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私立中高進学通信

2024年11月号

変わる私学!

かえつ有明中学校

使う人の創造力と活用法によって形作られていく
新しい芸術教室棟『BLOOM』

新施設

変わるポイント
独特の外観が目を引く新芸術棟『BLOOM』。
1階から3階までの各フロアには、異なる形状や雰囲気、コンセプトをもった教室が配置されています。
このバラエティ豊かな空間を最大限に活用し、さまざまな学びや創造活動に取り組むことができます。

生徒一人ひとりが自身の創造性を自由に表現し、花開いていく。
そんな願いをこめて『BLOOM』と名付けられた、新たな芸術教室棟が誕生しました。

用途に応じて人が集まり
変わり続けていく空間

 かえつ有明は、全校生徒の約25%が帰国生というグローバルな環境にあり、多様性に富んだ社会で活躍するために必要なマインドセットを育むダイバーシティ教育を実践していることが特徴です。また、中学校に『サイエンス科』、高校に『プロジェクト科』といった革新的な科目を導入し、探究活動を通じて生徒の主体的な学びを促進する先駆的な教育方針で知られています。

 充実した学習施設が揃う広大なキャンパスは、生徒たちの学びに多くの可能性を提供しています。特に、プロジェクトスペースを備えた図書スペース『ドルフィン』は、言語能力のアウトプットを中心に、好奇心が刺激される場所として生徒たちに親しまれてきました。

 そしてこの春、新たに加わった施設が芸術教室棟『BLOOM』です。

 この『BLOOM』のコンセプトを手掛けた、芸術科主任の髙倉吉規先生は次のように話します。

「『ドルフィン』が言語能力によるアウトプットを中心とする場であるならば、『BLOOM』は非言語能力のアウトプットを中心とする場になります。
『BLOOM』には、机を自由に動かせる教室もあれば、固定の作業台を備えた教室などもあり、各教室がそれぞれ異なる特徴を有しています。また、資材やミシン、レーザーカッターなど、創作に必要な設備は備わっているものの、教科によって使う教室が決まっているわけではありません。教科も技術・芸術系の科目に限定されず、どの教室も自由に利用することができます。教科によってではなく、用途によって人が集まり、職員や生徒の使い方次第で、より良い空間へと変化を続けていく場になっています」

2階には2つのスタイリッシュな教室があります。
一つは作業台が固定された機能的な教室、もう一つは机や椅子を自由に配置できる柔軟な空間で、
用途に応じてさまざまな活用が期待されます。

生徒一人ひとりが
自由に表現し、花開く

 英語で「花」や「開花する」を意味する『BLOOM』という名称は、この春卒業した生徒によって考案され、在校生の投票を経て決まりました。髙倉先生は施設に込められた思いを語ります。

「生徒一人ひとりが心にもつ『花』はそれぞれ違い、『開花する』とは生徒が自分自身を超えて自由に表現し、花開くことを意味します。
 芸術を深めることは、自分を深く知り、感情表現や生活習慣を育むことにつながります。『BLOOM』という名称には、多様な個性を象徴する『花』と、新たな自分を見つける『開花』という思いが込められているのです」

 この新しい施設で同校の生徒たちは、さらに多様な学びと自己表現の機会を得ることができるでしょう。

NEW
2024年春に新設
自由度が高く未完成の新校舎
教室内は自由度が高く、全て取り払うことができる組み立て式の机と椅子が配置され、コンセントも上から吊り下げられているため、床一面をフラットにすることも可能です。
3階の外階段から屋上へ。開放的な屋上には、卒業生が制作したデッキチェアが置かれています。
「今後は保護者の方にもご協力いただいて、菜園を作ることなども考えています。生徒の自由な発想からさまざまな用途で使ってほしいと思っています」

3階は壁のコンクリートや天井の配線がむき出しで、床や壁のところどころには、建築作業中に現場作業員が残した手書きのメモや作業の跡が床板や壁紙で隠されることなく残されており、建築の過程を垣間見ることができます。
「この雑然とした空間をあえて『未完成』のままにすることで、ワクワク感や創造性をかきたてる効果を生み出しています。この空間は、生徒たちの創造力と活用法によって『完成』されていくのです」

BLOOMの周囲にはさまざまな資材が置かれています。木材は提携する『新木場』の企業から取り寄せています。
耐火煉瓦は、屋上にピザ窯を造るために取り寄せたそうです。

創造力と表現力を育む学びの場
芸術科主任
髙倉 吉規先生
現代アート作家でもある髙倉先生。その独自の視点と創造性が、生徒たちの学びを豊かにし、新たな可能性の芽を育てます。

 1階部分は、木の温もりに包まれた空間が広がります。ここでは一般的な教室のように先生が前に立って授業を進めるのではなく、靴を脱ぎ、フラットで柔軟な活動が可能な設計になっています。

 この場所で『高校新クラス』の倫理の授業が行われ、生徒たちが「人権宣言」をテーマにしたアート作品を制作しました。髙倉先生はこの高校新クラスの担当でもあります。

「高校新クラスは既存のルールに縛られず、極めて自由な学びを実践しています。全員がアーティストになるわけではありませんが、表現力を磨くことの重要性は、将来のキャリアを問わず大切です」

各グループが独自の視点で「人権宣言」を表現し、その成果が展示されていました。

主体性をもった生徒たちは、授業という枠を越えて、さまざまなプロジェクトを立ち上げています。
2023年夏には、地元の商業施設「有明ガーデン」の夏祭りに高1新クラスの生徒が参加。入居者が増え始めたばかりという有明・東雲地域に新たな文化を根付かせようと、有明らしいミコシを作るプロジェクトに取り組みました。

進学通信 2024年11月号
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