私立中高進学通信
2022年9月号
私学の英語最前線
青稜中学校
「English Fun Program」で
英語での発信力を伸ばす
国際的に活躍するためには、英語をコミュニケーションツールとして積極的に発信する姿勢が重要です。同校が行っている、英語での発信力を伸ばすさまざまな取り組みをご紹介します。
中1の「English Fun Program」では、少人数のクラスに分かれ、さまざまな国の講師とコミュニケーションを楽しみます。
中学生全員が参加する
「English Fun Program」
国際教育の指針として「多様な文化に触れ、広がる世界 より豊かな『心』を育みます。」の一文を掲げる同校。真の国際人とは、英語が話せるだけではなく、英語をコミュニケーションのツールとして自ら発信する人であるとして、さまざまな学びを経て国際社会で活躍する人材育成をめざしています。
中学での英語の授業は週7時間と多く、文法や語彙などの基礎的な知識をしっかり身につけたうえで、英語を実践的に使えるよう指導しています。そのために、年間を通じて生きた英語に触れる機会を数多く設定しています。
中学の各学年で全員が参加するプログラム「English Fun Program」もそのひとつ。なかでも中1生の「English Fun Program」は毎年6月と少し早めに実施されています。「English Fun Program」は、校内で2日間にわたって行われ、8〜9名ずつの生徒にネイティブの講師1名がつき、楽しい英語学習の機会を提供するものです。講師は英語を母語とする人に限らず、ドイツ・スリランカ・フィリピン出身者もいますが、いずれも異文化理解に向けて講習をするトレーニングを受けています。
プログラムでは、お互いの自己紹介、講師の母国の紹介をした後、講師の国に関する遊びをします。クイズやゲームなど、楽しい遊びの要素を取り入れ、和やかな雰囲気の中でプログラムが進みます。
同校の国際教育部長・英語科主任の郡山民子先生に、「English Fun Program」の狙いについてお聞きしました。
「中1生は4月から本格的に英語学習を始め、そろそろ苦手意識を感じる生徒も出てくる時期です。この時期に英語が通じる体験を得て、英語自体を楽しいと感じてもらうこと、ものおじせずに英語を使うこと、さらに、他国の文化に興味をもってもらうことを狙いとしています」
「English Fun Program」では、2日目の最後に一人ずつ英語でスピーチを行います。
「スピーチの内容よりも、人前で英語を話す経験や所作を重視しています。聞いている人の目を見て話すこと、聞き取りやすい声の大きさや話し方を意識すること、ジェスチャーを交えることなどが求められます」
2日間のプログラムを通して、生徒たちは、英語で自分の考えを伝えることに喜びを感じ、英語を好きになっていくのです。
英語でのコミュニケーションの機会が豊富
同校ではこのほかにも、英語でコミュニケーションが図れるさまざまな機会を設けています。
中3生全員を対象に実施されている「English Immersion Program」は、ネイティブスピーカーとの調理実習。調理を楽しみながら、実生活でも役立つ英語表現を学びます。
希望制で中1生を対象に実施する「English Summer Camp」では、3泊4日でネイティブの先生と寝食をともにし、英語漬けの生活を送ります。授業やアクティビティはもちろん、あらゆる場面で英語を使うことで、ものおじせず英語を使えるようになります。また、中2から希望制で、フィリピン人講師とのオンライン英会話を受講することも可能です。
海外大学への進学をめざす生徒には、日本の高校卒業資格とともに、アメリカ名門進学校の卒業資格が得られる「Dual Diploma Program(DDP)」があります。従来、海外大学への進学は、自分で予備校を探して学習を進める必要がありましたが、DDPによって、そのハードルがぐっと下がりました。
「セブ島英語研修、ニュージーランド英語研修などの海外研修も、コロナ禍で中止になっていましたが、今年度からまた一部を再開する予定です」
英語に触れる機会をたくさん設けることで、意欲のある生徒が自由に英語力を伸ばせる環境が整っています。
POINT1
英語のレベルに合った
カリキュラムを展開
中学入学時に英検2級の英語力があると認定された生徒は、POP(Pull Out Program)クラスに入り、4技能をさらに高める授業が受けられます。一般クラスの生徒も、英語力が高まればPOPクラスに入ることが可能です。
POINT2
異文化理解を重視する
国際教育を実践
英語を話せることが国際教育の目的ではなく、英語を通した異文化理解を目的としています。それこそが真の国際教育であるとの理念があるのです。
担当の先生より
生徒の意欲に応じて
英語力を伸ばします
郡山民子先生
本校では、「English Fun Program」もオンライン英会話も、10年以上前から他校に先がけて導入し、成果を上げています。POPクラスの生徒には、SDGsなどのテーマについて調べて英語で発信したり、留学生を招いて同じ学生の立場でディベートしたりといったプログラムも導入しています。
基礎的な事項をきちんと押さえたうえで、英語を使う機会をたくさん設けることで、生徒が意欲をもって臨めばその分伸びる環境を用意しています。
(この記事は『私立中高進学通信2022年9月号』に掲載しました。)
青稜中学校
〒142-8550 東京都品川区二葉1-6-6
TEL:03-3782-1502
進学通信掲載情報
PICK UP!!
