私立中高進学通信
2024年11月号
変わる私学!
高輪中学校
スポーツプラザにあふれる熱気
校訓「自主堅正」を体現する体育祭
行事リニューアル
「スーパーソーラン」では校章の「M」マークを表現。
約140年の長きにわたる歴史を有する高輪。
2024年5月29日、生徒の運営による中高合同体育祭が開催されました。伝統と革新が融合したスポーツの祭典をリポートします。
種目発案から司会まで
生徒自身が担う
「基本的な生活習慣の確立を大切にし、心身両面の教育の充実に取り組み、社会人として必要な知識と教養を備えた男子を育てる」を教育目標とする高輪。男子校らしい活気に満ちた同校の体育祭は中高合同の開催が伝統で、校外施設での開催となります。
2024年は「武蔵野の森総合スポーツプラザ」で行われ、これまで体育科の教員が担当してきた司会進行を、今回から体育祭実行委員長の小野寺太一さん(高3)が担当。より生徒主導となった体育祭が始まりました。
競技の前には、同じチームの生徒が大きなかけ声で気合を入れて種目に挑みます。生徒たちが控えている2階席では、応援に没頭するあまり、「フェンスにもたれかからないで!」と先生が生徒たちに注意喚起する場面もあったほど、会場に熱気があふれていました。
今年は新たな競技として「応援合戦」などが加わり、競技種目の数が増えました。なかでも人気を博した競技は、人気ゲームにヒントを得た「ウマ息子」。騎馬戦の「騎馬」を作り、上に乗る騎手が騎馬を乗り換えてリレー方式でゴールをめざします。この競技は生徒がルールを考え、競馬中継さながらに熱の入った実況も生徒が担当しました。
コロナ禍を経て進化
伝統の行事を通して絆をつなぐ
江口 崇先生
新型コロナウイルスの影響で体育祭が中止となった2020年から、やっと日常が戻った今年の体育祭。
「生徒たちはコロナ禍を経て環境の変化に対応する術を学んだと思います。屋内での開催は2度目です。2021年より会場は毎回変わっており、今年は種目も増えたため少し心配でしたが、高校生が中心となって、とてもスムーズに進行してくれました」(教頭/江口崇先生)
2004年から続く伝統の「スーパーソーラン」は、体育祭の花形種目です。中3のダイナミックな演技に会場も沸き立ち、昨年踊った高1生が応援席で一緒に踊る姿も印象的でした。伝統を守りつつも工夫を凝らして進化を続ける同校の体育祭は、実行委員だけではなく、参加した生徒それぞれが的確に判断し、自分から動いたことがスムーズな進行につながりました。生徒一人ひとりが自主的に動き、その行動に責任を持つ青年の姿は、同校の校訓である「自主堅正」そのものと言っても過言ではありません。
変わるポイント①
生徒主体で運営する体育祭
司会進行も生徒が担当
自分たちで運営する楽しさを
後輩につなげたい
僕はもともと、実行委員として体育祭に関わってきました。サッカー部のキャプテンを務めていますが、全校生徒を動かすとなると規模が違うので最初は戸惑いもありました。準備を進めるなかで、自分がすべきことと、人に任せることが判別できるようになって、自分の成長につながったと思います。考査(定期試験)もあり準備は大変でしたが、先生とも情報を共有しながら本番を迎えました。今年は新しい試みも多く、生徒主導で運営できたことに達成感を感じています。応援合戦などの新種目にはまだまだ進化の余地がありますし、進行もよりスムーズにできると思います。後輩たちには今年の体育祭をさらに進化させて、高輪の伝統を受け継いでいってほしいです。
変わるポイント②
「応援合戦」「ロープ引き」など
今年は4つの新種目が誕生
新種目は中2・高2による「8人9脚」、高3による「ウマ息子」、全学年が出場する「応援合戦」、そして「ロープ引き」(高3生)では応援合戦の衣装のまま参加したチームもありました。会場の床を傷つけないよう、それまでの『棒引き』の棒をロープに代えています。
「制約があることも創意工夫につながります。今回は『応援合戦』が加わったことで、体育祭がさらに盛り上がりました」(江口教頭先生)
(この記事は『私立中高進学通信2024年11月号』に掲載しました。)
高輪中学校
〒108-0074 東京都港区高輪2-1-32
TEL:03-3441-7201
進学通信掲載情報
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