全体が友達のような雰囲気は全く変わっていないようです。高校の英会話の授業が進路選択のきっかけになり、今も仕事に活かしています」(K・Aさん/母)
「受験した時から校舎がきれいな学校だと思っていました。礼法室は授業でも使うことが多く、他校にはあまりないことです。文化祭ではダンス部として全員が一つになり、大勢の前でパフォーマンス披露したことはいい思い出です。音楽祭ではみんなと協力して歌いました」(K・Aさん/中2)
きれいな校舎、特別感のある礼法室、そして信頼できる仲間がいる歓び……。いつまでも変わらぬものがある安心感と、変化することへの期待感を込めて、親子3代の母校愛はさらに深まっていきます。
前例にとらわれない改革をスピーディーに展開!
Academic×Globalな視点から始まる伝統校の新時代
第4代理事長に就任した永川尚文先生は民間企業の出身。キャリアのなかで培われた柔軟な発想や企画力を活かして、前例にとらわれない改革を積極的に進めています。
「本学園の特徴として、『Academic』と『Global』の2つの柱があります。
Academicでは、一人も取り残すことのない学びを提供し、学園生活満足度の向上をめざしています。確かな学力を身につけるための充実したサポート体制を整え、各自の個性を尊重しながら、それぞれがもつ可能性を最大限に引き出す教育を行っています。国語ディクテーション、『FLAP』(ヴァイオリン、油絵、礼法、多読多聴など)、クエストエデュケーション、勉強合宿実施のほか、TERAKOYA、放課後校内予備校(Success塾)の実施など注目のコンテンツを用意しています。
Globalでは、グローバルな視野をもち、国際社会で活躍できる人材を育成。海外研修をはじめ、英語力向上のためのさまざまな施策を実施しています。2024年度から、海外大学指定校推薦制度(7カ国80校を予定)を導入し、進路の選択肢を広げます。それに対応するため、英検対策講座に加え、IELTS対策講座も始まります」(理事長/永川尚文先生)
2024年4月号特集
誇り高き「跡見の紫」と「桜の御印」が紡ぐ伝統
跡見学園中学校
父から子へと託された新時代の女学校創設の夢
麴町学園女子(麹町学園女子)中学校
グローバル社会で光り輝く若き女性の高き志を応援
実践女子学園中学校
主体的に行動するその先に生きる未来が見えてくる
十文字中学校
チャペルでの日々の礼拝は“心のご飯”をいただく時間
女子聖学院中学校
「知・仁・勇」を備えた人間力の高いリーダーの育成
成城中学校
まじめな“ものつくり”の魂を「熱い」教師力で継承する
日本工業大学駒場中学校
豊山の名の下に集いし者は151年目の春も大らかに
日本大学豊山中学校
100年の歴史がつくり上げる『敬愛・誠実・自主』の心
横浜富士見丘学園中学校
横浜富士見丘学園中学校
〒241-8502 神奈川県横浜市旭区中沢1-24-1
TEL:045-367-4380
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