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私立中高進学通信

2023年8月号

THE 母校自慢!~うちの学校のココが好き~

普連土学園中学校

理系にも強い“プロテスタント女子伝統校”
卒業生(大学生)がその魅力を語る

Kさん 校門前で行った撮影の合間に、守衛スタッフの方と挨拶を交わすKさん。「在校中も毎日、登下校時に優しく声をかけてくださいました。お変わりなくてうれしいです」

Kさん
校門前で行った撮影の合間に、守衛スタッフの方と挨拶を交わすKさん。
「在校中も毎日、登下校時に優しく声をかけてくださいました。お変わりなくてうれしいです」

「この学校の魅力は語り尽くせません」

一人ひとりのなかに神の種子があるというキリスト教・フレンド派(クエーカー)の考えに基づき、個々の生徒に与えられたかけがえのない価値を大切に育むことを目標とする同校。卒業生のKさんに、同校の魅力についてお聞きしました。

中学時代に苦手科目を克服
理系に目標を定める

――大学や学部を決めたのはいつ頃でしたか?

 最終的に理工学部に決めたのは、高3になってからです。高1の文理選択の時期には、食物栄養学や経営学にも興味があり、かなり迷っていました。結果的に、「理系に進んだほうが選択肢が広がる」という先生の助言を受けて理系に進みました。理工学部でも当初は応用化学科を志していましたが、高3に上がる頃にテレビ番組で管理工学科のことを知りました。人間工学を使って座りやすい椅子の研究をしているという内容でしたが、こんな面白い分野があるんだと志望先に決めました。

Kさん/慶應義塾大学理工学部管理工学科4年生。慶應大学卒業後は大学院理工学研究科に進む予定。「今年から人間工学の研究室に配属されました」Kさん/慶應義塾大学理工学部管理工学科4年生。慶應大学卒業後は大学院理工学研究科に進む予定。「今年から人間工学の研究室に配属されました」

――中高時代の授業が進路に影響を与えましたか?

 普連土学園では、物理、化学、生物それぞれに実験室があって、実験の機会も多くありました。教科書に載っている実験を、実際にやってみることの大切さを実感しました。私は今、数学や理科を使って社会問題を解決することに主眼をおく学科で学んでいるので、社会問題を自分のこととして考える母校の社会科の授業が、今の研究に活きていると思います。

――理系科目は昔から得意でしたか?

 小学生の頃は算数が得意ではありませんでした。でもこの学校で数学の体験授業に参加した時、先生がとても優しくて授業も楽しかったのです。入学後も数学を頑張って、高校生になった頃には、苦手科目はないと言えるぐらいにはなりました。

――どうやって苦手科目を克服したのでしょうか?

 化学の先生がおっしゃった、「小テストは、先生が生徒に理解してほしいことを出題している。だからこそ真面目に取り組んでほしいし、間違ったところは解き直してほしい」という言葉が印象に残っていて、苦手科目克服の端緒となったように思います。ほかの教科の小テストも真面目に取り組み、解き直しをして定期テストに臨むようになって、苦手だった数学もできるようになりました。また、わからないところは先生にしつこいくらい質問に行っていました。母校では職員室の先生の席まで自由に行って良い環境だったので、友人と連れ立って質問に行くこともありました。

――最も得意だった科目は?

お昼休みは中庭で過ごすことも多かったそうです。「夏になると、百日紅の花がとてもきれいでした」お昼休みは中庭で過ごすことも多かったそうです。「夏になると、百日紅の花がとてもきれいでした」

 好きということで言えば、英語です。中学で初めて英語に触れましたが、授業で隣の席の人と例文を読み合うのが楽しかったです。英語に親しむイベント「イングリッシュ・ランチ」「イングリッシュ・キャンプ」などにも参加しました。楽しみながら学べる内容で、英語で話すことに抵抗がなくなり、どんどん英語が好きになりました。ほかの教科も授業が楽しくて、勉強が嫌だと感じたことはなかったです。高校生になってからも、先生が手厚く勉強を見てくださるので、大学受験のために塾や予備校に通う必要はありませんでした。その代わり、復習はしっかりやるようにしました。復習が大事と言われていたので、英語と数学はその日のうちに、社会科などは週末にまとめて復習していました。部活動がほぼ毎日あったので、復習時間は1時間にも満たないぐらいでしたが、終わると気分がスッキリした記憶があります。

互いの個性を大事にする
そのままの自分でいられる環境

――在校中、楽しかったのはどんな時ですか?

 まず思い浮かぶのは放課後の部活動です。お昼休みに話しながら、食事をする時間も幸せでした。あと、朝の礼拝で先生や先輩・後輩のお話を聞くのが好きでした。礼拝での話題はさまざまですが、印象的だったのは音楽部の合宿での礼拝です。同期の一人が留学のためその合宿に参加できず、彼女の礼拝の原稿を私が代わりに読んだのですが、同期や下級生に向けた温かなメッセージが綴られており、みんな感動していました。私も読みながらジーンときてしまった、忘れられない思い出です。

――母校で図書業務のお手伝いをされているそうですね。

 カウンター業務の補助なども行うので、後輩と会えるのが楽しみです。卒業してから周りの人と中高時代の話をする機会がありますが、今の自分があるのはこの学園で過ごした6年間があってこそだと感じます。私にはマイペースな面がありますが、そうした部分も個性として大事にしてくれる校風なので、良い意味で自分らしさを保てたと思います。大学生の間に、少しでも母校へ恩返しができればと考えています。

今年から図書館で補助業務を行っているKさん。「教職課程を履修した同期が教育実習で母校に来ると思うので、会うのが楽しみです」今年から図書館で補助業務を行っているKさん。「教職課程を履修した同期が教育実習で母校に来ると思うので、会うのが楽しみです」
音楽部の活動では、フルート、マンドリン、ハンドベルなどを演奏。Kさんが後輩に話しかけると、在校生もうれしそうに応えていました。音楽部の活動では、フルート、マンドリン、ハンドベルなどを演奏。Kさんが後輩に話しかけると、在校生もうれしそうに応えていました。
進学通信 2023年8月号
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