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私立中高進学通信

2025年7月号

校長先生に聞く「グローバル教育のビジョン」 

秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校

平和を願い、多様な人と生きる
共生社会の担い手を育てる

英国立ケント大学の敷地内にあるCCCにて実践されるイギリス英語研修。歴史と自然が豊かなカンタベリーの地に滞在し散策したり、ロンドンへ小旅行に出かけたり。2024年には富谷先生も同行されています。「数年後にはコロナ禍以前のように、カンタベリーの一般のお宅でのホームステイが再開できそうです」(校長/富谷先生)

英国立ケント大学の敷地内にあるCCCにて実践されるイギリス英語研修。
歴史と自然が豊かなカンタベリーの地に滞在し散策したり、ロンドンへ小旅行に出かけたり。
2024年には富谷先生も同行されています。
「数年後にはコロナ禍以前のように、カンタベリーの一般のお宅でのホームステイが再開できそうです」(校長/富谷先生)

 伝統のイギリス英語研修をはじめ、ユネスコスクール活動や海外の学校等との協働プロジェクトも加わり、「真の国際人」を育成するグローバル教育の新境地が拓かれています。

国際理解の原体験は
イギリス英語研修で
3つのビジョン
  1. 自分事として世界への理解を深める「知」
  2. 他者とつながるコミュニケーションの「技」
  3. 違いを認め分け隔てなく支え合える共生の「心」

 同校のグローバル教育の根幹をなす理念について、校長の富谷利光先生は「それはまさに本校の校訓である『知・技・心』に集約されます」と語ります。
「『知』は、身近な地域や自分自身を通して世界を知ること。『技』は、他者とつながるための語学力など、コミュニケーションの手段を身につけること。そして最も重要なものが『心』です。『心』の学びの基本は、他者を思いやる気持ちです。一方的に慮るのではなく、互いに対等な立場であると理解することが大切です。こうした姿勢が、平和を願う共生社会の担い手を育てることにつながります」と、富谷先生は強調します。

 同校は1993年から、中高でイギリス英語研修を実践してきました。コロナ禍での中止を経て2023年度から再開し、中2生は全員参加で2週間、高1では希望制の3週間の日程で行われています。

「本場の英語、長い伝統、日本と同じ島国という共通点があるイギリスは、海外体験先として最適な環境にあります。イギリスの地で『英語が通じた!』と感動する経験を重ねてほしいですね」

 研修が行われるのは、秀明学園専用の高等教育施設「チョーサー・カレッジ・カンタベリー(CCC)」。近年はさまざまな国からの生徒を受け入れており、それが生徒の異文化理解を促しています。

「2024年8月の研修では、同時期にスペインとイタリアの小中学生が滞在していて、カフェテリアでの並び方、食器の扱い方、生徒と先生の接し方など、国によって全く違うのだと驚きました。本校の生徒たちは自然と交流し、ゲームやスポーツなど共通のアクティビティを共に楽しんでいました。教員同士の交流もあり、大変良い経験となりました」

『やってみよう』を引き出す
ユネスコスクール活動
校長 富谷利光先生校長
富谷利光先生

 2023年度には、ユネスコスクール(※)に認定され、地元・八千代市のユネスコ協会と連携し、協会の方々からSDGsに関する講演をしていただいたり、制服のリユースに取り組む方を招いてアップサイクルを学んだりと、多彩な機会が設けられています。

「多くの方と出会い、触れる話題も多種多様になり、探究活動に関わってくださることも。その影響から生徒の探究学習テーマも多彩になりました。
 そうした刺激により、生徒たちの主体性も確実に育まれています。ボランティア部の生徒から、『子ども食堂の支援に参加したい』と申し出があり、地域の方々との連携が実現しました。世の中のために何かしたい、社会を変えたいと自然に行動に移せる生徒が増えているのはとても嬉しいことです。積極的な姿勢が全体に波及しています」

