中高生が一体となって活動 笑顔の中で個性と才能がきらめく

私立中高進学通信

2022年7月号

熱中！部活動

かえつ有明中学校

中高生が一体となって活動
笑顔の中で個性と才能がきらめく

男子テニス部

「TRY＆LEARN」の精神で全国制覇！

中学の部員たち。3月に開催された春の選抜大会の団体戦では、全国の優勝候補チームを次々と撃破し、
全国制覇の快挙を成し遂げました。写真左端が篠原先生。

　生徒がもつ「個性と才能」を活かし、「主体的に行動できる人間」の育成を教育理念で掲げる同校。今年春に全国選抜中学校テニス大会の団体戦で優勝を達成するなど、中高ともに全国トップレベルの目覚ましい戦績を上げている男子テニス部(硬式)は、目の前の試合結果にとらわれることなく、一人ひとりが自らの力を発揮できる活動に重きをおいています。

「全員が人生でのレギュラーでありエース。こだわるのは結果ではなく、成果です。挫折や失敗の際も、そこから生徒自身のマインドに根付く内発的動機が大事になります。自ら設定した理想や目標と現在地との距離を客観的にとらえ、楽しんでアプローチすることが次の一歩につながり、人生を豊かにします」と顧問歴16年の篠原敬司郎先生。

　体験入部中の中1生から全国制覇したメンバーまでレベルに関係なく、全員が楽しそうに練習に励んでいます。

「生徒には『TRY&LEARN」の精神で日々の挑戦から多くを学び、その先の挑戦に向かって大きく飛躍してほしいと考えています」(篠原先生)

練習は約1.5時間ながら集中力を発揮。テニスで培った主体性や協働性を発揮して、生徒会長、文化祭や体育祭実行委員を務める部員もいます。大学受験では部員の難関校への進学実績も上がっています。

体験入部中の中1生を中3生が指導。生徒同士が教え合い、初心者から全国レベルの選手になった部員も大勢います。

部員 K・Tさん（高3）

　みんなでわちゃわちゃと笑いながら練習に励んでいますが、練習のための練習に陥らず、それが大会でもいい成績につながっています。

副部長 O・Kさん（高3）

　練習メニューなどは生徒が主体的に決めています。中高生が一緒に練習しますが、学年間でも距離がなく、コミュニケーションをとって高め合っています。

部長 K・Yさん（高3）

　中学生たちのプレーを見て、高校生も気づきを得るし、その逆もあります。テニス部のメンバー全員が刺激し合える関係です。

部員 O・Mさん（高1）

　勝ち負けだけにこだわらず、楽しみながらテニスに向き合っています。人間的にも成長できていると感じます。

部員 Nさん（中3）

　一番楽しいのは、団体戦の試合。全員で同じ目標に向かって頑張ることで結果を出せるところです。その成果の一つが３月の全国制覇です。

■活動日／活動時間	月・火・水・金・土　15時30分～17時
■部員数	中学生　70名高校生　30名
■主な実績	・中学校　2022年　第10回全国選抜中学校テニス大会　団体戦優勝　2021年　全国私立中学校テニス選手権大会　団体戦優勝　2021年度関東中学校新⼈テニス選⼿権⼤会　団体戦3位・高校　2022年　東京都私立中学高等学校テニス連盟リーグ戦　高校１部リーグ優勝　2021年　第38回東京都ジュニアティームチャンピオンシップ　団体優勝ほか全国大会多数出場、上位入賞

ミュージカル部

オリジナル作品で自らのイメージを表現

美しくもパワフルな歌声と切れ味鋭いダンスは、練習段階から見る者を圧倒します。

　演技だけでなく、歌に、ダンスにと総合的な表現力が必要とされるミュージカル。同校のミュージカル部は創部7年ながら、春・夏・クリスマスの自主公演のほか、学外でのさまざまなイベントに参加してきました。「ディズニー夏祭り」への参加やハロウィンパレード、アニメ作品の声優まで、活動の場は実に多彩。

「ミュージカルだけにとらわれず、ショーやオムニバス形式などさまざまな表現方法で、生徒たちの個性を活かしたオリジナル作品を創っています。台本はあえて作らず、生徒が自らイメージしたものを表現することで、個性が際立ち、新たな発想が生まれてきます」(顧問・児島玲奈先生)

　同校が大切にする「主体性」「協働性」「創造性」を象徴するような活動に惹かれ、年々入部志望者も増えています。

「教室ではおとなしい生徒が、舞台の上では驚くような表現をします。誰かに見てもらえる、感動してもらえる喜びは忘れられないもの。自己表現の楽しさや仲間と一緒に作品を創り上げる喜びを感じてほしいですね」(児島先生)

取材当日は新入生の体験入部の日。先輩から教わって一緒にダンスにトライ。

公演では華やかなステージを披露。全国でも珍しいミュージカル部だけあって、さまざまなイベントに招待されます。
福祉施設への訪問で高齢者の方にとって懐かしい曲を一緒に歌った際は、施設の職員の方が涙を浮かべ、
入所者の方の体調が良くなるほどの温かな雰囲気に包まれたこともあったそうです。

部員 Mさん（高2）

　ダンスが好きで続けられる場がほしかったのですが、ミュージカル部は自分を受け入れてくれる環境が整った場所でした。一つの作品を創るのでチームワークが大事。人とのつながりの大切さを改めて知ることができました。みんなの『やりたい』を作品として形にする――そのような場を創れる一員になれたらと思って頑張っています。

部員 Iさん（高2）

　自分を自由に表現できる場、それはミュージカル以外に考えられないと思って入部しました。先輩・後輩で壁もなく、お互いを高め合える関係で居心地が良い部活です。自ら考えて行動できるようにもなり、上級生となった今は引っ張る側としてみんなをどのようにまとめていくかを考えるようになりました。

部員 Yさん（高2）

　もともと歌うことが好きだったので、入部してからはどんどんミュージカルに熱中するようになりました。自分のなかで大きかったのは、人前にも堂々と立てるようになったこと。人に見られることに慣れ、早口も解消されて自分の感情がうまく伝えられるようになりました。プレゼンテーション能力も上がったと感じています。

■活動日／活動時間	月・水・金　15時30分～17時本番前は追加練習日あり
■部員数	中学生　女子21名・男子6名高校生　女子20名・男子8名
■主な実績	・自主公演（春公演、夏公演、　クリスマス公演、文化祭など）・福祉施設や保育園での公演＆交流会・外部イベントへの参加・出演　（大学学園祭、ディズニー夏祭り、　SDGsイベント、ハロウィンパレード、　クリスマスイベント、映像作品ほか）