私立中高進学通信
2023年8月号
THE 母校自慢!~うちの学校のココが好き~
日出学園中学校
独自の広報活動「FLYERS」について
教員志望の卒業生(大学生)・在校生へインタビュー

(左から)Kさん/Yさん/Aさん/Sさん
この日初めて顔を合わせた在校生組と卒業生組ですが、「FLYERS」という共通の活動を通して意気投合していました。
Kさん「アプリの使い心地や改善点をアドバイス!」
Yさん「CM撮影のモデルになりました」
Aさん「雑誌の撮影をお手伝いしました」
Sさん「英字新聞を作成して人前でプレゼン!」
「誠(なおく)・明(あかるく)・和(むつまじく)」を校訓に、学園の創立は約90年の歴史を誇る同校。独自のユニークな学校広報活動「FLYERS(フライヤーズ)※」について、全員教員志望の卒業生と在校生にお話を伺いました。
※FLYERS…生徒による入試広報部として2015年に発足。チラシという意味と、英語で社会的成功をめざしつつも楽しさを愛する若者を指す“fun loving youth en route to success”の頭文字を取って命名されました。学園の生徒は誰でも参加でき、校内SNSをフォローすることで、プロジェクトの呼びかけを受け取ることができます。
FLYERSは生徒一人ひとりが
“主役”のオープンな活動

――「FLYERS」とはどういうものですか?
Aさん
2015年に発足した生徒主体の学校広報活動で、中1から卒業生まで参加することができます。顧問の石川茂先生が案件ごとにClassi(クラッシー)で生徒を募集し、希望する生徒が応募します。さまざまな社会人と協働する機会があって、活動内容は学校説明会、テレビ・CMなどの撮影協力、企業のマーケティング協力など多岐にわたります。

――「FLYERS」に参加したきっかけは?
Sさん
友だちに誘われたのがきっかけで、印象的だったのは「英字新聞甲子園」です。全国の中学校・高校の有志が英字新聞を作成し、その完成度を競うコンテストですが、それに出場するという案件がありました。自分の考えを伝えることに関心が高まり、私が教員をめざすようになったのも、この出来事が影響していると思います。
Kさん
ぼくは小6の時、日出学園のパンフレットで「FLYERS」を知りました。実は「FLYERS」が本校を受験した理由の一つです。年間約50回の案件がありますが、ぼくがやっているラクロスについて受験雑誌で取材を受けるなど、中1が修了するまでに30回くらい経験しました。ぼくは話すのが苦手でしたが、今ではプレゼンテーションが好きになりました。
Yさん
私は姉が日出学園の中学校で「FLYERS」の活動をしていて、私も小学生の頃から学校説明会のお手伝いをさせてもらっていました。中学校に入学してからは、学校説明会のほかにCM撮影や商品開発に参加しています。
※FLYERS…生徒による入試広報部として2015年に発足。チラシという意味と、英語で社会的成功をめざしつつも楽しさを愛する若者を指す“fun loving youth en route to success”の頭文字を取って命名されました。学園の生徒は誰でも参加でき、校内SNSをフォローすることで、プロジェクトの呼びかけを受け取ることができます。
“仕事”に触れることができて
視野が広がり、深まる

――「FLYERS」の魅力や、それを通じて学んだことを教えてください。
Aさん
街で見かける商品の製作や雑誌の撮影にエキストラとして参加することで、制作者の“人に何かを伝えたい”という熱い思いを感じることができました。つまり、“何かを伝えること”の大切さを再認識しました。撮影隊にはいろいろな年齢の方がいるので、コミュニケーション力を磨くことができたと思います。自分の教員志望のきっかけにも影響しているのではないかと思います。
Sさん
自分の興味のある案件に参加できるので、部活動と並行して活動できます。自分のスケジュールに合わせて無理なくできるのがいいですね。石川先生が企業の方とやりとりしているのを間近で見ることができたのも貴重な体験でした。高校を卒業して振り返ると、それが社会を学ぶことにつながっているように感じます。

Kさん
大人の仕事がきちんと見える「FLYERS」に参加すると、いろいろなジャンルの仕事を知ることができるので職業の選択肢が増えると思います。また、自分が関わったCMを見ると、その商品が好きになりますし、本校で撮影すると両親が喜んでくれるのも嬉しいです。それに、一つの商品を完成させるには時間がかかることを知りました。昨年9月から今年の2月まである英語のアプリ開発を手伝って、アプリを使った感想を述べたり、改善点を企業に伝えたりしました。正解のない課題に対して改善点を正直に伝えるのは難しいけれど、楽しいですね。
Yさん
私はCM撮影のモデルを経験しました。撮影の裏側とか、見たことのないものを見ることができました。私は、陸上部なので走るシーンを撮影しましたが、4〜5時間撮って完成したCMに写ったのは1〜2秒。そのたった1〜2秒のために大勢の方が働いているのはすごいことだと思いました。今までテレビで見ていたものが、多くの時間をかけていることがわかります。逆に、石川先生が何度も企業の方と話し合いを重ねても、結果的に案件そのものが実現しないケースがあったりします。
――そんなケースも社会を学ぶ一端となっているような気がします。ところで皆さん教員志望だそうですが、どのような教員をめざしますか?

Aさん
これからの世界は答えのない、決まったゴールがない社会だと思います。生徒一人ひとりにちゃんと向き合って、生徒が自分で答えを出す手助けができる教員をめざします。
Sさん
私も、生徒の「自分で考える力」を育てられる教員になりたいです。
Kさん
ぼくは中学校の教員を志しています。中学生は一番悩む時期だから、生徒に寄り添ってあげられる教員が目標です。
Yさん
私は小学校の先生になりたいです。挨拶など人としての基本を、自分がお手本になって生徒に伝えられるような教員をめざします。


(この記事は『私立中高進学通信2023年8月号』に掲載しました。)
日出学園中学校
〒272-0824 千葉県市川市菅野3-23-1
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