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私立中高進学通信

2024年12月号

キャンパスのVISION

浦和実業学園中学校

居心地の良さが魅力
図書館をリニューアルオープン

生徒が安心できる「居場所」としても機能

お話を聞いた図書部員の皆さん。左から、Hさん(高2)、Nさん(中1)、Fさん(高2)、Sさん(高2)。
それぞれ自分が好きな本を持ってパチリ。多彩なコーナーをはじめ、閲覧しやすいよう、椅子もたくさん配置されています。

創立75周年を記念して2021年に始まったリニューアル工事を経て、新1号館と新2号館が完成。
新1号館へと移設され、リニューアルされた図書館と、図書部の活動について取材しました。

機能性と居心地の良さを両立
本の素晴らしさを伝えたい

『実学に勤め徳を養う』を校訓に、浦和実業学園は生徒の可能性を大きく育む教育を展開しています。自分で学ぶ力、考える力を養う一環として図書教育にも力を注いでおり、2023年度完成の新1号館内に図書館をリニューアルオープンしました。

「図書館には約3万6千冊の蔵書がありますが、全てに目を通し、9割は覚えています。司書はいわば本のソムリエで、生徒それぞれの目的に合う本を、すぐに探すことができますよ」(司書教諭/石川裕美先生)

「少しでも本の世界に興味をもってもらえるように」と、本の置き方や装飾にもさまざまな工夫を凝らし、入り口のコーナーには多彩なテーマのおすすめ本がコメント付きでたくさん平置きされ、1カ月程度で中身を入れ替えています。

 授業でも活発に活用されており、中1の「図書館の使い方」と題したオリエンテーションや校外学習の事前学習はもとより、ポイントを絞って本を点検して読む本を決める「点検読書」や、できるだけたくさんの本を6分間だけ読んでみる「おためし読書」、ビブリオバトルの体験など、石川先生の提案で多彩な授業が実践されています。

図書館は、好きな世界に
浸ることができる場所

 少し話すだけで、その人の好みにピッタリのおすすめ本を選ぶのが得意だという石川先生。20年以上にわたり同校の司書を務めてきた先生の人柄も、図書館の魅力の一つになっています。

「本を読むと、自分と対話ができたり、他者のことを深く理解できたりして、自ずと成長につながります。たとえ友達の付き添いで図書館に足を運んでくれた生徒でも、その出会いを大切にして、どんどん話しかけ、本に触れる機会をつくるようにしています。
 思春期の生徒たちは、ときに息苦しさを感じることもあると思います。図書館ではスポーツや勉強でも、宇宙や料理でも、好きな世界にどっぷり浸ることができます。図書館は生徒にとって、学びの場であることはもとより、頭の中で自由な想像を心ゆくまで謳歌できる『居場所』にしたいと思っています」

75周年事業として建てられた新1号館。“生徒のくつろぎ空間”をコンセプトに、1階にはカフェテリア、2階に図書館、音楽室があり、3階は「スポーツスタジオ」と呼ばれる体育館となっています。広い窓から光が差し込む明るく開放的な図書館は、生徒たちに大好評です。75周年事業として建てられた新1号館。“生徒のくつろぎ空間”をコンセプトに、1階にはカフェテリア、2階に図書館、音楽室があり、3階は「スポーツスタジオ」と呼ばれる体育館となっています。広い窓から光が差し込む明るく開放的な図書館は、生徒たちに大好評です。
図書館はラーニングスペースとしても活用しやすい造りになっています。図書館はラーニングスペースとしても活用しやすい造りになっています。
その日の日付にまつわる本を紹介する「今日は何の日?」コーナー。取材当日は「苗字の日」で、図書部員がセレクトした苗字にまつわる本が並べられていました。
「新しい図書館の明るい雰囲気が気に入っています。勉強できるスペースや六角形の机など、居心地良く過ごせる工夫があります」(Fさん)
図書部員が自分の好きな本を紹介するコーナー。おすすめのポイントを書いたポップは手作りです。
「私は図書部の活動に引かれてこの学校に入学しました。これからいろいろな活動を楽しみたいです」(Nさん)
石川先生イチオシの絵本のコーナー。
「絵本は大人が読んでも学びがあります。私は絵本作家にサインをもらいに行くことが趣味なので、ここにある絵本の多くに、本校の生徒に向けた作家さんのサインが入っています」(石川先生)
「2023年度は、私が図書部の代表としてビブリオバトルに出場しました。部内のビブリオバトルで好きな本を紹介して選出され、とてもうれしかったです」(Sさん)
英語以外の教科を英語で学ぶ「イマ―ジョン教育」を長らく実践している同校。その一環として、日本語と英語で書かれた絵本が並べられています。
「広々として本が探しやすい図書館です。教室がある校舎の1階に図書返却ポストが設置されていて、図書館が閉まった後でも返却できます」(Hさん)
貸出からビブリオバトル出場まで
図書部の生徒たちが大活躍!
県大会に出場する代表者を決めるビブリオバトルを図書部内で開催。好きな本の面白さや魅力を5分間で紹介し、投票して代表者を決定します。県大会に出場する代表者を決めるビブリオバトルを図書部内で開催。好きな本の面白さや魅力を5分間で紹介し、投票して代表者を決定します。

 同校に図書委員会はなく、本の貸出や返却、図書整理などの業務をサポートしているのは、部活動として活動する「図書部」の生徒たちです。図書部では、当番制で図書館の業務を担当するほか、週に1回全員で集まる機会があります。図書部だよりの作成に加え、文化祭では文集の配布やしおり作り体験、古本市、童話クイズ、本の表紙を使った神経衰弱、辞書の早引き競争といったイベントも行っています。

 また、図書部の活動の一環として、年に1回「全国高等学校ビブリオバトル」県大会にも出場しており、代表選手の選出や大会に向けた練習も行っています。

先生インタビュー
本を通じてコミュニケーションを大切に

 私自身も本が大好きなので、その素晴らしさを一人でも多くの生徒に知ってほしいという思いがあります。本に触れるきっかけづくりとして、さまざまな工夫や授業を行っています。返却時に『この本が面白かったなら、これも気に入ると思うよ』とおすすめを紹介するなど、次の本につなげるコミュニケーションも大切にしています。

 図書館は悩みを抱える生徒の安息所としても機能しています。気にかけていることを伝えるためにも、様子を見て声をかけるようにしています。(司書教諭/石川裕美先生)

進学通信 2024年12月号
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