私立中高進学通信
2022年8月号
注目! News and Topics
日本大学第一中学校
中高一貫の大学付属校のメリットを活かし
生徒たちの成長を全力でサポート

「人として成長するプログラム」を実践する同校。その基礎となる中学年代の教育活動を学年主任として牽引しています。
「真・健・和」の校訓のもと、次の時代を生き抜く 「人」の育成を掲げる同校。中学の学年主任を務める3人の先生方に、学校の特徴や魅力を語り合っていただきました。
距感の近さが魅力
職員室に大勢の生徒たち

教職歴は20年。水泳部顧問。訪ねてきた卒業生から在学時の本音と感謝の言葉を聞くと、「ちょっとは役に立ったのかな」という思いになります。
――雰囲気の良さが魅力とうかがいました。校内の雰囲気を教えてください。
伊従先生
教員と生徒の距離がいい意味で近い学校だと思います。教員同士の仲が良いことも特徴ですね。
相馬先生
先生方が楽しそうにしている雰囲気が伝わり、生徒たちも和気あいあいと学校生活を過ごすことができていると感じます。
松里先生
先生方の姿を見ると安心すると、生徒からはよく言われますね。素直な生徒たちが多く、何でも率直に教員に相談しにくるのも本校らしさだと思います。休み時間には大勢の生徒たちで職員室があふれかえるくらいです。
――生徒との向き合い方のモットーを教えてください。
松里先生
互いに嘘やごまかしをしないこと。最も大切にしているのは、生徒の話をしっかり聞くことです。まず話を聞き、相手のことを受け入れてから自分の話をすることを生徒たちにも伝えています。
伊従先生
主役は生徒なので、自分が前面に立つのではなく、生徒たちが主体的にどうしたいのかを確かめ、サポートすることを意識しています。実は私自身、小6のときに不登校になった経験があります。不登校には理由が明確にある生徒と、気持ちの整理がつかず、自分でも理由がよくわからずに学校に行けなくなってしまう生徒の2つのパターンが考えられます。自分の経験と照らし合わせ、教員の立場からだけではない異なる視点からも考えるようにしています。
相馬先生
生徒たちの多様性を認めることです。たとえば、将来、芸術分野に打ち込むような人生もあるでしょう。音楽という教科の特性を活かして、生徒たちそれぞれの個性が発揮できるように心を砕いています。

教職は12年目。音楽部顧問。吹奏楽コンクールなどで精一杯頑張った生徒たちの清々しい顔を見る瞬間は、とくに「教員になって良かった」と思います。
――学年主任として大切にしていることを教えてください。
伊従先生
6年間の土台をつくるのが中1です。まずは学校生活に順応できるような基本的な生活習慣から指導し、徐々に学習習慣を定着させていくようにしています。
相馬先生
中2は、漠然と勉強することに迷いを感じる時期ですので、学習した効果が発揮されることを示すのが大事だと考えています。高校入試がない分、日々の学習で教員が寄り添い、実力の底上げを図っています。
松里先生
中3は、高校、大学をより意識させていく時期です。高校生が身近にいますので、良いモデルを見せることで自覚が芽生えます。将来に向けての大切な時間と捉え、生徒たちと接しています。
伊従先生
本校ならではの高大連携教育は中3から参加できます。この取り組みにも注目してください。
――生徒たちには、どのような「人」に成長してほしいですか。
松里先生
自分が好きなことで生きていけるようになってほしいと考えています。好きを仕事にすることは大変なことですが、好きを見つけて人生を充実させるためにも、中高6年間は大切な時間です。そこに関わる責任があると思っています。
相馬先生
中高一貫の大学付属校ということもあり、本校は自分のために使える時間が多い環境です。心にゆとりをもちながら行動できる人になってほしいと思っています。
伊従先生
6年間の学校生活を通じて、自分は何が得意で何が苦手なのか、どういうときに心が動くのかなど、自分自身をよく知ってほしいと考えています。また、年齢を重ねても、心を許して付き合える友人を作ってほしいですね。
社会に出ても途切れない
伝統校の絆

教職は15年目。TRAIN同好会顧問。生徒たちに好きを仕事にしてほしいのは自身も、「教員の仕事が大好きです。天職だと思っているから」だそうです。
――学校の誇れる点は何でしょうか。
松里先生
卒業生が毎日のように学校にやってきます。卒業してからも来たくなる魅力があるのです。社会人として仕事で来校する卒業生もいます。
相馬先生
比較的余裕のあるカリキュラムなので、その分の時間をやりたいことに使えるのは、大学付属校ならではのメリットです。自分の可能性を伸ばせますし、芸術学部をはじめ、大学に多彩な学部が揃っている点も本校の魅力だと感じます。
伊従先生
人のつながりです。中高6年間で培った絆は、その後の大学、そして社会に出てからも途切れることはありません。歴史ある伝統校として裏打ちされた強い絆があります。

伊従先生が教職を初めて志したのが10歳のときと知って、松里先生、相馬先生もびっくり。
松里先生は中高時代の恩師の影響、相馬先生は教育実習で衝撃を受けたことが教職に就くきっかけになったそうです。
(この記事は『私立中高進学通信2022年8月号』に掲載しました。)
日本大学第一中学校
〒130-0015 東京都墨田区横網1-5-2
TEL:03-3625-0026
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