Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

ツイッター フェイスブック

私立中高進学通信

2023年12月号

私学だからできるオリジナル教育

浦和実業学園中学校

『Inspire High』で
視野を広げ発信力を磨く

グローバルにものごとを考える生徒を育成する同校。第一線で活躍する世界中の人たちから学ぶオンライン学習プログラム『Inspire High』で、学びを加速させています。
授業を受ける生徒の写真です

視聴した動画で広い世界に触れ、得た知識を身近な問題へと引き寄せるプログラム。一斉に同じ動画を見て、意見やアイデアを投稿します。現在は授業での視聴は学期に2回程度ですが、『Inspire High』にログインすれば自宅でも自由に見たい動画を視聴することができます。

さまざまな“世界”を
知って、感じる

『実学に勤め徳を養う』の建学の精神に基づき、生徒一人ひとりの個性、能力、資質を伸ばし、未来への可能性を拓く教育を続ける浦和実業学園。英語イマージョン教育やネイティブ副担任の配置を他校に先駆けて実践する一方、1人1台のタブレット端末と高速ネット環境を整え、主体的に学ぶ力を育成するためのICT環境も積極的に導入しています。

 2023年度には、中1〜中3に動画学習プログラム『Inspire High(インスパイア・ハイ)』を新たに導入しました。このプログラムには、起業家や国連職員、アーティスト、研究者など、多種多様な大人が登場する動画コンテンツがストックされています。彼らの生き方に触れることで、視野を広げることができます。

『K-POPのダンストレーナーと考える/チームワークをどう作る?』『ホームレス支援団体代表と考える/他者をどう理解する?』など、今の中高生にも親しみやすい内容ばかり。出演者が英語で話す動画もあり、英語に親しむ目的での活用もできます。

 一貫部部長で英語科の水川瞳先生はこのプログラムの第一印象について、「生徒たちにいろいろな世界を感じ、視野を広げてほしいと考えていましたので、本校の生徒にぴったりではないかと感じました」と、語ります。

問いかけに意見し
発信力を育む

『Inspire High』の動画には「あなたならどうしますか?」といった問いかけが含まれており、生徒は動画を視聴しながら、考えたことや思いついたアイデアをオンライン上のシートに入力します。入力した意見は『Inspire High』のコミュニティに投稿され、全国の同年代の若者と意見交換することができます。学校や地域の垣根を越えて、さまざまなアイデアやものの見方が得られるのです。

 生徒にとって有益だと判断すればこうした思考型の先端的プログラムを導入できるのは、ユニークかつ実践的なプログラムを積極的に取り入れてきた同校ならでは。

 同校ではさまざまな教科の授業で発表やプレゼンテーションを行う機会を多く設け、中3では生徒が自分でテーマを設定して探究活動を行い、調べて考察した内容を4000字以上の論文執筆に挑戦します。こうした活動に加え、“問いかけ”に対して自分なりに考えを発信する『Inspire High』の活動は、今後の探究学習で自ら問いを立て、考えを発表する予行演習になると水川先生は言います。

「『Inspire High』を通じて知らない世界に触れ、刺激を受け、モチベーションを高めるだけでなく、探究学習などの主体的な学びのテーマ選択などへのきっかけになればと考えています」

中1『Inspire High』授業レポート
世界で活躍する人の思いを知る
動画の音声はすべて英語
日本語字幕を頼りに動画を視聴

 英語科の時間を使って行われる、中1生の『Inspire High』の授業を取材しました。最初に水川先生は動画視聴の際のポイントを数点伝え、あとは生徒一人ひとりが手元のタブレット端末から『Inspire High』にログインして動画を視聴します。この日は、日本初の給水アプリ『mymizu(マイミズ)』の開発者である、ルイス・ロビンさんが出演する回を視聴しました。『mymizu』は、世界中20万箇所のカフェや公共施設など、無料で給水できるスポットを紹介するアプリです。マイボトルに給水することでペットボトルの購入を抑え、ひいてはCO2の排出量を減らそうという試みです。

 動画内の音声はすべて英語で行われますが、日本語字幕や日本語のナビゲーションが入るため、生徒たちは内容をほぼつかめているようです。視聴しながら気づいたことをタブレット端末にメモする生徒もいました。

動画に関連するアイデアを
自分なりに考察して投稿

 動画の最後には『社会がよくなるアプリを考える』という課題が出されます。授業の後半約20分を使って生徒は自分の考えをまとめ、それを自分の意見として『Inspire High』のコミュニティに投稿します。すると、同じ課題に取り組んだ全国の中高生のアイデアも見られるようになります。

 生徒たちは投稿後、他のアイデアへのコメントを書き込んでいました。数日後には、自分のアイデアに他校の生徒が入れてくれたコメントを読むことができます。

 授業の締めくくりに水川先生は動画を視聴して終わりではなく「社会に貢献するために、身の周りからアクションしてみよう」と、社会課題を自分事として捉えるようメッセージを伝えました。

動画コンテンツは手元の端末だけでなく、教室前方のスクリーンでも視聴している様子の写真です動画コンテンツは手元の端末だけでなく、教室前方のスクリーンでも視聴できます。
わかったことをメモしながら英語の動画を見る生徒たちの写真ですわかったことをメモしながら英語の動画を見る生徒たち。
生徒たちに教える水川先生の写真です水川先生は“教える”のではなく、情報を紹介する『ファシリテーター』として生徒たちを見守っています。
水川先生のメッセージを、真剣に聞く生徒たちの写真です動画で触れた世界と身の周りの問題を結び付ける水川先生のメッセージに、生徒たちは真剣に聞き入っていました。
生徒インタビュー
意見を自由に投稿し
反応をもらえることが楽しい
インタビューを受けるOさんの写真ですOさん(中1)

 動画を視聴して、そのあとで自分なりのアイデアを考える授業で、とても面白かったです。私は人混みが苦手なので、夏祭りや花火大会などのイベントがどのくらい混んでいるかがわかるアプリがあれば役立つのではと考えました。

 投稿したアイデアや考えに対して、フィードバックをもらえるところもいいですね。クラスメート同士だと気を遣う面もありますが、知らない相手だからこそ、コメントが書きやすいと思いました。動画の説明は英語でしたが、単語がわかればだいたい内容が理解できて、英語のコンテンツをもっと見たい、わかるようになりたいという意欲も湧いてきました。

先生から一言
現代に求められる学び方を体験
自由に意見を述べるきっかけにも
インタビューを受ける水川瞳先生の写真です水川瞳先生
一貫部部長・英語科

『Inspire High』の自分の考えを投稿して匿名でフィードバックし合うというスタイルは斬新でした。中高生は、周りの目を気にして、思っていることがあってもなかなか表に出せない生徒もいます。周りを気にせずに意見を投稿し、反応をもらうことで、意見交換の楽しさを実感してほしいと思います。スマホなどで素早くコメントすることに慣れている生徒に、適切なコメントの仕方を学ばせる機会にもなります。

 どの生徒も興味深く動画を視聴し、積極的に意見を入力していました。こうした体験が自由に意見交換をしたり、自分の興味や関心を掘り起こしたりするきっかけになればと思います。

進学通信 2023年12月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