私立中高進学通信
2024年11月号
変わる私学!
青稜中学校
スチューデントベースで
果敢に挑戦を続ける
カリキュラム&プログラム
2014年より使用している校舎は美しく、吹き抜けの空間がオープンで明るい雰囲気を醸し出しています。
青田泰明校長のリーダーシップのもと、常に進化を続ける革新的な学校。
その独創的な取り組みや活動が、生徒や教員の情熱を引き出し、新たな挑戦を推進しています。
「3つのC」を象徴する
ゼミナール授業
伊東 充先生
「社会に貢献できる人間の育成」を掲げる青稜は、2020年の青田泰明校長就任を機に、「Change, Challenge, Contribution」の「3C」を行動指針として、数々の変革を遂げてきました。特に、青田校長就任以前から構想を練り上げてきたゼミナール授業は、その象徴的な取り組みのひとつです。
「本校の教員は、教科指導だけでなく、ユニークな研究や多様な趣味をもつ人材の集団です。私たちは、その教員たちと生徒が共に学び合い、教員の姿を間近で感じられるような場を作りたいという想いから、このゼミナール形式の授業を始めました。
この授業は中2と中3の合同で行われ、最初に設定されたテーマに基づいて学びを深めますが、その進め方は生徒と教員に委ねられています。例えば、ディベートを行うゼミはプレゼンテーション大会に出場して入賞を果たし、実験を行うゼミは本校が提携している福祉施設のメニューにパンを提供することになりました。また、アニメや絵本をテーマに取り組むゼミは、部活動へと発展しています。どのゼミも、活動開始時には想像もしていなかった方向へ展開し、予期せぬ楽しみが生まれているのが特徴です」(募集広報部部長・理科教諭/伊東充先生)
本プロジェクトの旗振り役として、青田校長はSDGsの実現をめざすゼミを主導。このゼミでは、(株)江崎グリコとのコラボレーションで学内に設置されたアイスクリームの自販機を使って、食後に廃棄されるアイススティックを回収して卒業記念の品に作り替えるアップサイクル共同プロジェクトが進行中です。さらに(株)サントリーの天然水のペットボトルだけが入った自販機は、プラスチックのリサイクルや水の大切さを啓蒙する目的で設置されています。こうしたSDGsへの取り組みはゼミにとどまらず、新たな部活動としても立ち上がっています。
「自主性や主体性が身についたことで、授業への集中力も飛躍的に向上しました。わからないことはすぐ教員に教えを請う積極的な姿勢も生まれ、良いサイクルが確立できています」(伊東先生)
重厚なインテリアや絵画に囲まれた図書室や、専任講師が学習の相談に乗ってくれる自習室Sラボなど、
多様な施設が、学びを支えます。
常に生徒を基本に考え
アイデアを尊重する
「『できない』と言われると、生徒は能動的に動けなくなってしまう」という青田校長の考えのもと、生徒たちの要望や挑戦を積極的に受け入れるのが同校のスタンスです。その方針は、いわゆる “生徒優先”を意味する「スチューデントファースト」ではなく、 “生徒が基本”となる「スチューデントベース」という言葉で浸透しています。
「例えば、コロナ禍で行事が開催できなかった時期には、中学生が自らミニ体育祭の企画書を作成し、プレゼンテーションを行いました。また、部活動の資金を集めるために、学校独自のクラウドファンディングも実施しています。生徒が学校に対して『なぜこの活動が必要なのか』を説明し、自分たちの手で変革を成し遂げることで、成功体験が得られ責任感も育まれます。この姿勢は教員にも良い影響を与え、授業見学や生徒の活動支援に対する積極性が増し、発信力の向上にもつながっています」(伊東先生)
UPDATE
生徒を中心に据えた変革
時代のニーズに応え、柔軟に進化
組み合わせ自由な新制服
音楽も手がけるファッション・カルチャープロデューサーの藤原ヒロシ氏が監修した制服は、組み合わせを自由に楽しめ、かつイージーケアや機能性にも優れています。『LDH apparel』がデザインした体操着も、既成の概念にとらわれることなく現代的にアップデートされています。
ゼミナール授業
各ゼミでは、集まった生徒と教員が進め方を自由に設定しています。青田校長主催のゼミは企業を巻き込んで、学内の自販機からリサイクルなどの活動につながるSDGsのアクションを続々と進めています。
部活動
ゼミの活動から派生した「SDGs部」や、クラウドファンディングを活用してパソコンを調達した「青稜アニメーション」など、ユニークな部活動が揃っている同校。「自然科学部」は、地域のお店や指導にあたるコーチの力を借りながら、100種類超の生物を飼育しています。
変わるポイント
「変化」こそ青稜の伝統
生徒の挑戦を促す学校
青田 泰明先生
校長就任以前から、平和教育の一環として、国内初と思われるアウシュビッツへの修学旅行を敢行するなど、変化に挑むことが青稜の伝統でもあります。私が「やってみよう」と声をかけると、生徒も教員もとりあえずやってみようとChangeにChallengeする姿勢を見せてくれます。今後はそうした熱意を社会へのContributionにつなげていくつもりです。
(この記事は『私立中高進学通信2024年11月号』に掲載しました。)
青稜中学校
〒142-8550 東京都品川区二葉1-6-6
TEL:03-3782-1502
進学通信掲載情報
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