紹介する学校
- 生徒自らが旅行を計画・実行 修学旅行で『志』を実践足立学園中学校
- さらにエネルギッシュ! 10月の『開成祭』&生徒会活動大宮開成中学校
- 主体性が高まり、3学年の絆が さらに強まる中学校体育祭国士舘中学校
- 何事にも誠実に向き合う姿勢で 探究的な校外活動にチャレンジ三輪田学園中学校
- 授業もクラブ活動も体験できる 生徒企画によるオープンスクール光塩女子学院中等科
- 「学び続けるLEARNER」たちが 自分で考え、自分の言葉で語る品川翔英中学校
- 少人数制だからこその のびやかな校風を感じてほしい小石川淑徳学園中学校
- 体験授業とテーマ別説明会で 「学びの楽しさ」を実感!専修大学松戸中学校
- 中1?中3の普段の授業を見学でき 教員の熱意を肌で感じる説明会帝京大学系属帝京中学校
- 青葉が茂るキャンパスを巡り のびやかに学べる環境を見学東邦大学付属東邦中学校
- 「スクールナビゲータ」大活躍! 生徒目線で学校の魅力を伝えます東洋大学京北中学校
- 中村AMBASSADORと一緒に 学校生活を体験する一日中村中学校
- 生徒と教員が親身になって対応 公式SNSでの情報発信にも注目藤村女子中学校
- 先生と受験生との距離が縮まる アットホームな「交流会」森村学園中等部
- さらなる進化を続けるIB認定校 2022年から中1生全員が“MYP”の学びに!開智日本橋学園中学校
- 剣道と柔道の授業の集大成として 東京武道館で高3全員参加の武道大会が開催国学院大学久我山中学校
- 一人一台のタブレット型ノートPCを導入 制服も一新した伝統校の新たな息吹高輪中学校
- 生徒の自主性を大切に、チームワークを育む 創部2年で全国出場の中学ドリルチーム部東京家政大学附属女子中学校
- 英語を豊かに使いながら コミュニケーション力を高める芝浦工業大学柏中学校
- 「English Fun Program」で 英語での発信力を伸ばす青稜中学校
- 「毎日が留学」の授業で 「使える英語」が身につく瀧野川女子学園中学校
- 友達との仲を深め 自分で考え行動する力をつける京華中学校
- 安心できる環境で 個性と創造性を伸ばすドルトン東京学園中等部
- 「問う」ことで培う 自分で考え、行動する力富士見中学校
- 生徒との対話を大事に 基礎学力を育てる横浜富士見丘学園中学校
- ひとり一つの楽器&フィールドワークの授業が魅力!上野学園中学校
- 自由な校風のなかで自律性と協働力を育む聖徳学園中学校
- 仲間や先生に恵まれて、学校生活を謳歌しています日本大学第二中学校
- 勉強も部活動も行事も全力で取り組める!八王子学園八王子中学校
- さまざまな個性が団結して作る新しい学校です広尾学園小石川中学校
- 生徒一人ひとりの個性や才能を育み 自分の『使命(MISSION)』を発見する東京純心女子中学校
- すべてに感謝の気持ちをもって 社会に貢献できる人を育てたい麗澤中学校
- 問題作成と振り返りの サイクルが大きな成長を生むかえつ有明中学校
- 数学は面白い! 生徒全員にそう思ってもらえる授業を心がけています日出学園中学校
- 自ら課題を見いだし 解決に導く力を試す入試千葉明徳中学校
- 未知のことを「学ぶ力」 「学ぼうとする意欲」を重視桐朋女子中学校
- 理数系スペシャリスト養成に つながる「算数1科入試」日本大学豊山女子中学校
- 教員や卒業生による心の通うサポートのもと 仲間と心をひとつにして志望校合格を勝ち取る佼成学園中学校