Oops! It appears that you have disabled your Javascript. In order for you to see this page as it is meant to appear, we ask that you please re-enable your Javascript!
LINEで送る

スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト スクールポット中学受験版 - 首都圏版学校情報検索サイト

X フェイスブック

私立中高進学通信

2022年7月号

校長先生はこんな人!

秀明大学学校教師学部附属秀明八千代中学校

県立一貫校の立ち上げ
企業派遣や大学院での学び
さまざまな経験を教育に活かす

富谷 利光 (とみや・としみつ)
1962(昭和37)年、千葉県出身。東京大学教育学部卒業後、千葉県立高等学校に国語科教員として勤務しながら教育学修士号を取得。県立千葉高等学校の中高一貫化整備に携わり、千葉県総合教育センター指導主事を経て、2013(平成25)年に秀明大学学校教師学部准教授に着任。2015年度より同校の校長を兼任。2017年、教授に就任。

富谷 利光 (とみや・としみつ)校長先生
1962(昭和37)年、千葉県出身。東京大学教育学部卒業後、
千葉県立高等学校に国語科教員として勤務しながら教育学修士号を取得。
県立千葉高等学校の中高一貫化整備に携わり、千葉県総合教育センター指導主事を経て、
2013(平成25)年に秀明大学学校教師学部准教授に着任。2015年度より同校の校長を兼任。2017年、教授に就任。

自分の手で学校をつくりたい
その夢が現在の私に至る道筋

 私は千葉県に生まれ育ち、小4までは「分校」でクラス15人の少人数教育でした。中学時代には、恩師の影響で漠然と教育の道を志し始めました。恩師にはバスケットボール部で中1から厳しくも温かい指導を受け、中2からは担任、そして国語を教わりました。縁は巡って、分校は独立校となり、恩師が初代校長となって、我が子もお世話になりました。人生の師として今でも教えを乞うています。

 隣町の県立成東高校に進学すると、自分の町に高校がないことに寂しさを感じ、自分の手で学校をつくるという夢が生まれました。この夢に導かれて、人生が今につながっていると思っています。

 学校をつくる夢の実現には、教育に関する最先端の学問を身につけなければならない。そう考えた私は、東京大学の教育学部学校教育学科へ進み、まずは現場経験が必要と国語の教員免許を取得しました。そして初めて教壇に立ったのが、県立千葉南高校です。ここに7年間務めました。

 その後、千葉三越に1年間の企業派遣研修に行き、食器売場へ配属され、実際に商品を販売しました。ここでは非常に有意義な体験ができました。お子さんをもつ店員の方々から学校に対する思いを聞くことができたのです。研修後は保護者の方々への接し方が大きく変わりました。

 その後、県立千葉大宮高校に9年間務めます。ここでは生徒の心を育てる大切さを実感し、千葉大学の夜間大学院へ通ってカウンセリングなどを学びました。修士論文のテーマは、夏目漱石の『こころ』を読むとどのように心が育つのかです。

『生徒のため、保護者のため』
秀明学園の教育方針に共感

 その後、千葉大学教育学部附属中学校へ1年間、長期派遣研修に赴きました。進学校の県立千葉高等学校に中学校を併設する準備のためです。その後、3年間をかけてほかの先生方と新しい中学校の青写真づくりに力を入れ、2008年に県立千葉中学校が開校。この新しい学校づくりには貢献できたのではないかと思っています。

 私はそのまま県立千葉中学校の教員になり、1期生が中3になるまで学年主任をしました。個性豊かで、学びに対してまっすぐな気持ちにあふれた生徒に囲まれ、満ちたりた3年間を過ごしました。当時の生徒との交流は今も続いています。

 その後は千葉県総合教育センター指導主事を務めながら、大学の教員採用試験に挑んだ結果、秀明大学の准教授の職を得ました。この大学を選んだのは、秀明学園の教育方針のひとつ『生徒のため、保護者のため』が、私の抱く教育の理想とまさに一致したからです。秀明学園を創立した川島寛士先生による最終面接が行われたのは、私の50歳の誕生日でした。川島先生から学園を立ち上げた当時の話を聞き、学校づくりには私の想像をはるかに超えた苦労があることを改めて知ったのです。

「知る喜び」「学ぶ楽しさ」を
大切にして学び続けてほしい

 秀明大学で教えることになった私が、学内の研究発表会で全国の中高一貫校の動向などを話した時のことです。秀明学園理事長・秀明大学学長の川島幸希先生から、本校の校長となり、秀明大学とのパイプ役を担ってほしいという依頼がありました。これに勝る喜びはなく、私はその任を引き受けました。秀明学園では原則として校長も授業を担当します。現在も私は教壇に立ち、中1に書写を、高3に国語表現を教えています。

 書写では授業の始めと終わりに自分の名前を書いてもらいます。「文字がどう変わったか比べてごらん」といって練習の成果を確認してもらうと、生徒は「バランスがよくなった」「はねや、はらいが上手になった」と答えます。「文字が大きくなった」と答えた生徒には「それは手の可動域が広がった証拠で、これからもっと上手になるよ」と伝えます。このように書写は学んだ成果をすぐに実感できる教科といえます。

「できた」「わかった」という達成感が学ぶ意欲を生み出すことを、私は県立千葉大宮高校の教員時代に生徒とふれあう中で確信しました。そしてこの達成感を子どもたちに得てもらう教育の実践をライフワークにしてきたのです。秀明学園でも「知る喜び」「学ぶ楽しさ」を重視しています。

 これからは不確実性の時代です。答えがひとつではない問題に一人ひとりが取り組んでいかなければなりません。本校の生徒には「知る喜び」「学ぶ楽しさ」を大切にしながら、一生自ら学び続けて、社会に大きく貢献してほしいと願っています。

[沿革]
 1981(昭和56)年に秀明八千代中学校開校、1984年、秀明八千代高等学校開校、1988年に秀明大学開学。30年以上前からケンブリッジ大学などとの提携による英語教育を開始。1989(平成1)年に中高ともに男女共学化。2015年に中学が、2018年に高校が秀明大学の附属校になり改称。大学との連携を活かした教育を展開している。

(この記事は『私立中高進学通信2022年7月号』に掲載しました。)

進学通信 2022年7月号
紹介する学校
共学校 共学校   女子校 女子校   男子校 男子校
この号のトップに戻る 進学通信一覧を見る
ページトップ