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私立中高進学通信

2021年4・5月合併号

校長が語る 自立へのプロセス

普連土学園中学校

「愛と善意をもって他者と接し
対話を通じて、互いを理解する」

野外チャレンジ『プロジェクトあしがらアドベンチャー21』では、グループごとにさまざまな課題にチャレンジ。他者と対話を重ねて、問題を解決する力を養います。

野外チャレンジ『プロジェクトあしがらアドベンチャー21』では、グループごとにさまざまな課題にチャレンジ。
他者と対話を重ねて、問題を解決する力を養います。

沈黙の礼拝により
聞く力を育てる
青木 直人(あおき・なおと)校長先生青木 直人(あおき・なおと)校長先生
1962年生まれ。東京都出身。早稲田大学教育学部及び専攻科で学び、普連土学園に国語教員として3年間勤務。その後、同志社大学神学部に編入して大学院へ進み、キリスト教(歴史神学)を専攻。1994年から2年間、牧師として日本基督教団神戸教会で働いた後、大阪の梅花中学校・高等学校で教鞭を執る。2017年度より普連土学園校長に就任。

 キリスト教フレンド派(※)の創始者ジョージ・フォックスの言葉にある「Let Your Lives Speak.(生き方そのもので語れ)」をモットーに、自由・平等・平和・対話を重んじる同校。一人ひとりが、かけがえのない存在であるという考えのもと、自由を尊重し、個性を大切に生徒を育てています。

 校長の青木直人先生は同校の理念について次のように話します。

「どんな生徒でも “居場所がある”と感じられるのが、この学校の魅力です。リーダーシップをとれる生徒はとればよい、そうでない生徒はそのままでいい。みんながリーダーをめざす必要はないのです。大切なのは、愛と善意をもって他者に接することだと考えています。身につけた力を適切に制御し、他者を活かすために使えるようにという哲学まで伝えたいと考えています。
 こうした思想が根底にあるため、日ごろから自己主張より、まず他者の声に耳を傾けることを重視しています。自分の意見を堂々と言えることも大事ですが、相手の意見も取り入れていくことがコミュニケーションであり、そのためには他者の話を聞くことが大切だと考えているためです。
 生徒たちは毎朝礼拝でスタートしますが、毎週水曜日はフレンド派らしい『沈黙の礼拝』です。このときは15分間言葉を発することなく過ごします。静かに自己と向き合う貴重な時間となっています。
 慣れないうちは何をしていいかわからず、退屈だと感じる生徒も少なくないようです。しかし、この沈黙の時間が生徒たちの “聞く力”を育てているのだと思います。
 卒業した教え子から、数十年前に『先生、あの時こんなことを言っていましたよね』と言われ、驚くこともしばしばあります。まず、人の話に耳を傾けようという考え方は、フレンド派ならではだと思います」


同校には、沈黙を守り、神への祈りを捧げる『静黙室』があります。静かな祈りの時間は、自己と向き合い、深く考える時間でもあります。高3の最後の宗教の時間は、クラスでここで過ごします。同校には、沈黙を守り、神への祈りを捧げる『静黙室』があります。静かな祈りの時間は、自己と向き合い、深く考える時間でもあります。高3の最後の宗教の時間は、クラスでここで過ごします。

 さらに中1の宿泊行事では、夜の礼拝が終わってから翌朝の礼拝まで、約10時間も完全な沈黙を守ります。沈黙が解けたあとは、言葉を使えることのありがたさを実感する生徒も多いそうです。

※フレンド派…キリスト教プロテスタントの一派で、クエーカーとも呼ばれています。平和・平等を大切にしており、歴史的にもさまざまな活動をしています。同校は日本における唯一のキリスト教フレンド派の学校です。

礼拝や授業を通じて
自分を表現する
自立のための3つのポイント
  1. 沈黙を通して他者の声を聞く
  2. 自分の言葉で表現する
  3. 他者のために力を使う

