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私立中高進学通信

2022年8月号

私たち、僕たちが大好きな先生

京華女子中学校

生徒が楽しいと思える
「学び合い」の授業を実践

中1の授業での一場面。「海と陸地の理想の比率」について話し合う生徒を見守ります。

夏苅 拓磨(なつがり たくま)先生
早稲田大学高等学院を経て、早稲田大学政治経済学部政治学科を修了。
塾講師を経て、2016年に京華女子中学・高等学校に地歴・公民科(地理担当)として着任。
生徒の自主性を重んじた「学び合い」の授業を実践している。合唱部の顧問を務める。

「一人も置いていかない、生徒が受けて楽しいと思える授業」をモットーとする夏苅拓磨先生は、生徒同士で教え合い、自主的に学習する「学び合い」の授業を実践しています。夏苅先生に、「学び合い」の授業を実践することになったきっかけや実践してからの生徒の変化などについてうかがいました。

生徒の自主性を大切にした
「学び合い」の授業
中1の授業での一場面。「海と陸地の理想の比率」について話し合う生徒を見守ります。中1の授業での一場面。「海と陸地の理想の比率」について話し合う生徒を見守ります。

――「学び合い」の授業の特徴を教えてください。

「学び合い」の授業は、一斉型の講義形式で進める授業ではなく、生徒同士で聴き合い、学び合いながら、自主的に学習していく授業です。

 例えば、中学の地理では「時差」を扱います。「時差」は苦手意識をもつ生徒も多い問題です。暗記では解けませんし、計算も伴います。どこを出発して、どこに到着して……という、問題を理解する文章読解力も必要です。

 一斉型の授業では、教員がひと通り考え方や解き方を教えて、生徒が問題を解き、教員が解説を加えるという順序で進めるのが一般的です。

 一方、「学び合い」の授業では、まず「この時差の問題にクラス全員で正解するのが今日のゴールです」と伝え、資料などを提示します。そして、5分ほどでざっと考え方を紹介しますが、残りの時間はほぼ生徒に任せます。「教科書のどのページを見ればわかりそうか、周りの席の人と探してみよう」「解き方がわかった人に訊きに行こう。席を離れてもいいよ」など、教員は臨機応変に舵取りをします。それぞれの取り組みで制限時間を設定し、それを守るようタイムマネジメントを行います。また、「全員がゴールにたどり着けるか、周りを見回してみて」「◯◯さんの説明がわかりやすいと声が上がっているよ。どんな説明だろう」など、声がけをします。生徒がわかったことや考えたことを発表する時間も設けます。「話すこと」よりも「聴くこと」を大切にしようと話しています。聴いてくれる人がいると思えば、自分も発表しやすくなります。よい循環が生まれて、生徒はより参加意識が高まり、自主的な学びが活発になります。

 最後の5分でその日の授業を振り返り、みんながゴールに到達できたか、学び合うことができたか、次回によりよく学び合うためにどうしたらよいかなどを話し合います。

――生徒たちに、どのような変化がありましたか?

 教員による一斉型の授業だと、どうしても授業内容を理解しないまま置いていかれる生徒が出てきてしまいます。「放課後に質問においで」と声をかけても、全員が来てくれるわけではありません。

「学び合い」の授業を取り入れてからは、生徒が授業中に「わからない」「教えて」と言えるので、「わからないままにしない」環境ができました。なかなか理解できない生徒に対して、3人くらいの生徒が、工夫しながら一生懸命に説明している姿などは、とても感動的です。

 私は塾の講師を経て教員になりました。一斉型の授業に慣れていたので、本校の歴史を担当する先輩教員が実践する「学び合い」の授業を見学した時は驚きました。生徒は楽しそうで、意見を募ると生徒の手はどんどん挙がります。そして、「学び合い」をすることで、一人も置いていかない授業が実現できるんだと実感したのです。

 自分の授業の進め方を転換するには勇気が必要でしたが、生徒が自主的に、積極的に学ぶ姿を見て「学び合い」の授業を始めてよかったと手応えを感じています。

「当たり前」に疑問をもてば
「考える力」がつく

――先生に影響を与えた中高生のころの出来事を教えてください。

 通っていた高校は、さまざまな場面で、自分たちで考えて行動することが徹底されている校風でした。文化祭などの行事でも前例主義ではなく、新しいこと、よりよいことをめざして、意見を出し合いながら毎年更新していく環境だったのです。

 部活動は雄弁部に所属し、ディベートに力を入れていました。あるテーマについて肯定・否定の立場で戦うわけですが、お互いに言いたいことだけ言っても平行線になってしまう。人の意見を聞いて疑問をもち、論点を整理して、捨てるところ、残すところなどを検討する。そして、大切なこと、基準にすべきことなどを徹底的に考える日々でした。

 高校生活で「疑問をもつこと」「考えること」が大切だと学んだことは、今の自分に生かされています。

 生徒たちにも、実りある学校生活を過ごしてほしいと心から願っていますし、そのためにできることをしっかりやっていきたいと思っています。

――顧問をしている合唱部の活動で大切にしていることは何ですか?

 合唱部は中高合同で、和気あいあいと活動しています。部員には、自分たちで考えて行動することを大切にしてほしいと指導しています。ただ歌うのではなく、歌詞の意味をみんなで考えて、その思いを共有して歌ったらどうなるかと、話し合いの前と後で合唱を録音して聴き比べたり、現在の世界情勢を考えながら、どんな曲を演奏会で歌うか話し合ったり、「考える合唱部」として活動しています。

――受験生に、メッセージをお願いします。

 生徒が10年後、20年後、その後もずっと幸せでいるために、中高生の時期ににどんな学びが必要か、教員が一丸となって考えています。生徒の自主性を大切にする校風の中で、よりよい未来を過ごすための6年間をのびのびと過ごせる学校なので、ぜひ受験を検討してみてください。

プロジェクターに3種類の世界地図を映し出し、生徒に違いを考えるように促します。
そして、生徒の話し合いを踏まえて、臨機応変に授業を進行します。

演奏会に向けて練習に熱が入る合唱部。夏苅先生が出演する曲もあります。

演奏会に向けて練習に熱が入る合唱部。夏苅先生が出演する曲もあります。

進学通信 2022年8月号
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