※ユネスコスクール…「戦争は人の心の中で生まれるものであるから、人の心の中に平和のとりでを築かなければならない」(ユネスコ憲章前文より)という理想を実現する学校。世界182の国・地域で1万2,000校以上が認定されています。

多様な人との関わりが
新たな気づきを
2025年に東京で開催されるデフリンピック。デフ空手道の選手による講演が行われました。デフ(Deaf)とは、英語で「耳が聞こえない」という意味。2025年に東京で開催されるデフリンピック。デフ空手道の選手による講演が行われました。デフ(Deaf)とは、英語で「耳が聞こえない」という意味。

 今年度から、海外の学校と交流し、一つの壁画を作る『アートマイル国際協働学習プロジェクト』がスタートしました。

「本校卒業生からの紹介で始動しました。1年間をかけて交流し、世界の課題に取り組みます。新たな出会いと学びへの期待を膨らませているところです」

 グローバルな視点は、さらに多様な人との“共生”にも向けられています。

「デフリンピック応援プロジェクトの一環として、デフ空手道のメダリストを招いた講演会で、ある生徒が『生まれた時から耳が聞こえないのですか?』と質問しました。教員たちは『失礼にあたるのではないか』と不安そうでしたが、講演者からは『そうです。両親も耳が聞こえないデフファミリーのもとに生まれて私は幸せです』という答えが返ってきたのです。
 その堂々とした答えは、生徒たちに多様な価値観や幸福のあり方を深く考える機会を与えたはずです。こうした気づきが、共生社会の実現と平和につながるのではないでしょうか」

Point
海外の学校とオンラインで協働
“創りたい未来”を込めた壁画を共同制作
卒業生の熊川さん卒業生の熊川さん

 ユネスコスクール認定を機に、多彩な取り組みを設けている同校。今年度からスタートした「アートマイル国際協働学習」(文部科学省・外務省後援)もその一つです。海外のパートナー校とオンラインで対話し、地域の課題を世界につなげて考え、協働して解決策を探究。学習の成果として世界に訴えるメッセージを込めた一枚の壁画を共同制作するという意欲的なプロジェクトです。マッチングされた海外の学校と、オンラインで交流。文化的背景が異なる同世代と共通の社会課題を見いだしていきます。

 このプロジェクトを同校に紹介した卒業生・熊川和香菜さんは、中学生の頃から英語に興味をもっていました。イギリス英語研修や秀明学園英語スピーチコンテストへの参加を通じて、将来の夢を大きく広げていったといいます。千葉大学在学中にスペインへ留学し、卒業後はスペインの大学院に進学。現在は国内のベンチャー企業で、イノベーション創出の支援に携わっています。

 熊川さんは「海外の同年代の人たちとコミュニケーションを取れる機会があれば」という当時の想いから、アートマイルを紹介してくれました。「大好きな母校で、海外の仲間と学び合いながら、より実践的な英語で交流できる取り組みが始まることを、とても嬉しく思っています」と語っています。

ココに注目!
平和への意志と希望を育む
被爆体験伝承者の講話会
被爆者の体験や平和への思いを受け継ぎ、次世代に伝える楢原泰一さんをお招きしました。被爆者の体験や平和への思いを受け継ぎ、次世代に伝える楢原泰一さんをお招きしました。

「“真の国際人”とはどのような人物か」という問いに対し、「平和実現のための意志と希望をもった人物ではないでしょうか」と即答する富谷先生。そうした思いはさまざまな形となって同校の教育に織り込まれ、コロナ禍以後は被爆体験伝承者による講話会を毎年実施しています。被爆体験伝承者とは、被爆者に代わって体験を語り伝えるボランティア。その話に生徒たちは大きな衝撃を受け、平和について考えるようになるといいます。

「直接の被爆体験者が少なくなるなか、その思いを受け継ぎ語り継ぐ人の存在は、平和を考えるうえで大きな存在です。伝承する人の熱意や信念を感じ取ることで、生徒は平和のバトンを受け継いでいます」(校長/富谷先生)

(この記事は『私立中高進学通信2025年7月号』に掲載しました。)

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