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私立中高進学通信

2022年8月号

実践報告 私学の授業

文教大学付属中学校

今後の社会で活躍できる力を
積極的に育成するGCP

英語を使いながら主体性や表現力を伸ばすプログラムを始動
自分自身を表現した「パスポート」を英語で作成し、英語で発表し合います。ネイティブ講師のリードによるポジティブな雰囲気のなか、英語でのコミュニケーションが大いに盛り上がります。

自分自身を表現した「パスポート」を英語で作成し、英語で発表し合います。
ネイティブ講師のリードによるポジティブな雰囲気のなか、英語でのコミュニケーションが大いに盛り上がります。

今後の社会で必要な
多様な力を育んでいく

『人間愛』を教育理念に、留学プログラムやキャリア教育などで、生徒の将来をサポートし続けてきた文教大学付属。2022年度から、次世代のコンピテンシー(優れた成果を創出する行動特性)を養成する『グローバルコンピテンスプログラム(以下、GCP)』を導入しました。GCP導入の目的について、副校長の神戸航先生は次のように話します。

「このプログラムの導入にあたり、学年を横断した教員陣によるプロジェクトチームを結成して、“文教生に身につけてほしい力”について話し合いました。その結果、本校の生徒にこれからの社会で活躍してもらうために、発見力・思考力・行動力・探究力・表現力の5つを伸ばす教育を推進していくべき、との結論に達したのです。
 これらの力を、我々は『文教ユニバーサルコンピテンシー』と呼んでいます。そして、この5つの力の育成に最適と判断したものがGCPでした。現在、中2から高2の4学年で毎週1時間、英語を使った授業が、このプログラム専任のネイティブ講師を招いて日本人教員とのチームティーチングで進められています」

 GCPの授業では主に英語を使いますが、“英語の習得を目的にはしていない”と中2GCP担当・英語科の関本康葉先生は言います。

「GCPでは、英語の習得そのものよりも、考えること、発見することのほうを大事にしています。正確に英語が使えなくても気にせず参加できるよう、ネイティブ講師にもご協力いただき、前向きな雰囲気づくりに努めています」

 日本人教員の役割も、ネイティブ講師の英語を翻訳することではなく、生徒たちの活動をサポートすることに主眼をおいています。

「英語での表現が難しい場合は日本語を使ってもOKです。中2から高2まで統一のワークブックを使ってプログラムを進めていますが、学年によって授業内容をアレンジし、高校ではより高度な取り組みを行っています」(関本先生)

探究にも力を入れ
新しい教育を実践していく

 同校では2022年度から、GCP同様、『文教ユニバーサルコンピテシー』を育成するため、地域や企業と連携して探究活動を行う『クリエイティブチャレンジ』プログラムも導入するなど、積極的な改革を行っています。

「本校は、6年間のさまざまな取り組みを通して主体性を伸ばし、卒業後にどんな分野で活躍・貢献していきたいのかを、時間をかけてしっかりと考えられる学校です。ぜひ、文教大学付属でさまざまなことにチャレンジしてほしいですね」(神戸先生)

授業レポート
英語で自分を表現し、相手のことも知る
中2生の『グローバルコンピテンスプログラム』
他者と自分を知る × 英語 × コミュニケーション

Step 1 英語で自分を表現してみよう!自分だけのパスポートを作る

 中2生のGCPの授業を取材しました。授業の最初には、英語を使ったコミュニケーションに慣れるため、スライドを使ったシルエットクイズにみんなでチャレンジ。ネイティブ講師がポジティブな雰囲気をつくっていきます。
 今回の授業における最終目標は、自分を表現する「パスポート」を作ることです。パスポートには「❶I want to try〜.」「❷I want to speak〜.」「❸I want to go to〜.」「❹I want to learn〜.」という4つの項目があり、「〜」の部分を生徒それぞれが埋めていきます。
 ネイティブ講師からの指示はスライドにも表示され、中学生でもわかりやすいように、英文だけでなく日本語訳も適宜添えられています。

Step 2 自分の“したいこと”をどう表現するか考える

 グループに分かれ、自分がしたいことや、それをどのように表現すればよいかを生徒同士で相談しながら進めていきます。見た目で伝わるようイラストを描き添えたり、カラフルに装飾したりと、自分なりのアイデアを盛り込んでいきます。タブレットPCを使って、行ってみたい国の画像を探してイラストを描いている生徒もいました。
 つまずいている生徒には、ネイティブ講師が寄り添って、英語でアドバイスを送ります。
「コミュニケーションを取ることが主眼なので、ネイティブ講師からの英語の質問に対して、生徒たちは日本語を交じえて返答することもあります」(関本先生)

ネイティブ講師は日本語も交えて生徒に話しかけ、緊張感をほぐします。ネイティブ講師は日本語も交えて生徒に話しかけ、緊張感をほぐします。
日本人教員も様子を見て、ていねいにサポート。日本人教員も様子を見て、ていねいにサポート。

Step 3 自作の「パスポート」を英語で発表

 完成したパスポートを、グループ内で英語を使って発表します。ネイティブ講師からの指示で、必ず全員が発表できるようにしています。グループ内で発表し合った後は、ペアになって互いのパスポートを発表し合うペアワークを行います。
 発表の際は、必ずポジティブな感想を返すよう促します。「Nice!」「Wonderful!」と言い合うことで、互いに認め合う気持ちが生まれ、皆、楽しみながら英語を使って発表し合っていました。

ネイティブ講師とのペアワークも体験。ほめてもらうことで自信がつきます。

Step 4 ワークブックを仕上げて提出

 授業の最後にはワークブックを仕上げます。ワークブックは全学年共通のものを使用。授業の内容をアレンジしてワークの難易度を変えています。
「英語は活用しますが、大事なのは英語を話せたかどうかではなく、時間中に「自分のことを表現してそれを友達に伝えられたか」「やりとりができたか」という点です。新しいコンピテンシーを育成するのが、GCPの目的です」(関本先生)

ココも注目!
世界標準の貢献力をのびのびと伸ばす
副校長/神戸航先生副校長/神戸航先生

 社会で求められる力の変容に対し、本校でもこれからの社会に出て活躍できる人材を育てていかなければと考えています。私たちは「世界標準の貢献力」と言い換えていますが、そうした力を育てるため、今後、GCPやクリエイティブチャレンジ以外にもさまざまな取り組みを予定しています。

進学通信 2022年8月号
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