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私立中高進学通信

2022年8月号

私学だからできるオリジナル教育

浦和実業学園中学校

学びの集大成として中3が
英語劇の動画を制作

英語で多彩な教科を学ぶ『英語イマージョン教育』に力を注ぐ同校。ネイティブ教員の指導のもと、中3生全員が英語で脚本を作り、英語で演じる英語劇の動画をつくります。
生徒が作成した英語劇の動画『The Bone Collector』のワンシーン。アメリカの同名サスペンス映画をヒントに制作しました。

生徒が作成した英語劇の動画『The Bone Collector』のワンシーン。
アメリカの同名サスペンス映画をヒントに制作しました。

作品の長さは約15分
撮影にはスマホを使用
英語科/野崎大地先生英語科/野崎大地先生

 独自のカリキュラム『英語イマ―ジョン教育』を実践している浦和実業学園では、ネイティブ教員が体育・音楽・技術家庭・美術といった実技科目を英語で指導したり、中1〜中3クラスの副担任となって日常の伝達事項を英語で伝えたりするなど、日常的に英会話が実践されています。

「本校では、常に英語のシャワーが浴びられる環境を整えています。こうした環境下で学校生活を送るうち、生徒の英語を聴く力や話す力は、自然に高まっていきます」(英語科/野崎大地先生)

 週7時間ある英語の授業のうち、2時間はネイティブ教員が担当する「英会話」の授業です。中3の3学期には、中学3年間の集大成として、グループで英語劇の動画制作に取り組みます。この創作活動は10年以上にわたって行われてきました。指導するのはアメリカでデザインの仕事に携わっていた実績をもつジェフ先生です。

「生徒はグループに分かれてディレクターや、カメラマン、配役などを決め、約15分間のオリジナル作品をつくり上げます。撮影に使うのは主にスマートフォンで、英語のスクリプト(台本)づくりから演技の練習、撮影や編集まで生徒が行います。完成後は、すべての作品を中3生全員で鑑賞します」

協働性を高めるとともに
自信をつける生徒たち

 英語劇を作る前に、動画制作の細かなノウハウを、ジェフ先生がていねいに教えてくれます。もちろん指導は英語ですが、動画制作に興味津々な生徒たちは、英語で質問したりアドバイスを受けたりと、積極的に取り組むそうです。

 まずは中3の夏休みにジェフ先生から、好きな映画かテレビ番組をひとつ選んで、絵コンテを作る宿題が出されます。生徒たちは繰り返し映像を見て、ジェフ先生が作成した見本も参照しながら、見様見真似で絵コンテを作り、映像作品がどのようなシーンで構成されているかを理解していきます。

 2学期になると、ジェフ先生はスクリプトやレビュー(評価)の書き方、本格的な絵コンテの描き方、アングルやズームアップ・ズームアウトといった撮影技法などを教えます。生徒がこれらをしっかりと学べるように、見本となる絵コンテやシナリオも用意します。

 いよいよ3学期を迎えると、生徒はグループに分かれてストーリーを練り上げ、絵コンテを描き、スクリプトを執筆。衣装や小道具を用意して撮影に入るのです。

「生徒はイキイキと制作に励み、英語力とともに協働性を高め、自信をつけていきます」

中3技術家庭でのイマージョン教育。「saute(焼く)」「混ぜて焼く(scramble)」「boil(茹でる)」などの調理用語を英語と日本語で学びます。中3技術家庭でのイマージョン教育。「saute(焼く)」「混ぜて焼く(scramble)」「boil(茹でる)」などの調理用語を英語と日本語で学びます。
中3の英語の授業の様子。グループワークを通して、英語力とコミュニケーション力を高めていきます。中3の英語の授業の様子。グループワークを通して、英語力とコミュニケーション力を高めていきます。
ジェフ先生が見本として描いた絵コンテ。生徒はこれを参考にして、制作する英語劇動画の絵コンテをつくります。ジェフ先生が見本として描いた絵コンテ。生徒はこれを参考にして、制作する英語劇動画の絵コンテをつくります。
生徒が描いた絵コンテ。出演者が演技できるように、また、カメラマンが撮影しやすいように、ストーリーを絵でわかりやすく表現し、英文で説明も加えます。生徒が描いた絵コンテ。出演者が演技できるように、また、カメラマンが撮影しやすいように、ストーリーを絵でわかりやすく表現し、英文で説明も加えます。
絵コンテ制作で選んだ作品に関して、タイトルや作者、その作品が好きな理由などを英語文でまとめるレポートの作成も、夏休みの宿題として出されます。絵コンテ制作で選んだ作品に関して、タイトルや作者、その作品が好きな理由などを英語文でまとめるレポートの作成も、夏休みの宿題として出されます。
学んだのは、チームワークの大切さです
Mさん(高1)Mさん(高1)

 私たちのグループが制作したのは、『Where is Catherine?(キャサリンはどこに?)』。主人公の男子生徒が、キャサリンという女の子と出会って恋に落ちるというストーリーです。

 グループみんなで物語を考え、英語のスクリプトもみんなで話し合って書き上げました。撮影も分担したのですが、どうすれば登場人物の感情を映像の中に表現できるか、どうすれば限られた時間内で私たちの思いを表現できるかを話し合い、創意工夫を重ねました。

 動画制作で学んだことは、チームワークの大切さです。みんなと意思疎通が図れて初めて、思い描いていたような作品が完成するのだと知りました。

教科書には載っていない言葉を知りました
Nさん(高1)Nさん(高1)

 仲の良いクラスメートとグループを組んで、映画化もされたマンガ『DEATH NOTE』をアレンジした英語劇をつくりました。

 スクリプトは僕が担当して、最初に日本語で書き上げ、ジェフ先生にアドバイスをもらいながら英語に直していきました。撮影で工夫したのはアングルです。いろいろ試して遠くから撮るよりも、近づいて撮ったほうが迫力のある映像になることがわかりました。動画をつくることで、教科書には載っていない語彙をたくさん覚えました。英語のセリフを何度も練習したので、発音にも強くなったと思います。

英語を使って作品をつくり上げる喜びを
英語科/ジェフ先生英語科/ジェフ先生

 本校は中高一貫校なので高校受験がありません。そこで、中3の3学期を使って、学習以外で英語を心から楽しめるようなイベントはできないかと考え、思いついたのが英語劇の動画制作です。自由かつ柔軟な発想で、創作活動にチャレンジしてもらいます。表現力に加え演技力も身につくので、プレゼンテーションにおいても役立つはずです。

 この英語劇の動画制作をきっかけにして、仲間と英語を使って、ひとつの作品をつくり上げる喜びを実感し、英語をますます好きになってほしいと思います。

進学通信 2022年8月号
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