 聞く力を育てる取り組みを経て、次のプロセスでは、礼拝や授業を通して、文章やプレゼンテーションなど、さまざまな形で自分を表現する力を育てます。

「朝の礼拝では、生徒の前で自分のことを話す機会が必ず巡ってきます。また、理科の授業では実験を行うことが多く、その後、レポートを書くことで文章による表現力も磨かれます。中3生は社会科で論文を執筆しますし、高校では『論文科』による、通年で論文の指導をする授業もあります。
 高2では、全生徒が自分で決めたテーマについて研究し、論文にまとめ、iPadを活用してプレゼンテーションをします。自分を表現する機会が、非常に豊富な学校と言えるでしょう。
 本校では自己主張やプレゼンテーションだけがコミュニケーション能力を育てるとは考えていません。そこにも、フレンド派の精神が息づいています。
 フレンド派は対話の精神を重視し、相手の意見を聞き、自分の意見を述べるだけでなく、どうすれば歩み寄れるかと考えて対話を深めることこそがコミュニケーションであると考えています。そのため、本校では多数決で物事を決めることはなく、それは教員も同じです。話し合いを重視する姿勢が、生徒たちにも根付いているのです」

アクティビティを通して
他者と対話を重ねる

 対話を重ね、他者を尊重しながら物事を解決する力を養うため、2019年度より『プロジェクトあしがらアドベンチャー21』という野外プログラムも導入しています。15人ずつグループを作り、ファシリテーターとともにさまざまな課題にチャレンジしていきます。

 例えば、丸太の上に全員並んで立ち、落ちたり下りたりすることなく誕生日順に並び直すなど、みんなで協力しなければ達成できない課題が出されるそうです。

「どうすれば丸太から落ちずに順番を入れ替えられるか、みんなで話し合ううちに『しゃがんでみたらどうだろう』『丸太から落ちないように周りの人が支えよう』というアイデアが出てきます。
 ゲーム感覚で楽しめるうえ、普段はおとなしい生徒が積極的に行動するなど、意外な一面が見えることもありました。各セッションが終わるごとに振り返りの時間を設け、気づいたことを言語化していきます。初年度は中2生を対象にしましたが、クラスの雰囲気もほぐれるので、2020年度は中1生にも挑戦してもらいました」

 他者の声に耳を傾けたうえで、自己を表現し、対話によってコミュニケーションを深めて、「地上の世界のすべての人々とつながって生きてほしい」という青木校長先生の願いは、日々の教育を通じて生徒たちにしっかり伝わっているようです。

自立のための取り組み
コロナ禍の不寛容な社会だからこそ
一人ひとりの思いを大切にしたい
休校中に行われた、Web会議システムを使った教員への質問会の様子。登校再開後は、人数を抑えて分散登校を行うなど、コロナ禍でもきめ細かな対応を行いました。休校中に行われた、Web会議システムを使った教員への質問会の様子。登校再開後は、人数を抑えて分散登校を行うなど、コロナ禍でもきめ細かな対応を行いました。

 2020年4月~5月の休校期間中、同校ではオンラインを活用して教材や授業動画の配信を行い、6月からは分散登校・分割クラスで対面授業を再開しました。中間テストでは例年と比べても成績が下がることはなく、オンライン学習の効果を実感したそうです。

「生徒や保護者へのアンケートでは『休校中に自分で調べる習慣が身につき、もっと深く知りたいと思うようになった』という声もありました。とはいえ、やはり対面授業を望む声は多数寄せられました。
 本校は平等主義なので、トップダウンで方針を決めるのではなく、一人ひとりの思いを尊重したいと考えています。大事なのは授業の形式ではなく、スリリングな知的鍛錬の場を設けること。いまは世界全体が不寛容になっている側面がありますが、自分をコントロールできるように、成長してほしいと願っています」(青木校長先生)

(この記事は『私立中高進学通信2021年4・5月合併号』に掲載しました。)

普連土学園中学校  

〒108-0073 東京都港区三田4-14-16
TEL:03-3451-4616

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