Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2022年8月号

みんなのSDGs

神田女学園中学校

自ら問いを見つける
NCL ニコル プロジェクト

同校では、探究型授業として、2014年から「NCL(ニコル)プロジェクト」を継続実施。生徒たちは自分が興味のある分野から社会的課題を見つけ出し、フィールドワークや調べ学習を通して探究します。
6月には、生徒全員がそれぞれの研究テーマに沿った場所を選んで各地を訪問する「全校フィールドワーク」を実施。女子栄養大学を訪れたグループは、世界の食について学びました。

6月には、生徒全員がそれぞれの研究テーマに沿った場所を選んで各地を訪問する「全校フィールドワーク」を実施。
女子栄養大学を訪れたグループは、世界の食について学びました。

社会に求められる
スキルを身につける

 自分の考えをもち、相手の価値観を認められる生徒を育成している同校。2024年度の大学入試改革に向けて、2014年から探究型学習「NCLプロジェクト」をスタートしています。

 このプロジェクトでは、実社会の最適解を探究するため、幅広い社会的課題の中から「Nature(自然)」「Culture(文化)」「Life(生命)」にテーマを絞り、探究活動を行います。そして、毎年3月に「NCLアワード」が行われ、探究の成果を披露します。

「NCLプロジェクトでは、生徒それぞれの興味を元に探究テーマを設定します。答えのない問いに対して、どのようにして答えを出すのか、自分の答えについてどう検証するのかを、実践を通して学びます。このプロジェクトから生徒たちには、社会で求められる、“自分で問題を見つけ、答えや解決に行き着くプロセスを組み立てられるスキル”を身につけてほしいと考えています」(教務部・探究主任/孕石葉月先生)

 生徒たちが決めたテーマごとに、各教科の教員がサポートにつきます。また、生徒たちのテーマはいずれもSDGsにつながっており、現在の世界的課題を知ることにもなるのです。

フィールドワークに向け、事前に下調べをします。

フィールドワークに向け、事前に下調べをします。

目で見て感じる
校外でのフィールドワーク

 プロジェクトは、3月の「NCLアワード」をゴールに定め、1学期は探究の作法を学びながら、自分の“問い”を見つけることがテーマ。その後、夏休みを使いフィールドワークを行った後、2学期にはフィールドワークで学んだことをまとめ、調査・実験を進めます。そうして、3学期には論文やプレゼンテーションを組み立てます。

「新型コロナウイルスの影響により思うようなフィールドワークができていませんでしたが、2022年度は積極的に行っていきたいと考えています。6月1日には、生徒全員を対象とする『全校フィールドワーク』を実施しました。向かう先は、大学をはじめ博物館やミュージアム、出版社やテレビ局などの企業のなかから、生徒それぞれがテーマに結びつく場所を選びます。この行事は、フィールドワークに慣れるための練習でもあります。そうして夏休みには、自分で見つけた探究テーマに合致する場所に足を運び、より深いフィールドワークを行っていく予定です」(孕石先生)

 自分の興味があるテーマを掘り下げて調べ、さらには実際に目で見て感じることで、生徒はより多くの発見をし、さらなる探究心を高めることができます。

「全校フィールドワーク」の様子。東京都人権プラザ(写真左)や順天堂大学などを訪れました。

私の研究テーマはこれ!
11.住み続けられるまちづくりを
消費者参加型商品開発から派生した食品ロス問題を研究
高2 Tさん高2 Tさん

 高1の現代社会の授業で「食品ロス」について調べたことをきっかけに、この問題に取り組みたいと思い、現在リサーチを重ねています。高1の時には「消費者参加型商品開発」をテーマに、「無印良品」が行っているオウンドメディアでの情報発信や、消費者が参加した商品開発について調べました。自分自身でリサーチクエスチョンを見つけなければならない難しさを感じながらも、さまざまな方面から調べることができました。その先にある社会貢献まで考えることが次年度への課題として残りました。今年度は、「食品ロス」をテーマに、自分に何ができるのかを深く考えていきたいと思っています。

NCLプロジェクトとは?

 中1〜高2の生徒が参加する探究型学習の「NCLプロジェクト」では、個々が定めたテーマに沿って探究活動を行います。

中学

 リベラルアーツ教育の導入として、中学3年間を通して週に1時間を確保し、探究の基礎を学びながら個人研究を進めます。今年度のテーマは「SDGs」。ブレーンストーミングやマインドマップ、ショートディスカッションなどで意見を出し、話し合いを活発化させます。

高1

 中学から進級した生徒は、高2生と一緒に個人研究から始めます。高校から入学した生徒は、探究の基礎からスタートし、学年末にプレゼンテーションを組み立てることが目標となります。1学期には、千代田区内を歩き、新たな発見をする「校外フィールドワーク」も実施します。

高2

 高1で定めた個人研究を、1年間かけてさらに深めて、年度末に論文を執筆します。今年度は、文化祭の出し物もクラスメートの探究テーマをヒントに出展する予定です。

高3

 NCLプロジェクトの授業は高2までですが、さらに探究テーマを深め、調査を継続する生徒もいます。各教員の指導を受けてブラッシュアップした論文を作成します。

社会につながった感覚が生徒を成長させる
教務部・探究主任/孕石葉月先生教務部・探究主任/孕石葉月先生

 NCLプロジェクトを通し、生徒たちが「何かをつかんだ」瞬間に立ち会えることがあります。それは、生徒たちのなかで探究活動が意味をなし、“社会とつながった”実感を得られたのだと思います。それを感じることができた生徒たちは、それ以降、自発的に活動できるようになります。それは探究の授業に限らず、ほかの教科にも派生し、表情も明るく、イキイキとしていきます。そんな生徒たちを見ると、NCLプロジェクトでの大きな成長を感じます。

進学通信 2022年8月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